this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
Good‐bye
<< もどる
1
2
3
4
つぎへ >>
「……ど、どうしよう……」
そうして、砂嵐のテレビと、ロベルトの震えた声と、何も変わらない温泉旅館の一部屋と、何やら思案している智也が残された。動画が公開されたとして、それを見た者がどんな反応をするかなど容易に想像出来る。最悪の場合、ロベルトの言う通り勉強どころではなくなるだろう。人の噂もと言ったところで、智也の言う通り、昔のことだからが言い訳にならない時もある。ロベルトは真っ白になった頭を抱えて智也が何か言うのを待っていた。
「……わかった。こうしよう」
智也はロベルトの肩を叩くと、見せ付けるように唇を合わせた。言い逃れの出来ない、舌を絡め合わせた情熱的な接吻。口の離れた瞬間、どちらかが漏らした吐息を払うように智也が声を響かせる。
「俺もこいつの仲間だ! 仕方ねぇだろ、今日好意的な奴らも明日どうなるかわからないだろ!?」
「混乱しているのはわかるけど今のは悪手だ、千種! 君は今、どっちつかずになった! 言っていることがめちゃくちゃだ!」
「……何かあるか? 俺はここでお前と心中しか思い付かない」
『謝ればいいんですよ』
「心中もまずいよ! ……いっそここでバレたことが霞むくらい、悪い事をしまくるとか?」
「たとえば?」
「殺人」
「……は?」
『謝ればいいんですよ!』
「これって配信じゃなくて動画だよね? 動画なら撮影からアップロードまで間があるはずだ」
ゆかりの野次は拾われることなく、虚しく響いて終わった。智也もそのあまりの提案に声を発せなくなった。そうして場はロベルトの言葉で埋め尽くされた。
「それまでにカメラを壊して、データを消して……関係するスタッフを皆殺しにすればいいんだ! 証拠は燃やして消せばいい! 僕たちがやったのは放火と殺人だ! そういうことにしようよ! 罪はより見栄えの良い罪で打ち消すんだ! ……心中にしろ揉み消すにしろ、良いものがある!」
現実離れしたその誘惑は智也の脳髄を右から左に擽る。ロベルトは引き出しまで駆けて、開け、炸裂イモとテルミツ唐辛子、そして空き瓶——彼が星幽塔で使っていた武器の材料を床に転がしていった。何が何だかという智也をロベルトは急き立てる。
「僕が作り方を教える! まだ間に合う! でも時間がない! 急いで千種! なるべくたくさん作るんだ!!」
やがて智也の指がロベルトの指示のままに動き、彼の言うものが出来上がりそうになったその時、部屋の扉が開いて無数の黒服が二人を取り押さえた。二人の手から瓶が滑り落ち、硝子の破片が周囲に飛び散る。
「自棄を起こさないでください! 早まらないでください! 爆破オチなんてサイテー!」
ありったけの力で抵抗するも黒服はびくともせず、ただ体力を消耗するのみ。そんな二人に、黒服の後ろから現れた少女、ゆかりは判決を言い渡すように語りかける。
「お二人がなかなかのクズなのは充分わかりました! 私たちも命は惜しいです。お二人の出番はカットしますし、データも完全に抹消します。……その代わり、お二人をここに閉じ込めることにしました。撮影はしません。これまでの行いをしっかり反省してください!」
先んじて諦めたのは智也だった。長い溜息を吐いた後、低い声で少女に尋ねる。
「そうか……何時間だ?」
「九十九年です」
「九十九年!?」
鸚鵡返しのロベルトを一瞥もせず、少女は続けた。
「正確には、お二人の寿命に加えて九十九年……冗談です。ですがそのくらい長い間ここに居て貰います。百年か……千年か……大丈夫です。永遠じゃありません。その間、ロベルトさんは千種さんを気が済むまで『アップデート』すれば良いでしょう」
そんな妙に正し気な空気の中、へぇ、と智也の皮肉が割り込む。
「俺はこいつを気が済むまで『治療』すれば良い、とは言わねぇんだな?」
「この期に及んでなんですかそれは……。……千種さん……貴方がロベルトさんにしてきたことは……その……かなりまずいですよ! わかっている人が敢えてやっているのはわかりますが! 最近は真面目でお優しい方々のお声がですね!?」
「誰に言っているのかな?」
ロベルトが首を傾げたところで、ゆかりのポケットから着信を告げる音がした。ゆかりは電話を耳元に近付けながら、焦りを露にしている。
「ああっ、抗議のお電話が! えー、義憤に震え涙が止まらない……ですか。その件につきましてはご不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。今後は視聴者様のお気持ちを害すことのないよう……」
「火に油を注ぎそうな謝り方してんな」
「何の話?」
ロベルトはまたも首を傾げることになった。彼が耳を近づけても電話からは何も聞こえないが、聞こえたところで彼には何も関係無い。ゆかりは腰を折り謝っていたが、やがて相手の気が済んだのか通話が終わった。そしてゆかりは何事もなかったかのように智也に向き直った。
「社会の目が届かないところで気の遠くなるほど長い間二人きり……千種さんにとっては嬉しいことでは?」
「嬉しいわけあるか! 彼女を待たせてるんだ! 友達だって居る……そんな長い時間こいつと二人きりでいたら……全部忘れちまうだろ!」
「千種さん……その女性やご友人のこと、本当に好きでしたか? 違うでしょう?」
「……俺にだって……素を曝け出して仲良くしたいと思える奴が、こいつ以外にも居たんだよ……!!」
「そうですかそうですか……」
嗚咽を漏らす智也の隣で、ロベルトは必死に思考を巡らせていた。その表情はなかなかに悪どく、口元がぴくぴくと動いている。
——百年か千年か……たしかに長い。長いけど……まだだ! まだ僕にはろっこんがある! 千種を美少年にすれば……!
そんな浅知恵は、あっそうだ、から続く少女の言葉で粉々になった。
「この部屋にいる間、ろっこんは使用禁止とします。それと、エッチな雰囲気になったらスタッフが駆けつけてお二人を取り押さえますね」
天国から地獄へ叩き落されたロベルト。ロベルトは絶望が産んだ馬鹿力でもがきながら目に涙を溜めた。
「い……嫌だ! 美少年に会いたい! 友達にだって……家族にも!! ……そんな……少しは悪かったかもしれないけど、そんなに閉じ込められるほどのことかな!?」
「ロベルトさん……」
「ロベルト……お前……」
しかし黒服はそれ以上の力でロベルトを押さえつけた。そんなロベルトの姿を、ゆかりと智也は呆れた目で見ていた。部屋の床にロベルトの涙がぽたぽたと垂れてシミを作る。その様に流石に気が咎めたのか、まあ、とゆかりは慰めを口にする。
「刑務所に比べれば良いところでしょう? 望めば絵の勉強だって好きなだけ出来ますし。ただとても長い間、外に出られないだけです」
「嫌だ……嫌だよ……出して! ここから出してよ!! う……うわぁぁあ!!」
<< もどる
1
2
3
4
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
Good‐bye
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
六原紀伊
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
コメディ
定員
2人
参加キャラクター数
2人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年06月17日
参加申し込みの期限
2023年06月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年06月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!