this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
ショコラーデ・コレクション in サロネコ1371
<< もどる
1
2
3
4
5
…
9
つぎへ >>
5歳となった娘、楓を感慨深く眺める。
「楓ちゃん、今日もかわいいね~!」
「ねえ楓ちゃん、お腹空いてない? チョコたべる?」
「たべる~!」
「楓ちゃん、ああ~もちもちほっぺがたまらない~!」
などと今や同級生たちに大人気だ。まるでアイドルのようにチヤホヤが止まらない。でれでれのクラスメートたちに、
梓 智依子
は苦笑いを浮かべる。
「ママ~! チョコ、たべてもいい?」
「少しだけね、また晩ごはんが食べられなくなっちゃったら困るでしょ?」
「うん~」
「よーし! ママさんの許可も出たし、楓ちゃんにはとっておきのヌガー入りチョコをあげちゃおう」
「やったぁ!」
5歳。あれから5年だ。まだ5年、もう5年。
時の流れの重みへ思いを馳せるに、どうしても祖父母への感謝が浮かぶ。心からの手厚い支援なくして、中学生の身空で子育てなどできはしなかったろう。
もし、彼らの存在がなかったら。
「…………」
端的に言えば、中絶? あるいは引き離されどことも知らぬ家庭へ楓は養子に出されていただろうか。いずれにせよ恐ろしくおぞましい結末が待っていたことだろう。
「……う」
どうしても想像が及んでしまう。智依子はこみ上げる感情や涙を娘や友人たちから隠さねばならなかった。今さらながらにこの幸福が得難いものと実感する。幸運の積み重なりがあったからこそ、常にかたわらで成長を見守ることができるし、楓と同級生たちの微笑ましい交流を見つめることもできた。そうでなければ今頃は……と、否応なく浮かんでくるのだ。
「ママ……? どうしたの?」
隠したところで、娘は母の揺れる感情に敏感だ。口元に溶けたチョコをべったりとつけながらも心配そうに尋ねる楓、智依子は微笑んだ。
「何でもないのよ。少し、人に酔ってしまっただけ」
とっさに口にした言い訳を、楓は良く理解できないようだった。そんな顔に見えなかったのか、あるいは言葉の意味が分からなかったのかもしれない。
依然として怪訝そうに首を傾げる娘から一時目を離し、視線を逃したところで、見つけたのはダンスフロアだった。瞬間、身体の中で何かが熱く煮え、あぶくが湧きたつ感覚を覚えた。
「楓……ママ、踊りに行ってくるね」
「! ほんと!? ママのおどり、みたいー!」
楓を再びクラスメートたちに預け、智依子はフロアへ上がる。今日は制服でもないし、踊るのに不都合もないだろう。
ダンスに打ち込んだ時期があった。ストリートダンサーとしての道もあの頃は、開けていたに違いない。
「……ふう」
流行のポップをDJがミキシングし、そのサビの始まりを合図に足を蹴り出す。
型はあってないようなものだ。アップとダウンのリズムを取りながら、即興で手を翻し足を蹴り上げる。七色のステップを踏み、身体のあらゆるパーツを駆使して己を表現する。時に伏せ、手を地に突き激しく回転してみせた。
多様なムーブを流れるように繋ぐ間、虹のようにきらめく二つの宝石が目に入る。楓だ。友人らの瞳も智依子を見つめ羨望に輝いていたが、やはり愛娘のそれはひときわに明るく、星のようにまばゆい。
「あれってもしかして……」
「ChiCo?」
「まじで? もう引退したって……」
「うそ、ほんとにChiCo?」
かつて呼ばれた名を、ギャラリーが思い出させてくれた。遠い夢。過ぎ去った幻。つかみ損ねた栄光。
未練はあるが後悔は無い。それ以上、目を射るほどに光り輝く宝石が今、自分を見つめているのだから。
半ば怒号まじりの歓声に浸りながら、智依子はフロアの中央へと揺るぎないフィニッシュを打ち立てた。
「智依子さん、マジ!? あんな踊れちゃうの!?」
「ブレイキンだっけ? オリンピックの種目にもなるんだよね、ああいうヤツ!」
「スゲー! ね、ね、今度あたしらにも教えてよ!」
久方ぶりに浴びる称賛が、まだ身体を火照らせている。
「ええ……今度ね」
滴る汗を拭い、見れば友人たちに小さな背を押された娘が、腕の中へと飛び込んでくる。
「ママ、かっこよかったー!」
「ふふ。ありがとう、楓」
額へキスを寄せる。くすぐったそうにはにかんだ。
失った物は決して、小さくはなかった。しかしそれ以上に大きく、価値あるものを手にした。
智依子はそう、信じている。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
9
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
ショコラーデ・コレクション in サロネコ1371
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年02月14日
参加申し込みの期限
2023年02月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年02月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!