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星氷花 on ザ・ビーチ
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【去年よりもずっともっと】
「わぁっ。すごいね、ワット!」
建物内で夏色の風がぶわっと吹く度に、ビーチサイドは水で濡れているにもかかわらず、無数の七色にも似た神魂効果の花びらが、その水の重さなど気にしないとばかりに地面を滑って吹き上がった。
稲積 柚春
が、水着姿でその光景を藍色の瞳に輝かせながら映し出す。
「この花がとっても不思議だって、ネットで上がってたんだ。皆きれいって写真をアップしてるけど、そのどれにも花は写ってなくて。これは絶対ワットと見に行かなきゃって思ったんだ!」
そんな柚春の表情を眩しそうに目にした
ウォルター・B
は、その呼び掛けに追従するように上空のドームまでを見上げて頷いた。
「――うん、これは誘ってもらって良かったねぇ……悪くない」
その間に、柚春は改めてウォルターの視線がこちらに戻される前に自分の水着姿のボディチェックをする。
真っ先に目に入る胸――胸は、仕方がない、諦めよう――かなしいが、そう思える。
むしろ自分の売りである武器は、踵からすらりと切れ上がった白く細い脚。他者から見てもバランスが黄金比と目を奪われそうなその美脚は、自覚ありの自慢でもある。
それに併せて、隣にいる愛しい恋人の為にヒップアップまで試みている昨今。これで相思相愛の自分の思いが届かないなんて嘘だ――いや、せめて他の女の子への目移りだけはやめてほしい。こんなに頑張っているのだから。いくら彼――ウォルターが女性のヒップが好みだからって――むしろこれだけ頑張ればウォルターとて自分の方だけを見てくれるに違いな――
「……!?」
思わず跳ねるように柚春がウォルターを見る。ウォルターは花びらの落ちるドームの天井を不思議そうに目にしたまま。そこから柚春の視線に気付いて笑顔で軽く手を振り返す。
……少なくとも、目移りをされている訳ではなさそうだ。ここばかりは、花と比較しても仕方がないというもの。柚春はほっと胸を撫で下ろす。
ビーチサイド、プールのすぐ側を二人で歩く。もっと湿度が高そうなイメージがあるのに、非常に快適な夏を空気から演出、と云うに相応しい乾いた清々しい風が吹いている。
そのような夏風の中、ふと柚春の脳裏をよぎるのは去年の夏の出来事だ。
「ねぇ、ワット。去年の夏は覚えてるかな?」
「そうだねぇ。一緒にカップルドリンクを飲んだのが丁度去年の今頃かな?」
「うん!」
そう、お互いに赤いストローで顔を近づけてカップルドリンクを飲んだのは、心のアルバムの一枚としても、とてもよく覚えている。
ただ、ドキドキしすぎて味まで気が回らなかったのが残念でならない――今年飲めたら、味も時間も幸せもきっと堪能出来るだろうと思えるのは、去年よりもきっと柚春が確実に成長している証拠であろう。
そんな今年、柚春は夏になったら何に挑戦しようかなと思っていた矢先。まさか夏が来る前に水着の強制イベントが来てしまうとは。
「ふふ、あのときはお姉さん達に『僕を補導しに来たんです!』なんて言って引っ張っちゃったけど――」
「懐かしいなぁ……よく覚えてるねぇ。でも、あのときの柚春の必死な顔可愛かったなぁ」
「もうっ――! でも、今なら『補導』なんかじゃなくて『恋人』に見えるかな……見えちゃったら困る?」
「――んー……」
それは柚春にとっては、若干の葛藤を秘めつつも愛らしい乙女の好奇心としての質問だった。だが、聞いたウォルターの歩幅が考え込むように少しずつ落ちる。困っていなければあっさりと即答する、それがウォルターという人間だ。ならば、その仕草は――
「ああ、ワットを困らせたいわけじゃないよっ? ――ただ、僕が少し大人っぽくなってたりして、違和感がなければ嬉しいなって!」
「そうだねぇ。違和感は無いんじゃないかなぁ。去年に比べて柚春も大人になったんだし」
ウォルターの瞳が、そっと愛しさに満ち細められて柚春を見やった。
――分かる。その言葉に、瞳に嘘はない。
それだけで、それだけでも柚春は幸せになれるのだ。嬉しさに表情が綻び、喜びに舞っては水面に落ちる花以上の笑顔が浮かぶ。そして、それを見たウォルターも幸せそうに微笑んでくれるのだ。これ以上の幸せがどこにあるだろう。
本当は、この想いのままに今すぐウォルターに抱きついて、今のこの上ない幸福と愛を叫んでしまいそうだ。丁度視線の先には、見知った友人と緑の髪色美しいその恋人の女の子がかき氷を食べさせあったりしているのが目に入ったりもして。二人は気付いていないようだが、こちらの関係を知っている事もあって、その仕草が一際羨ましくなってしまうばかりだ。
しかし、寝子島の施設である以上、普通の知り合いもいるかも知れない。教師と教え子の関係上、我慢だと自分に一所懸命言い聞かせなければならないのがつらいところ――
「ねぇ、ワット! プール入ろうっ」
「そうだねぇ、せっかく来たんだから入らないのも勿体ないし」
二人でいるだけで、幸せ。でも、少しだけ物足りない。それこそ乙女心というものだろう。
柚春はこの上ない充足たる気持ちのままに、二人用の小さめのウォーターフロートを借りつつ、一度ぱしゃんっと一度プールにゆっくり身を沈めて浮き上がった。
学校のプールとはまた違う、それは不思議と夏そのものを想起させる爽やかな香りがした。夏の日々にレモンを添えたような、印象深い心に残る香り――
水中で浮いていた神魂効果の花のせいかもしれない。この香りを覚えて再現したら、きっと今日という思い出が香りで残せる――それはとても素敵な事だと、柚春は、もう一度と香りの確認に水の中へと沈み込む。
そこに、水中にも花があるのに気付いたのであろう。ウォルターも水中に潜った様子で、ふと柚春と目が合った。
どちらからともなく手を伸ばして、互いの手をゆっくりと握り合う。
水は見通しよく、他に水中には誰もいない。
その隙に、花が漂う水中でお互いが頬に交わしたキスの時間は、いっそ永遠に続けばいいのにと思われた――
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
斗々
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年07月27日
参加申し込みの期限
2024年08月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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