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A Little Story
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誰かを待つのは、険しい冬に終わりに季節の移り変わりを待ち遠しく思うのに似ている。もちろん誰でもというわけでもなく、お相手は彼。レモン色の髪が実に爽やか、宝石めいて美しいブルーアイに見つめられると心が自然と踊り出す。見つめ返すのもまたいいものだ、吸い込まれそうになり胸が高鳴る。
季節も、彼も、気づけばスマートフォンの中にあった。それも無数に。カメラ機能は神がかった人類の叡智だと
倉前 七瀬
はようやくにして悟る。愛おしい何もかもをそこへずっと収めておけるのだから。
「ふむん?」
とはいえ七瀬の感情ならば無限に湧いてくるものだが、偉大なる知恵は無尽蔵を許容してくれるわけではない、実に残念なことに。ぱしゃりとやるとつまり、警告された。「容量が少のうなっとーけん、写真ば削除しぇな新しか写真が撮れんくなるばい」だそうだ。
「いらん写真は消しますかー」
いかんともしがたく、仕方がないのでいくらか写真を整理することにする。シーサイドタウン駅前は幸いにして心地よい春の陽気に満ちていた。しばしそうして時間を潰しながらここで待つのはまさしく新しい季節を待ち望む思いで、いつあの揺れるレモン色が人々の合間に現れるかと胸弾ませずにいられない。
スマホの画面をすいすいと指でなぞる。
「おや、これは。修学旅行のときの」
サイコロの旅
という、出た目にまかせるクレイジーな旅行ではあったが、これが実に印象深く(それはそうだ)思い出の中に刻まれている。京都の清水寺で撮ったこの写真などことにお気に入りだ。街並みと樹々と旧所名跡を同時に臨む雄大な光景にも感動を覚えたが、それを切り取った一枚にちらと見切れるレモン色がまた実に映えるではないか。この時の彼はツアーガイドとなった七瀬の寺にまつわるうんちくへ、興味深く聞き入っていた。
日々の日常。その日食べた物、読んだ本。行った場所。いくつもの彼の笑顔。時おり自分のも。見返してみれば、写真は七瀬の歩んできた道のりをつぶさに映し出していた。一枚一枚がその時その時の七瀬の心揺らした感情の発露であり、どれもが思い出深く愛おしかった。故にこそ、七瀬は惑う。
「どれも消したくないなあ」
素晴らしい風景。これは彼に見せたいとその時に思ったものだ。ああこれは、バレンタインの。彼へ贈るチョコレートを作ろうと、その参考にしたのだった。眺めているうち、実に分かりやすい法則性に気づく。写真の数は高校生の時分から今に至るまで、右肩上がりに増えてゆくのだ。彼との距離が近づいた頃からのことだ。
何という充実だろう。自分の思う幸福が全てこの薄っぺらい板の中に凝縮されているではないか。
「やあ、ちょっと待たせたかな? おはよう七瀬」
「あ、ウォルターさん!」
レモン色を揺らして、少年めいてきらきらと輝きを放つ青い瞳が七瀬を見つめた。
ウォルター・B
。
「送ってくれた写真、見たよぉ。あのケーキは確かに美味そうだったねぇ。楽しみだ。で、何してたの」
七瀬のスマホと胸の中へ常駐する彼は、興味深そうに手もとをのぞき込む。
「ウォルターさん、聞いてください。僕、気づいてしまったとですよ」
「うん? 何を?」
「僕、いつのまにか写真を撮るのが趣味になっとったみたいです」
「うわぁ、すごい数。なるほど、いい趣味じゃないか」
しかし容量がいっぱいになってしまいこれ以上撮れないとですよ、困った困ったという嘆きを思わず伝えてみると、彼は慧眼による解決策を授けてくれた。
「消すことないんじゃない? どこかに移すとかさ。今はオンラインストレージなんてのもあるよね。せっかく七瀬が撮り溜めてきたものなんだから、もったいないよぉ」
「おお。なるほど!」
彼のおかげで、多くの思い出が救われた瞬間だった。に、とやはり少年のように笑う。
「問題が解決したところで、それじゃ、行こうかぁ。ケーキケーキ♪」
弾む彼の後ろ姿とシーサイドタウンの人波、喧噪、青い空を、小気味よいシャッター音とともに一枚の中へ収めた。うむ、と七瀬はご満悦。もしかして写真の才能があるのじゃなかろうか。このあとには甘味を頬張るご機嫌な彼と話題のケーキのツーショットも撮りたいし、七瀬も一緒に映りたい。その一枚を待ち受けにするのもいい。
これからいくつの写真を撮るだろう。七瀬とウォルターの日々のワンシーンを切り取った珠玉の写真たちは、スマホの中へ、クラウドストレージへ、これからも増え続けるだろう。
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担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月25日
参加申し込みの期限
2024年07月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年07月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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