this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム /
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
終わる
<< もどる
1
2
3
4
つぎへ >>
「教えてくれてありがとうございます。大切に過ごします」
旅人へ礼を述べ、
綾辻 綾花
は迷わず躊躇わず歩き出した。初めからどうすべきかは定まっていた。愛する者と最期を迎えるのだ。
スマホの連絡先を呼び出し通話をかける。幸い電話は終わりの瞬間まで通じているようだ。
「……珪さん? この空が見えていますか? はい……そうです。お願いがあるんです」
もちろんだよ、と
早川 珪
は言った。平静を装いつつ心は悲嘆に暮れていたが、その言葉に救われた思いだ。足取りもいくらか軽くなった。
寝子島教会は無人だった。
ウェディングドレスにタキシードとはいかなかったが、十分だ。珪は綾花の右手の薬指にはまったリングを左手へと付け替える。彼自身の指にも同じペアリングがはまっていた。
優しく彼の瞳が細まる。
「じゃあ……誓いの言葉を」
「はい。病める時も健やかなる時も……何でしたっけ?」
「ははは」
検索するのも野暮だろう。代わりにキスをした。事ここに至り仔細は重要でなく、想いと温もりこそが互いを深く満たすだろう。
「愛してます」
キスを幾度も、数え切れぬ程。都合の良い救いなど必要ない。彼の存在だけが綾花の胸に生まれた空虚を埋め得るのだと最初から分かっていた。
「珪さん。愛しています……生まれ変わっても共にいると誓います」
「僕もだよ。綾花さん」
互いに互いを抱きすくめ、唇を重ねながら祭壇にもたれて腰を落とした。平時なら神父が説法なり語るのだろうが、今だけは二人きりの空間。二人だけの世界がここにはあった。
ステンドグラスの向こうに星々が瞬く。
「綺麗……」
あの星にも、あちらの星にも向こうの星にも、もしかしたら生命はいたかもしれない。あの旅人たちが滅びを伝え回るくらいだから、人類の思っていたよりも宇宙は多様であったのかもしれない。だとすると星の砕ける様を美しいと評するのはふさわしくないだろうか。不謹慎だと異星人に叱られてしまうだろうか。
「本当だね。星の海があんなにも、輝いてる。まぶしいくらいだ」
だとしても今さらだろう。宇宙の全てはあと数分で失われるのだから。
互いの温もりを己の内に閉じ込めるかのようにしながら、その時を待つ。
「私、きっと……生まれ変わってまた珪さんと出会ったら、やっぱり珪さんを好きになると思います」
「本当? 嬉しい言葉だね」
「あっ、冗談じゃあないですよ? 本気です。だって……告白したくてもできなくて、すごくもどかしくて」
抱き合ったままに学生時代の思い出など語り合った。その頃には星の爆発が空気を震わせる程になっていたが、心は静穏でいささかに揺れることもない。残り時間は10分程となっていた。
「悩んで、ちょっと苦しくて。でもいつも新鮮で、どきどきして。あの日々が今では懐かしくて、愛おしいんです」
「僕も」
「珪さんも……?」
「届かないと思ってた。触れることはないのだろうと。冒涜的だとさえ……教師なら当然のことだけどね。でも今、綾花さん、君が僕の腕の中にいる」
「何度だって、私はそうします。もしにゃんこばかりの世界に生まれ変わったって、珪さんを見つけてみせます」
「そうかな? 僕が先に見つけてしまうかもしれないよ」
「ふふ、負けませんよ」
「次に会う時は、同年代だったなら……と、少し思うよ。それならもっと長い間、いっしょにいられた」
「珪君、って呼んでみたいですね」
「ああ。それもいいね」
あと数分。恐怖が無いわけではない。しかしそれ以上の幸福が綾花を包み込み、パニックや孤独に伴う虚無を打ち消してくれた。
最後まで笑顔でいようと決めている。きっと全うできるだろう。
「珪さんを……あなたを好きになれて、良かった」
「君が好きだ。それが幸せだった」
「短くても、幸せな人生でした」
「最期まで、共に。君と」
震動が徐々に大きくなり、地球を揺らす。ビッグクランチが全てを飲み込む。収縮してゆく。
「珪さん」
「綾花さん」
ぷつりと弦が途切れるような音と共に全てが失せるまで、二人が離れることは無かった。
<< もどる
1
2
3
4
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
終わる
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年01月19日
参加申し込みの期限
2025年01月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年01月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!