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笑顔の連鎖
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そうして万全の準備が整った土曜日。
少し早い時間に、シーサイドタウンのアウトレットへと2人はやってきた。
ブラックフライデー期間はフロアごとに入場制限が行われているため、今は広い屋外駐車場に並んでいる。
「店によって違うのは、品揃えくらいだと思っていたよ」
生活していく上で必要不可欠な買い物も、修にはあまり縁が無い。
例えばこれが生鮮食品であったなら、場合によっては自ら市場に行って目を養い購入することもある。けれど基本的には、そうやって手をかけたいと思わない物に関しては使用人任せだ。
時間が取れれば、出入り業者から説明を聞きつつ品定めをすることもあったが、メーカーも品番も全く同じという文房具を購入するのに、複数の店舗を見て回ることになるなんて思いもしなかった。
「指定のメーカー品とセットで買うとか、まとめ買いの予定があるなら断然こっち!」
単価だけを比べれば、旧市街の文具店が若干安い。けれど、数を買っても割引にならないのだ。
その上意外と専門性が高く、園児に向けてと考えると購入できる物は少ない。そして文具に突出しているからこそ、ついでにと手に取れる雑貨がないのも、今回の目的を考えたときには痛手だった。
「目先の安さに騙されるところだったよ。買い物は奥が深いね」
お得になるからと複数買いを誘導する文言は、普段であれば不必要なの物まで手に取ってしまうことに繋がる悪しき囁きだ。
しかし今日は、ある程度であればセットも検討しやすく、数も買う。雑貨類も手広く、タイムセールもやると広告を打っていたなら、総合的に見て軍配はアウトレットモールの本と文具の店に上がる。
「8個までならあっちが安いけど10個買うならこっちだなとか。安くなってるけどリニューアル前のやつで、内容量がちょっと少ないとか……小さなお得を探すのがゲームみたいで楽しいんだよね」
浮いた分でもう1個買えれば、姉弟喧嘩せずに同じ物を買うことが出来たし、貯めたポイントでおやつを買って「お母さんには内緒ね」と笑い合ったこともある。
お得に買い物をしたら、褒められるし楽しいし、弟妹は笑顔になるしと良いことずくめ。だからあおいは、つい張り切ってしまうらしい。
そうして培われた節約術は、堅実な生活をする上でためになることだろう。
今だけでなく、未来でだって。地に足の着いた生活を送るときには、支えてくれるかもしれない。
修は新しい発想を教えてくれたことを感謝するように微笑んだ。
「楽しい、か」
物に溢れ望めば手に入る環境下は、倹約とは無縁だ。それが必要に迫られて行うことでは無く、楽しめることだなんて、あおいと過ごさなければ気付かなかっただろう。
母と暮らしていた頃に見えていた景色を忘れ、八神家の一員であろうと切磋琢磨していた時期であれば、そんな話を聞いても無関心であっただろうか。
あるいは、手間暇かけて無駄にした時間を嘆き、費用対効果について語ったかもしれない。
「失敗するときもあるよ。食材は捨てるところのほうが多かったり、香りの合わないシャンプーだったり」
そうして人は学んでいくのだ。ここは削ってもいいとか、削らないほうがいいとか。
ただ得をしたのか、この学びに見合う対価であったのかを体験することで、世界が広がっていく。そんな普通の経験が、修には乏しかった。
より良い人材であれと、不自由ない生活と学びが得られる一方で、家族の愛情を感じることは少なかった。
別に無関心というネグレクトでもなかったし、縛り上げられるような制限を受けていないことには感謝をしている。良くも悪くも、お互いに八神家としての体裁を守っていれば、それ以上は必要なかった。
だから、なのかもしれない。
「羨ましいな」
家族に愛されて育ったあおいが眩しかった。自分が見過ごしていた部分に小さな幸せを見つけて、普通の人として『生きて』いることに憧れていた。……そんな彼女を、好きになれて良かった。
「えっ、失敗談だよ?」
「それ自体がというよりも……あ、列が動くみたいだ」
ひとまず話はここでおしまい。なんだか妙に照れくさいことを口走りそうになった気がして、修は誤魔化すように時間を確認した。
買い物をして、保育園へ届けて。そうしたら、お疲れ様と笑い合って。
「で、何が羨ましかったの?」
「あおいを作った環境全てが、かな」
くすくすと笑って歩けば、あおいは腑に落ちない顔で隣を歩く。
こうしていつも彼女の中に居られたら嬉しいが、なかなかそうはいかないのが現実だ。
「届け終わる頃には昼時だろうから……その時にゆっくり食事でもしながら聞いてくれないか?」
もちろん、あおいに興味があればだけれど。
改まって言おうとすると、格好付けてしまうかもしれない。それほど面白い話でもない。
でもなんとなく、ありのままを聞いてほしかった。
「そうだね。今は買い物に集中しよう!」
いやに張り切っているあおいは、昨夜ブラックフライデーの動画を見てイメトレをしてきたようだ。
頼もしく思いながら、修も気合いを入れる。彼女と同じ価値観で、また世界がひとつ広がるのだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年08月14日
参加申し込みの期限
2023年08月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年08月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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