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猫鳴館、ネズミ騒動
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穴探索隊は、ネズとスネコスリを追って、四つん這いになって進んでいた。
すでに、有志が掘った猫鳴館地下帝国の本来の道筋からは外れている気がする。
豪のマッピング用方眼用紙は、とっくに丸めてポケットの中だった。
そして今、一同は、すこし焦っていた。
「やべぇ、やべぇぜ。腐れやべぇ」
うぃんうぃんをやめた骸は、やべぇを繰り返している。
前方は真っ暗だ。なにやら蠢いているようにさえ見える。四つん這いの腹の下を、ちょろちょろ、ちょろちょろとネズミが何匹も通り抜ける。ひどく、厭な予感がした。
「走れるか?」と豪。
「走れねえよ」と辰。
「……来る!」と美桜。
前方の暗がりがぞわぞわっと盛り上がった。
ネズミが穴いっぱいにぎゅうぎゅう詰まって、駆けてきていたのだ。
「目と口閉じて耐えろっ!」
豪の指示が辛うじて間に合った。
ネズミたちは、豪の、辰の、骸の、美桜の、身体の上も下も脇も、勢いよく通り抜けてゆく。
「くっ……!」
「ひぃっ……!」
美桜は咄嗟にスネコスリとネズを抱きかかえ耐えた。
辰も骸も目と口を閉じ耐える。ひどい有様だ。息もできない。
辰は、ネズミ対策に持ってきていたビーフジャーキーとチーズかまぼこを出来るだけ後方に投げようとしたが、あっというまに手から奪い取られて終わった。
ネズミの波がようやく通りすぎる。
「皆、無事か?」という隊長の問いかけに、「なんとか」「死にそうだぜ」「気持ちわるい……」と隊員たち。
「ふうっ、生きてるな。よし、いまのうちに……」
そういって顔を上げた豪の前には、さきほどとはまったく違う景色が広がっていた。
穴のむこうがみえる。
ほんのり、暖かい光の漏れる、穴のむこうが。
●それはきもちのいい住居(すまい)
それは、ちょうど人が立てるほどのトンネル状の空間だった。
奥行きはそんなにない。4人入ればいっぱいになってしまう。
丁寧に整えられたトンネルの壁面には子どもの手のひらほどの無数の窓と、大人の手のひらほどの扉がいくつか。地下のはずなのにほんのり明るく、どこからかさわやかな風が吹いている。
穴探索隊の面々は、驚きで言葉もなかった。骸は四つん這いのまま口を開けている。
猫鳴館の地下にまさか、こんなものがあったなんて。
「不思議……ここ、なんだか、気持ちいい……」
美桜は目を閉じてこの空間を身体全体で味わう。
辰が窓のひとつを覗く。
そこには、人間が使っているボタンや、小瓶や、おもちゃなんかが置いてあって、まるでドールハウスのようだ。猫鳴館から消えたものが、たしかにここに集められていた。中には、消えたなんてことにすら気づかれていないものもあるに違いない。
――誰か、いるんだ。きっと、〈ねず〉が。
スネコスリとネズが、ちゅちゅっと駆けて、ひとつの扉の前でカリカリと爪を立てた。
どうしたの、という声が聞こえ、ゆっくりと扉が開き……。
「なんということだろう。ここに人間がやってくるなんて」
ちいさな〈彼〉は、穴探索隊の面々をゆっくりと見上げ、そう感嘆した。
「こびと……〈ねず〉……」
「なんと。私たち、ねず族のことをご存じとは。もうとっくに、人間には忘れられたと思っていたのに」
白っぽい着物を身に纏い、鳶色の髪をみずらに結った20センチメートルほどの彼は跪き、おそらく彼流の礼を取った。豪もまた背筋を伸ばし一礼する。
「寝子島高校探検部部長、龍目豪だ。今日は猫鳴館の穴を探検していたらここに着いた。その……急に押しかけてきてすまないが、上の猫鳴館でネズミが出て困ってるんだ。話を聞かせて貰えないか」
そういうと豪は〈彼〉に持ってきた弁当のおにぎりを差し出した。
◆
地上、猫鳴館の廊下で。
ペットのネズを探してうろうろしていた
逆巻 天野
の元に電話が入った。
所属している探検部部長の豪からである。
「あ、先輩! 何か見つかりましたか?!」
「ああ、大発見だ!」
豪の声は驚きに満ちている。
「とりあえずお前のペットのネズを確保した。連れ帰るから安心しろ」
ペットのネズ発見のニュースに、天野はほっと胸をなでおろす。
「よかった……よろしくお願いします!」
「それから、〈ねず〉も発見だ! ほんとうにこびとがいたんだ! その〈ねず〉が……」
興奮しているのか、豪はなかなか言葉を紡げない。
「〈ねず〉についてなにかわかったんですか?」
「〈ねず〉……〈ねず〉が!」
電話はそこで、ぶちっと切れた。
「先輩! 先輩!?」
天野は慌てて掛けなおすが、なんど掛けてもつながらない。
「先輩に、何かあったんだ……」
天野は口唇を噛むと、今度は別の番号に電話した。
天野から電話を受けたのは同じ探検部の
邪衣 士
だった。
士はそのとき大部屋にいて、〈ねず〉班からの連絡を待ちながら、対ネズミ作戦会議中だった。
「何っ、龍目先輩が!?」
「そうなんだ、〈ねず〉について何か掴んだみたいなんけど、『ねず……ねずが!』って言葉を最後に電話が切れちゃって、繋がらないんだ」
「なんてこった! 〈ねず〉にやられた、だと!?」
「……いや、それはわからないけど、って、邪衣! 邪衣?」
士は天野の言葉を最後まで聞かずに電話を切ると、こぶしを握って大部屋の面々を見渡した。
「みんな、地下の探索にいった龍目先輩たちが〈ねず〉にやられたらしい!」
◆
――地下。ねずの住居。探検部部長・龍目豪はこのとき。
「ねず……ねずが! 俺がおにぎりをあげたら、食ってるんだよ! すっげえかわいいんだ! 感動だぜ、逆巻! ……あれ、逆巻? ……あ。しまった。充電がきれちまった」
豪は携帯電話の表示をみて、ぽりぽりと頭を掻き、「……まあ、いいか」。
このまぎらわしい電話が、このあと猫鳴館にどんな悲劇を生んだのか、このときの豪は知る由もない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
冒険
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年01月09日
参加申し込みの期限
2013年01月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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