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時の流れの狭間にて
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時間が止まる、とはどういうことだろう。自分が世界から拒絶されたがために時間の流れという絶対の理から弾かれてしまったのか。あるいはその逆か。自身が世界を拒絶し時の経過から逸脱したのだろうか。
どちらかといえば前者だろう。
月原 想花
は自虐的にそう考える。口元に自嘲さえ浮かべた。それだけの理由があると想花自身は思い込んだ……どんな根拠も無かろうに。
「……まるで、時間の断面図だ」
奇妙な光景を想花は独自の感性で表現した。家々の塀から塀へと飛び移る猫、その跳躍の瞬間。風に木の葉が舞う様。ジオラマめいて凝固した川の水面や跳ねる小魚たち。軒先で撒かれる水の飛沫の一つ一つを仔細に観察することもできた。時間の流れの一瞬をCTスキャンよろしく切り取った、なるほど断面図の一枚だ。
物語の紡ぎ手たる想花は生き物や植物、自然がその一瞬に見せる意外な顔から、そこへ連なるエピソードを想起せずにいられない。猫は飼い主の元へ飛んで戻り、大好きなフードをねだるのだろう。舞い上がる木の葉は風に翻弄されるまま川の水面へ降り、小魚たちの鱗を優しくなぞってゆく。ホースで水を撒くおばあさんは縁側で日に当たる夫を振り返り優しく微笑むことだろう。
では、彼女は?
「いい日だねぇ。想花ちゃん」
駄菓子屋の前に据えられたベンチに腰かけ足を放り出し、止まった時をスケッチする
黒白 滴
は想花を見つけ、どうするだろうか?
「まるで世界が終わったみたい。なーんて、昔の私なら言ったかもねぇ」
そう、彼女はにんまりと想花へ笑むのだ。
並んでシーサイドタウンを歩く。滴の白黒の髪はどこへ行っても目立つが、今この瞬間そのきらめきに注目するのは想花ただ一人だけだ。
「不思議だねぇ」
「うん……この島に来ていろんなものを見てきたけど、いつも驚いてばかりだよ」
「あはは。ほんとだよねぇ」
くるりと滴がこちらを向き、その笑みを深める。
「想花ちゃんもさぁ。変わったよねぇ」
「あー……うん。そうかも。変かな?」
「綺麗になったよ。それに、明るくなったよ」
止まった時の中で滴の彩りは華やかだが、今の想花も負けてはいない。ひょんなことから話が弾み、今やティーン雑誌『17ans』の読者モデルだ。髪型を変えた以上に立場や、心理的な変化も大きかった。
滴が想花を見る目が変わったとは思わない。いつもの距離感、いつもの近しさ。気安い間柄。想い人の変わらないそぶりや仕草がありがたかった。今のところ仕事は楽しんでこなしているが、いわゆる業界の洗礼のようなものを浴びなかったわけではなかったので。クラスメートの視線がどこか湿り気を帯びたり、もっとあからさまに媚びる者もいる中で、何時も己を変えない滴の気質は想花にとって癒しでもあった。
「滴さんは、この頃どう?」
「ん~? 私? まぁまぁ良い感じ」
昨年に彼女を襲った出来事、その過去を抉るような体験にはそれに伴って、想花もまた思い出したくもない記憶をほじくり返されることになった。だからだろうか、滴には友人として、想い寄せる相手として、それに戦友のような感覚もあった。共に寄り添い乗り越えた彼女と歩むことには大きな安堵を感じるのだ。
「最近は絵を描くのも楽しくてさぁ。前みたいにくら~い絵もいいけど、そうじゃなくって、明るい絵とか綺麗な絵とか、見るのも描くのも楽しくなった。私も変わったもんだよねぇ」
「そう。だね」
それでいて……想花の心はいささかに晴れない。理由は分かっている。
川上 紗櫻都もまた、親友のはずだった。いつからだろうか。彼女にそれ以上の感情を抱くようになったのは。不幸な事故で今も意識不明のまま入院している彼女へ抱く、ほんのりと小さな罪悪感が故にだろうか。それともこれは純粋な愛情なのだろうか。
いずれにしてもちくりと胸を刺す。滴と紗櫻都。心の中で両天秤にかけるような己の想いに未だ決着がつく気配はなく、想花は揺れ続けている。
「このまま時間が止まったら……なんて、思う? 想花ちゃんはさ」
ふと、滴がこちらをじっと見つめていた。いつになく真顔で、探るような表情に思えた。
少しばかり逡巡する。しかし、悩むべくもないとすぐに気づく。
「ううん。思わない。ぼくは……ぼくらはきっと、前に進まなきゃいけないから」
「そだね。うん」
にか、といつものように口元を緩めた滴は止まったままの日の光に照らされ、輝いている。想花の胸は高鳴った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
恋愛
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年12月09日
参加申し込みの期限
2024年12月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年12月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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