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戦いへ誘う扉
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天候に恵まれた日曜日、
吉住 志桜里
と
卵城 秘月
はよそ行きの格好で自宅の玄関の扉を開けた。
外へ踏み出した途端、アップテンポの曲と歓声が二人を包み込んだ。屋外に出たはずが何故か屋内にいた。見渡すと大きな体育館とわかる。
その広さを利用して二つの競技が行われていた。右半分はステージでマイクを持った二人の若者がラップで遣り合う。左半分では1on1が行われ、激しい攻防戦に観客が沸いた。
一瞥した志桜里は隣にいた秘月に目をやる。
「巻き込まれたこの現状を楽しむ方向で、どうですか?」
「そうだな。お互いの服も変化した。大き目なタンクトップは私に合っている。しおぱん君はそのスカジャンでステージを盛り上げて」
「そうですね。では、行きましょう」
志桜里は微笑むと秘月の手を掴み、右側へ向かう。
「私の格好はそちらではないが」
「そうですか? 私にはラッパーにしか見えません」
「いや、どう見てもバスケ、ではないのか?」
秘月は軽く混乱した。志桜里はにこやかな顔でステージに向かう。
ステージ上では進行役の男性がいて参加者を募る。
「私達が出ます」
志桜里は高々と手を挙げた。端の階段を使ってステージに立った。
「……私が、ラップをやるのか?」
秘月の呟きは観客の熱狂的な声によって掻き消された。大半が志桜里への声援で
『Greedy Cats』
の名を叫んでいた。
志桜里は観客に愛想よく手を振りながら進行役の男性に曲の特徴を伝え、自身が先行することを伝えた。
男性は二人にマイクを渡すと先行の名を告げて舞台袖に消えた。
志桜里はステージの前に立ち、観客を煽るように掌を下から上へ振った。
「声が枯れるまで付き合って貰うぜ!」
観客は拳を突き上げて、サイコー、と口々に叫んだ。
その熱気を孕んだままジャージークラブ特有の重低音の曲が流れる。テンポは速く観客達は早々と頭を縦に振り始めた。
ステージ上の志桜里も全身を使った縦揺れで流れに乗った。その状態でマイクを口に持って行き、秘月に鋭い視線を向けた。
「女遊びはお互い様 ならこんな遊びはお嫌いかな? 口悪くても飛行機雲みたく後は引かないって約束 履行に不都合とは言わないでTurn up!」
低音の効いたハスキーボイスを秘月に浴びせる。内容に怒りを滲ませて遣り返す。
「おやおやいきなり浮気宣言? 私は交流の一環、しおぱん君は女遊びの一環? 初心者相手にdisムーブ? しかできない時点で弱者のムーブ」
親指を下に向けて挑発すると観客が沸いた。
志桜里は見下すような笑みで曲に乗る。
「高卒でRapper 唐突ですまんが 高速でフロウ即で乗れねぇWackは落馬まずはマスターしとくかこの場、Sup?」
重い言葉に秘月が弱々しい笑みを浮かべた。
「実際すごいよ、高卒ラッパーいつの間にか突き放された でも学歴こっちが上になるから逆に此方が突き放すさ」
最後は勝ち気な表情を見せた。
受けて立つと言わんばかりに志桜里は自身に親指を向ける。
「ビート踏み荒らして吹き鳴らすレゲェホーン on and on ここで頭振ってる俺は万札を降らしてる そこでたたら踏んでるオメェは観客をスカしてる 分かるかこの差? 清貧気取りじゃ語る過去もSuck」
豊かになった自身の胸を突き出すようにしてニヤリと笑う。
やや猫背となった秘月は苦し紛れの声を出す。
「清貧気取りを勝手に決めるな、こっちは同居だ、脛をしゃぶるさ 清貧気取りというのならもっと太って脛しゃぶらせろ」
その内容に観客が沸いた。一部から、百合、の声が聞こえた。
開き直った秘月に志桜里は更なる口激を加える。
「詐欺みたいなスキルで誰の前に立ってる? 蟻みたいなスケールで一丁前ぶってる奴にもガチの詰めで一歩前へ踏み込んでくI'm da 破壊神 ぶち込んで墓石に収める骨さえ残らず赤いシミ」
畳み掛ける声と情報料に秘月は目に見えて狼狽えた。
「あー、いや、その……う、うるせぇ! キスするぞ!!」
最後は曲に乗れず、痴話喧嘩のような状態で終わった。
観客の笑い声と拍手が入り混ざる中、百合、と叫ぶ声が多く聞かれた。
舞台袖から進行役が現れ、観客の声援で勝敗を決める。最後で笑いを取った秘月が健闘したものの志桜里の勝利となった。
ステージを下りると今度は秘月が志桜里の手を握った。
「二回戦を始めるか」
「意外と負けず嫌いですね。その前に少し水分補給をしましょう」
二人は手を繋いだ状態でドリンクサーバーへ向かう。好みの飲み物をコップに注ぎ、近くにあった長テーブルに目をやる。
「ついでに糖分補給もしましょうか」
「洋菓子が多いな」
「和菓子もありますよ」
志桜里が指さした角皿には、みたらし団子がぎっしりと収まっていた。
「それもいいが、マシュマロに掛けられたチョコレートに興味がある」
「食べ易そうですね」
試しに志桜里が一本を摘まむ。秘月が手にしたあと、はい、と差し出した。
「これを私に食べろと?」
「そちらの一本は私が食べます」
「人目があるのだが」
チラチラと周囲に視線をやる秘月に志桜里は笑って答えた。
「ステージで『キスするぞ』と叫んだ人とは思えません」
「うるせぇよ。それとこれとは……まあ、いいが」
泳ぐ目で秘月はマシュマロを食べた。志桜里は目を細めて、美味しいですか、と聞いた。
「甘くて、口の中でとろけて、美味しい」
「これからも美味しいご飯を食べさせてあげます。一杯、私の脛をしゃぶってくださいね」
「その言い方! 私が変態みたいじゃないか」
顔を赤くする秘月に志桜里は笑ったまま小首を傾げた。
「秘ぃが自分で言った言葉なのですが」
「……バスケは本気だから覚悟しろよ」
「私の身体能力を侮らない方がいいですよ」
二人は紙コップの飲み物を一気に飲み干した。各々が静かな闘志を目の中に燃やし、二回戦へ突入するのだった。
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あとがき
担当マスター:
黒羽カラス
ファンレターはマスターページから!
プレゼントシナリオ、ここに完結!
予想しなかったアクションに私も、おっ、と小さな声が出ました。
これがPBWの醍醐味! 楽しみながら書き上げました。
受け取ったアクションは勉強にもなりました。
まだまだ世の中には私の知らないことがたくさんあります。
最後にご参加、ありがとうございました。
次のシナリオの構想はありませんが、格闘系が頭に過ります。
どのような内容で何時に出せるのかはわかりません。
楽しみにお待ちいただければ幸いです。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
スポーツ
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
3人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年04月20日
参加申し込みの期限
2024年04月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年04月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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