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A Little Story
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メアリ・エヴァンズ
の手腕ときたらまるで魔法のようだ。ブラックウッド邸のテラスは先日にも風雨にさらされたはずが、この透き通るような美しさはどうだ。清潔そのもの、白いテーブルセットには曇り一つなく敷かれたクロスの上に並ぶティーセットは光り輝き、ポットから揺蕩う香りは
稲積 柚春
を心なだめて落ち着かせ、リラックスの極みへと誘う。
「うう~ん! 気持ちいいね、ワット」
「そーだねぇ」
「メアリさんのおかげだね。こんな素敵な場所を、こんな風に綺麗にしてくれて」
「そーだねぇ。ありがたいねぇ」
「ふふふ。ダラけたワットの写真、ゲット!」
スマホでぱしゃと撮影してやると、だらしなく深く椅子にもたれた彼は手にした本を置き、どこか億劫そうに身を起こす。弛緩した彼はぐるりと辺りを眺め、柚春を見つめ、微笑んだ。
「こんなおじさんを撮って、楽しいかねぇ」
「ワットはおじさんじゃないよ? イケてるお兄さん」
「それはそれは。じゃ失望させないように、もう少ししゃんとしないとかなぁ」
彼は居住まいを正すと大仰なまでに背筋をピンと伸ばして見せたが、すぐに元通りに脱力した。日々教職を真摯に全うする彼であるがこのところは少々、お疲れであるらしい。テラスでのアフタヌーンティーはたまの休日に少しは彼を癒して差し上げようという柚春の、それにメアリの計らいなのだった。
「で、何してるんだい。それ」
「これ? アルバム整理」
ただ写真を張りつけるばかりではない。今時の子らしく写真たちの合間にはシールやカラーペンでデコレーションを施した。アルバムに収めた写真の多くはスマホで撮影したものをプリントしたもので、プロの撮ったような写真と比べればもちろん稚拙だが、時に手ぶれの跡も見られるくらいがかえって味わい深く楽しかったりする。
「さっきの写真もプリントしちゃおうかな」
「僕としては、もう少しキメてる時の写真のほうがありがたいんだけどねぇ」
と言うウォルターはもちろん、アルバムの中に被写体として頻繁に登場する。柚春本人よりも多いくらいだ。ある意味で「ウォルター写真集」であると言ってしまっても過言ではないかもしれない。
一枚一枚は全て、思い出の中に刻まれた一コマ一コマと同義だ。指でなぞれば脳裏へ浮かび上がる。
「あ、これ、あの時の。懐かしいねぇ」
「この写真覚えてる? あの時のワットってば、子どもみたいにはしゃいじゃって。おかしかったな」
「こっちの写真、この時の君だってずいぶん楽しんでたと思うよぉ?」
「そうかな? だってワットと一緒だもん、そりゃ楽しいよ。あ、見て見てこれ! この写真!」
思い出語りは止め処なく大いに花が咲いた。
写真に写り込むのはウォルターばかりではなく、メアリや、友人たちや、カプセルギアの
bop
も多く被写体となっていた。
「……あ。そういえば」
「ん?」
「
あの子
の写真は、無いんだなぁ」
「あの子って?」
名前は知らない。知っているのは整った顔立ちや流れるような長めのストレートヘア、柚春をからかいながらもその実やけに世話焼きな兄のような気質くらいのものだ。
「僕が寝子島に来てから、見る夢があるんだ」
彼はたびたび柚春の夢の中へ現れた。ウォルターへ熱を上げる柚春を冷やかし、あるいはからかい、またあるいは応援してくれた。恋愛の袋小路に惑う柚春の解決法といえば、ぬい活するbopへ語りかけるくらいだったものが、夢の中で多様かつなかなかに的確なアドバイスをくれるおかげでずいぶんと助かったものだ。
そんな風に前向きになれる良き夢だとばかり思っていたら、彼は現実に現れたこともあった。実存に、あの時は大層驚いたものだ。以前にもどこかで会ったことがあったのだろうか。夢に見る程の記憶や思い出にしては、どうにも覚えがないのだが。
といったところをウォルターに話してみると、彼は腕を組み、難しい顔をしてつぶやいた。
「ああ。彼ねぇ……」
「えっ、ワット、知ってるの?」
「知ってると言うほどには知らないけどねぇ」
どうにも煮え切らない答えが返ってきて、柚春は首を傾ける。実のところウォルターはあの男の子と出会ったことがあるし、彼の透破なる名前も知っていたりするのだが、他ならぬ彼から柚春へは知らせるべからずと口止めをされていた。柚春自身はあずかり知らぬところだ。
「うーん。困ったな、これって、浮気になるのかな」
「え、何が?」
柚春にとって、夢の彼の存在は思いのほか大きい。無論恋愛的な意味ではなく、例えば家族や兄弟といった親愛であろうが。
「ずっと夢の中の人だと思ってたから……でも僕にとっては恩人で、頼りにしてて。大切な人で。もちろん、僕があいしているのはワットだよ? でもワットとは違う意味で、大切な人をつくるのは浮気? 不誠実なこと?」
「いやぁ。そんなことないんじゃない?」
ウォルターはけろりとして言った。
「大切、にもいろんな意味があるでしょ。単純に比べられるものでもないしねぇ。大切だとまで思える人が増えたなら、それって喜ばしいことじゃない?」
なるほど。彼がそう言うのならそうなのだろうと得心し、柚春は安堵すると相好を崩した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月25日
参加申し込みの期限
2024年07月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年07月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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