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寝子島高校
A Little Story
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家庭的な女性はモテるだろう。一般論である。このご時世に女性の価値がそれのみであるなどと時代錯誤も甚だしく、しかしそれはそれとして優しく尽くされれば男性はやはりぐっと来てしまうものだ。案外単純だったりするのである。
もっともそうした一面はあくまで
綾辻 綾花
の備える魅力の一つであり、普遍的一般的な女性像とは関係なく、
早川 珪
が見つめているのは綾花自身の気質であるのだろう。
「重くないですか? 珪さん」
「大丈夫、軽いもんだよ。このくらい」
綾花としてもぐっと紙袋を持ち上げてみせた珪の意外と力強いところには、ふとしたときに胸が高鳴る。どきりとする。
日々、そうして新しい魅力を見つける機会がたびたび訪れた。きっとお互いに。ああ、天を仰げば実に、今日はいい天気ではないか。見慣れたシーサイドタウンの路地にも美しい春の一幕を再発見することができた……一人ではなく二人で。きっとそこが重要なのだろう。心からそう感じた。
「珪さんが選んでくれた服、今から着るのが楽しみです」
そう言うと、彼は陽光に照らされながらにはにかんだ。
「いいのかい、そんなに僕のセンスを信用してしまって。笑われてしまうかもしれないよ?」
「ふふ、大丈夫ですよ。とってもかわいいですし、とっても気に入りました。それに珪さんに選んでもらったんですから、笑われたって平気ですよ」
もうすぐ大学進学だ。慣れ親しんだ寝子島高校の制服に別れを告げ、一人の自由人として多様なおしゃれを楽しむ時だ。もちろん綾花自身の感性の発揮しどころでもありながら彼のため、彼の好みに合わせて着飾りたいと思う乙女心もまた満たされたい。それを口実に彼を連れ出し連れ回して、流行りの服を一緒に吟味するウィンドウショッピングもまた楽しく至福のひと時だ。「似合いますか?」なんてくるりと回る綾花を見つめた、彼の緩やかであたたかな眼差しときたら、もうたまらない。
珪の両手に提げた紙袋にはそうしていくつか購入した服と、ことに重たいのは買い集めた本たちだ。珠玉の一冊、ずっと探していた一冊。珪が気に入ったという一冊。たまたま見つけた掘り出し物は綾花垂涎の猫写真集だ。胸踊るラインナップは二人の足取りまでも弾ませた。
「あのブックカフェ、すごく良かったね。本の品ぞろえも素晴らしいし」
「キャラメルラテが絶品でした。珪さんのミルクティーも美味しそうでしたね。次は私も頼んでみようかな」
「じゃあ僕も、キャラメルラテを飲んでみよう」
二人のお気に入りのお店リストに、また新たな選択肢が一つ加わった。本そのものが重要なのではなく、体験を二人で共有することこそが重要だ。
「あ、あそこのお店。見えますか? 私、気になってたんです。ほら、あのイタリア料理店」
「へえ、なかなかシャレた店構え。いいね、今度行ってみたいな」
日々、そうして新しく思い出が増えていく。刻まれてゆく。その度彼の新しい魅力を見い出し、彼もまた……きっと同じ気持ちであると信じたい。
「でも、今日のところは私のおうちで。コーヒーくらい出しますから」
「ありがとう。悪いね」
微笑みが陽光を浴びてきらきらと輝き、綾花の胸は満たされた。
「荷物はどこに置いたらいいかな」
「じゃあ、そのソファの上に。ふふ、珪さんに選んでもらったソファですよ」
「ああ、本当だ。うん、この部屋にぴったりだったね」
新居にはまだ段ボールが山と積まれている。そんなところを珪に見られるのはやや気恥ずかしくもありながら、彼ならばいいかなと思える気安さがまた心地よくもあった。
良き二律背反に浸りながら、コーヒーを淹れる。あれこれと準備もままならないところだが、キッチンだけは早々に整えておいた。春からの新たな住まいに珪が訪れてくれるなら、飲み物の一つも出したいではないか。
「はい、どうぞ」
「ありがとう。いただくよ」
いつでも物腰穏やか、クールな彼は仮にも女の子の部屋へ招かれているにも関わらず平坦な面持ちだが、少しくらいはどきどきしたりちょっと落ち着かないそぶりも見てみたい。などと思ってしまうのはいささか、贅沢なことだろうか。
「なんて……ふふふ」
「うん? どうしたんだい」
「いいえ、何でも。もう少しちゃんと片付けてから、また来てくださいね。今度はお料理もご馳走しますから」
言ってからふと気づいて、付け加える。
「……私が、卒業してから」
どんな言葉よりも多弁な一語が、少しばかりクールすぎる彼の冷静を乱しただろうか。「そうだね」とつぶやいて目をそらしたその頬はほんのりと赤らんで、綾花はしてやったりと笑みをこぼした。
卒業。その後に、彼とどんな関係になっているだろうか。新しい関係はどんな風に綾花を、彼を、満たすだろうか。乱してくれるだろうか。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月25日
参加申し込みの期限
2024年07月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年07月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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