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【過去の幻想を追う小夜曲】
活版印刷のイベントから日を改めて、場を後にした後。夕食を食べてから、七瀬とウォルターは宿泊先のホテルに向かった。
その途中で、ウォルターは薄くも彼らしい満面の猫のような笑みを浮かべて七瀬に告げる。
「ねぇ、七瀬はもう生徒じゃないんだから、付き合ってくれるよね? ……どうしようもないくらいに、だらだらしてる時間の無駄で。子供がやったら、大人が激怒間違いなしの――『真夜中の、だめにんげんの時間』」
最初はそうとしか説明を受けていなかったものであるから、七瀬の頭には疑問符しか浮かばなかったが、ウォルターが寄り道をしたそのコンビニで、大量のお菓子と2リットルのコーラと、その他諸々を買い始め「七瀬も欲しいもの買っていいよぉ」と言われたその言葉に、ようやく彼の意図を理解した。
今日は一泊二日で、ウォルターとは同室だ。ホテルに着いたのは夜の九時半をまわり、普段ならば家に帰らなければと思案する時間。
しかし、今の七瀬はウォルターと同じ部屋の床に共に荷物を置いた真っ只中だ。
そして、備え付けられたテレビと、テーブルの脇にドンっと置かれた買い物の成果物を見れば、ウォルターが何をしたいのかはもう明らかであろう。
お互いシャワーを浴びて、ほっと一息。
これで明日の為に、早く寝る――訳が無い。
「今日は寝かせませんよ?」
和室の座布団に、二人並んで座る中、七瀬が半分の想いは本気だが残りの半分は冗談でウォルターに迫ってみせる。
「七瀬なのに言うねぇ~」
近づいた顔にくつくつとウォルターが笑った――これが20歳近く違う大人の余裕というものだろうか。そればかりは覆らない。七瀬は少し不服そうに不満を表情に映し出す。
「じゃあ『だめなこと』――一緒にしましょう。泊まりの醍醐味です、手始めにポテチとコーラで映画鑑賞します!」
今日回ってきたのはコンビニとレンタルビデオ屋。そこから導き出された七瀬の言葉に、しかしウォルターは、一瞬見間違いかと思うほど――儚く細いのに、不思議なまでに満足げな微笑みを浮かべ上げてみせた。
「……僕は。もう大人だから朝まで寝ないよ。七瀬こそ、寝たら子供扱いするからよろしくねぇ」
垣間見た表情に驚く刹那に、ウォルターからはその色は消え、今はいたずら好きの悪魔のような表情が浮かんでいる。
七瀬はその一瞬の雰囲気に、気のせいかと心の奥で訝しみながらも、すぐに気を取り直して、レンタルビデオ屋で適当に借りてきたディスクを取り出した。
タイトルは【キラーゾンビキャッツ探偵物語】
パッケージのタイトルを見たウォルターが、その良く分からないパワーワードに、早速噴きそうになったコーラでむせ返っている。
「な、七瀬……? どうして君は、本当にそう面白いタイトルばっかり引いてくるのかなぁ……っ?」
「い、いえ、何となくだったんですけれども……」
3Dの実写とアニメとの融合のような画調のパッケージによると『元凄腕の暗殺者が、地元のネコ問題を解決して来たが車に轢かれて死んでしまったばかりの探偵ネコの体に乗り移り、人間の世話になりながら社会を巻き込んだ難事件を解決していく』――という触れ込みであるらしい。
「これは……いわゆる俗っぽい、本屋で見かける『転生モノ』というやつかな? チャレンジすること自体は褒めてあげるけど……どうかなぁ」
「ホラーなのかミステリーなのか、サスペンスなのかよくわからんタイトルの映画ですね。まあ、百聞は一見にしかずと言いますし、これ観ましょう〜」
それから、コーラを飲みコップを置く音。ポテチやその他テーブルに広げられたお菓子を食べる音などが、しばらくの間響いていた、が。
――鑑賞後。
「うぅ……ゾンビにゃんこにそんな悲しい過去が……」
「……これは、侮った、ねぇ……」
内容はまさかのキラーゾンビキャッツ探偵の尊い犠牲を伴いながらも、何も知らないささやかで小さな家庭とついでに世界まで救ってしまったという感動系エンド。
七瀬が思わずティッシュで目頭を抑え、矛盾などがあれば的確かつ辛辣にツッコミを入れるウォルターが、それもなくモニターから僅かに顔を背けて彼なりに賛美とも言える言葉を告げる――それは驚く程に名作だった。
「うん、面白かった――ねぇ七瀬、次はこれ観ようか。ちょっと先のが名作過ぎたから内容当てに出来ないけど、眠くなりそうなら雑談でもして……話をしよう。だらだらして、ずっと――朝日が昇って眩しくなるまで……ねぇ、僕がとっくに放棄した以上、怒る大人なんかいないんだから」
七瀬の方に思わず身を乗り出すようにそう告げるウォルターの瞳は、本人も無意識なのであろう、まるで若い少年のように錯覚させる幸喜の色に輝いていた。
(あ……そう言えば――)
過去に、聞いた事がある。
この目の前の人物は――
以前、七瀬は『彼の親友』と話をした事がある。
遠く――『二十年以上前のその親友』は、過去に同じ約束を反故にされたと怒っていた。最近のウォルターからの物言いでは、その約束は生前に果たされたような事を聞いた気がしたが。
「……あれ。七瀬に話したっけ――ああ、したした」
一瞬、七瀬の違和感を読み取ったウォルターが告げる。
「そうだよ、もうずっと昔だけれどね――獅子堂ともねぇ、こうやって話したんだぁ……アレとおんなじだとは思っていないけれども、きっと七瀬ともこういう時間を過ごしたら楽しいだろうなぁって思ったんだよね」
思考を馳せた七瀬の空気が変わった事を目敏く察して、ウォルターはその意を図るように己の心を吐露する。
「でも……僕にしてはちょっとした惨めさが垣間見えるねぇ……これは、興醒めしたかなぁ?」
しかし、そのような己に呆れて告げる言葉と、同時にそんな事はどうでも良さそうな口調とは裏腹に、七瀬を見つめるウォルターの表情は――あまりにも……優しいものだった。
そこには慈愛すら感じられる『もし、そうであってくれるのであれば』ウォルターの告げたそれが、七瀬への、本当に在るべき道であると言わんばかりに。
「……ウォルター、さん」
七瀬は己の言葉が途切れるのを感じ取った。
――どうして。自分はこんなにも近くにいて、そしてあまりにも遠いこの人を抱きしめる事が出来ないのだろう。
同性だから、ではない。ウォルターと親友を繋ぐそれは、未だ他者が触れてはならない領域なのかも知れないと感じ取る。
ならば、せめて。この人の孤独を埋めることが出来るのならば。自分にそれが出来るのであれば――
「ウォルターさん……実は……借りてきたビデオ、あと五本もあって。このペースだと観きれなかとです」
「――七瀬……っ! 君はねぇ……っ」
最善を探し、そしてそれを真顔で語り始めた七瀬にウォルターが噴き出し、笑い始めた。
七瀬の言葉の真意を組み、呆れたような、諦めたような。
泣きそうでいて、それでもとても嬉しそうな笑みをもってして――
「七瀬。明日、改めて紹介したい奴がいてね……そいつも、きっと七瀬のこと気に入ると思うよ。来るよね? 逆に――紹介しないと、僕の方がどやされちゃいそうだと思ってさ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
斗々
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月15日
参加申し込みの期限
2024年06月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年06月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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