this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
時の流れの狭間にて
1
2
3
4
5
つぎへ >>
時間とは不可逆的なものだ。逆行することは決してなく留まることさえしない。
物理法則だの既知科学の限界がどうのという話ではなくて一般常識について触れているのみだ。
倉前 七瀬
の読書が深まるあまりうっかり、時間旅行の冴えたやり方を思いついてしまったというわけではない。
「……みんな、止まっとる……?」
先ほどまでは誰もがしゃきしゃきと動き回っていた。朝から元気いっぱいに走り回る子どもたち。背を曲げながらもどうにかこうにか前へ進むサラリーマン。部活の練習へ向かうのだろう燃えるような瞳で歩む学生たち。みな今日という一日を何気ない気持ちで過ごすつもりだっただろう。
しかしその日、時は自ら刻むことを止めた。もはやその日、などという言葉の意味さえ曖昧だ。
赤信号が一向に変わらないもので、七瀬は仕方なく横断歩道を渡った。車は往来の真っ只中にぴたりと止まっていた。
「ふむ。これは面白いですねー」
このまま散歩の続きを楽しむことにする。星ヶ丘に実にいい雰囲気の公園があるそうで、徒歩とバスでのんびり向かい、ゆっくりと本を読むつもりだった。
興味深く周囲を観察しながら七瀬は歩く。頭上の青空に浮かぶ雲はぴたりとも動かないし、陽の光も揺らがない。木々の枝葉も揺れなければ舞い上がった砂塵も形を変えることはないのだ。
七瀬の眼前にはちょうど滑空し飛び上がろうとしたところだろうか、一羽の雀がはばたく瞬間が切り取られている。そっと手を伸ばし触れてみた。羽毛のふわりとした感触が伝わるが、不思議なことに雀を動かしたりすることはできなかった。昨夜は雨が降ったが、誰かが踏みしめた水たまりから跳ね上げた王冠が美しく輝いていた。飛沫と共に跳ねる少女の躍動とともに、その光景は何やら七瀬の胸を打った。
「そういえば……」
彼はどうしているだろう。
ウォルター・B
は。彼も止まった時の中でぴたり静止しているのだろうか。はらりとこぼれる金色の前髪。しなやかな所作で歩むそのさなかだろうか。あるいは着替えの途中かもしれない。コーヒーを優雅に口へ運ぶところかもしれない。彼は今、どうしているだろう。
「……よし」
短く考え、ひとまず星ヶ丘へ向かうことにする。目的の公園で静かに読書を堪能するもよし。少しばかり彼の家をのぞいてみるもまたよし、だ。
まったくもって当たり前のことながら、公共交通の類も動いていないのだった。
「ふぅ、ふぅ。はぁ、はぁ」
寝子電はもちろんバスも動かない。タクシーも道の真ん中で止まっている。
ちょっとした坂道を上る七瀬の額には汗粒が浮かぶ。いささか苦労をして目的の公園へたどり着く頃には荒く肩を上下させるに至った。
「おや?」
しかしどうやらその甲斐があったらしい。
「ウォルターさん!」
ベンチへ腰かけハードカバーを開いているのはウォルターその人だ。疲労も忘れ七瀬は駆け寄った。無邪気な少年のように弾む足取りだった。
「……あれ」
ぱらりとページを送った瞬間だったのだろう。目を伏せるように本へ落としたまま彼は動かぬまま佇んでいた。
覗き込むも彼は七瀬を見返してはくれない。それが寂しくもあり、新鮮でもあり。
「ちょっと失礼します」
隣へ腰かける。ハードカバーをちらと覗くと、洋書だ。残念ながら七瀬には読解に至らない。
「勉強せんとですね……」
彼が何を読んでいるのか、どんな本を好むのか知りたいし、その内容までも理解し共有することができたなら、話も弾むだろう。交流が深まり絆も増すことだろう。
しかしながらそれも当然、ウォルターとの相互会話があってこそだ。彼は沈黙している。青い瞳が七瀬を向くことはないし、開きかけの唇が何らかの言葉を紡ぐこともない。本のページだって永遠にめくられないままだ。
「こっちを向いて、しゃべって欲しいです。ウォルターさん」
語りかけるも返事はない。じっと見つめても七瀬に気づくことはないし、照れくさそうにはにかむことも不敵な笑みを浮かべることもない。
「やっぱりウォルターさんはかっこいいです。けど、見てるだけじゃ……貴方がいないと、物足りないんです」
そっと寄り沿いながらその体温を確かめる。頬に手の平を添え、むにむにと悪戯をする。伝わる温もりを頼りに、七瀬は時と彼の目覚めを待った。
1
2
3
4
5
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
時の流れの狭間にて
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
恋愛
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年12月09日
参加申し込みの期限
2024年12月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年12月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!