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A Little Story
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フェレットは元々、野生のイタチを愛玩用に飼い慣らしたものであるという。かつてはネズミ捕りなどに利用されていたに過ぎなかったが、愛らしい面立ちや佇まい、愛嬌ある仕草が彼らをその立ち位置へ留まらせはしなかった。人とフェレットたちとの新たな関係性へと至る過程には実に長い年月を擁し、その甲斐あって今ではフェレット好きのよきパートナーとなっているが、そうして変わらぬ絆を結ぶまでには多くの困難が伴ったことだろう。
そこへ、
呉井 陽太
は思い馳せた。遠大な道のりを踏破し幾多の困難を乗り越え、今日の友好を築いた先達へ敬意を捧げ、より眼前のパートナーへ愛情を深めた。
「もうすぐ4月かぁ。ポムと暮らすようになって、1年経つんだねぃ」
パスバレーフェレットのポムはきゅるんと鳴いて、あどけない顔で陽太を見上げる。淡いバタースコッチ色。フェレットのカラーは思いのほか多様であり、特にアメリカペンシルベニア州パスバレーのファームに生まれる個体はバリエーションも豊かなことで知られている。ポムの柔らかな色合いも、フェレット愛好家や専門家で構成されるもっとも権威ある団体フェレット・アソシエイションの定める基本カラーからは外れており、故にこそその個性を際立たせているのだ。陽太の愛着もひとしおというものである。
「あはは、遊びたいの? よしよし」
頭を振り、跳びはねる仕草を繰り返すのはウィーゼルウォーダンスあるいはウィールズウォーダンス、いわゆる「イタチの戦いの踊り」と呼ばれるものだが、簡単に言うなら嬉しい時や楽しい時、主に遊んで欲しい時に見せる動きだ。普段はおっとりとして穏やかな気質のポムも、この時ばかりは大いにハッスルしアピールに余念がない。
このところはアルバイトに傾注し、触れ合いの時間も少しばかり減っていたから、ちょうどいい。
「お、そーだ。新しいおもちゃでも買ってこようかなー?」
しばし遊んでやってポムがひとまず満足した頃合いを見計らい、外出することにした。近所に点在するペットショップをいくつか回ってみれば、いいものが見つかるだろう。
「ついでにちょっとイイおやつも買っちゃおーっと♪ 待っててねぃ、ポム」
ケージへ入れてやると、ポムはお気に入りのハンモックにすっぽりと身を横たえ、小さくコココッと鳴いた。
「これなんてどうですか? それともこっちのこれ? いやあっちのも見てください、きっと気に入りますよ!」
『Ferretia』という名前に惹かれて入ってみたペットショップは新しく、ごく最近オープンしたらしい。店主のおじさんはなかなかに情熱的なフェレット愛好家であった。口ヒゲもどこかフェレットっぽい、気がする。その勢いに一瞬気圧されてしまった陽太だが、同じフェレット好きならばとおじさん店主ののめり込みように、信頼のおける人物と判断した。
「ボールとかねこじゃらしみたいのはもうウチにあるので、もう少し違ったおもちゃが欲しくて。ネットで調べたら、トンネルみたいなおもちゃが楽しそうだなーって」
「ああそれなら……そうそう、これこれ!」
フェレットは狭い道や閉所に潜り込んだりするのが大好きで、フェレット用のトンネルは定番の玩具であるそうだ。蛇腹状になっていて、伸ばしたり曲げたりしてコースを作ることができる。ケージの中に置いてもいいし、いくつか購入して部屋にセッティングしておくのも楽しいかもしれない。ポムがそれらで遊ぶ様を想像し、陽太は笑みを深めた。
「ふふ、いいですねぃ」
「でしょう!? フェレット用のおもちゃなら他にもたくさんありますよ、例えばほらこれなんてどうです? 電池で動くフェレットの人形で」
「おお、これも面白そう」
「じゃらしはもうお持ちだということでしたね、オーケーではこちらはいかがですか? そんじょそこらのじゃらしじゃありませんよ、先端についたこのネズミくんがミソでして、フェレットの狩猟本能を刺激しそれはもう大喜びで」
「ほ、ほう?」
「いやいやまだこれじゃあ終わりませんよ、あちらの商品をご覧ください! このいくつも穴の開いたブロックを繋ぎ合わせることでお好みのフェレット用秘密基地を構築することができるという代物でして」
「ふむふむ……」
「待ってください店長、それならこっちの光るボールのおもちゃもオススメですよ!」
「おもちゃだけじゃなくて、フェレットちゃんのオシャレにも気を使ってはどうかしら? フェレットのお洋服やお散歩用のハーネスもありますよ」
「フードはどんなものを? こちらは国産のフェレットフードで豊かな毛並みを保ちつつ健康をしっかりサポートしてくれる優れものでして」
「お、おおう……」
店員たちも総出で、何やらあれこれお勧めされてしまった。陽太はやはり気圧されつつも、いくつかを見繕って……といって両手で抱えるくらいの物量になったが、ともかくそれらを購入し店を出た。
彼らのただならぬ熱量やフェレットへの愛情は確かに、本物であったようだ。
「あはは、楽しいかいポム? 良かったねぃ」
敷設されたトンネルロードには大興奮だし、小さな鼠のついたじゃらしを振ってやれば尻尾をふくらませて喜んだ。フェレット用プレミアムフードというやけに神々しいパッケージのおやつも大喜びで跳びはね、もう夢中だ。
「って、夢中だったのはオレもだねぃ。気がついたらもう夕方だ」
すっかりのめり込んでしまった。買ってきたおもちゃやおやつも大量だし、少々張りきりすぎてしまっただろうか。
いやしかし、と思い直す。くるる、と見上げたポムのふわふわな身体をそっと持ち上げ、肩に乗せてやる。
「ポムの喜ぶところがいっぱい見られたからねぃ。これはこれで、よし! ってことにしよー♪」
と一段落、一息をついた陽太であったが、ポムはまだまだ興奮冷めやらぬようで、頭を振ってウィールズウォーダンス。気前の良いご主人をさらなる遊びへと誘うのだった。
小さな変化。何気ない日々、当たり前の風景。
これらは小さな物語。そしてかけがえのない、あなたの全ての物語だ。
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あとがき
担当マスター:
網 透介
ファンレターはマスターページから!
お待たせしました。網です。
ちょっとした変化や日常を描くお話でした。
今は激動の時代、あるいはそれを目の前に控えた時代かもしれません。大きなうねりや歪みを間近に置きながら我々は日々生活しているのだと、そのように感じます。
だからこそ小さなことが大切で、何気ない光景が愛おしく思えるのかもしれません。
寝子島も今や卒業の季節。大きな転機が訪れる前に今一度、何気ない日常の一コマを書いてみたく、今回のようなお話となりました。
少しでも、お楽しみいただけておりましたら幸いです。
それでは、また次回に。
網でした。
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担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月25日
参加申し込みの期限
2024年07月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年07月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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