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『三毛の湯』を救え!大作戦
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協力者たちが辣腕を振るって、しばらく後。
梓 智依子
は娘の楓を連れ、再び三毛の湯へ訪れていた。
改装が完了した三毛の湯には客足が戻り、活気にあふれている。楓もきゃっきゃとはしゃぎ、智依子の笑みもこぼれた。
「すっかり綺麗になったわね。お客さんも戻ってきたみたいで、良かった……」
「ママ、はやくはやく!」
せがむ娘に手を引かれて浴場へ入ると、そこには目を見張るほどの大パノラマが待っている。
「九夜山だ! すごいね、ママ!」
「ええ、本当にね」
智依子は完成時に一度目にしているが、あらためて見ても、この壁絵の迫力には圧倒される。一面の白タイルに描かれた九夜山の威容は、三毛の湯を訪れる客たちの畏敬と憧憬を新たにし、清々しいひと時の提供に一役買ってくれていることだろう。
「あ、こら楓。お風呂に入るのは、ちゃんと洗ってからよ。一人でキレイにできるかな?」
「んん~」
お気に入りのシャンプーハットを手放さない娘の髪を、愛情込めて洗ってやった。
脱衣所のポスターを見つめて、
仙藤 紫
は思わず赤面せずにいられない。
「恥ずかしい……」
三毛の湯主人が機嫌よく語ってくれたところによると、このポスターを譲ってくれと頼まれること3回。盗まれかけたのが1回。この娘は誰? ご主人のお孫さん? 等々質問攻めに合うこと多数。
ともあれ、客の呼び込みに貢献できたことは素直に嬉しく、多少の気恥ずかしさには目をつむることにする。
「ポスター目当てに男性客が増えた、なんて言ってたけど。そんなわけないわよね」
と紫の謙遜をよそに、実際三毛の湯客層の男性の割合がいささか上昇したりもしたわけだが。
浴場へ入り、洗い場の鏡の前に座ると、タイルで描かれたひまわりの並びが目につく。紫の配した絵たちは確かに客たちの目を楽しませているようだ。
そう思えばなんだか、誇らしい気持ちにもなってくる。
「ママ、ここにも絵、あったよ! あ、こっちにもー!」
なんて子どもの声に目を細めていると、隣の椅子に腰かけた少女に声をかけられる。
「我々の仕事は大成功といったところかな。嬉しいものだね」
「あら、旅鴉さん」
ともに壁絵を手掛けた
旅鴉 月詠
だった。
彼女は語る。
「孤独は創作の友だが、芸術家は孤独にこもるべきではない。人の目に触れ、批評されてこその作品と考える。私はね」
そういって見回すと、月詠の手掛けた絵にタイル、それに照明までもが一度に目に入る。明かりを暖色系にしたのは正解だったな、と一人悦に浸る。
黄昏れに彩られてそびえる寝子富士、九夜山を見上げれば、雄大な景色に心は晴れてゆく。
「ふふ。いい仕事したわよね、私たち」
巨匠はうむ、と満足げにうなずいた。
三毛の湯の軒を新たに飾るのれんに踊るのは、
サンマさん
に
マンボウくん
の愛らしいイラストだ。
鬼河内 萌
がデザインしたものだが、これが子どもや女性にウケた。入浴前にスマホでぱしゃり、などという光景もいまや当たり前となっている。
「やったね、ユウくん☆」
「おう! 客も戻って三毛の湯も存続、俺もまたここのフロに入れるぜ。ありがとな、鬼河内」
「でっへへー♪」
ユウに頭をぽんとされ、ご満悦。
しかし彼女の上機嫌は、そればかりが理由では無かったりする。
「おう、萌ちゃん! 今日も入りに来たよー」
「もうやみつきってヤツでさー」
「一日一回はあの風呂に入らないとネー」
「あっ、いらっしゃーい☆」
陽気に三毛の湯へ入ってゆく面々は、萌がバイトをしているカレー屋さん『タージマハル』の常連客で、顔見知りだ。彼らが三毛の湯を気にいって利用するようになってくれたおかげで、さらに口コミで客が増えることにも繋がった。
「カレー湯ねえ……」
「ん? どうしたの、ユウくん?」
そんな彼らを見送り、ユウはいささか複雑そうな顔を浮かべずにいられない。
柚子湯に薔薇湯などの特別な香りのついた湯殿や、子どもが遊べるプール風の風呂も用意したが、一番人気は萌のお気に入り、カレー湯であった。
「カレー風呂を仕切りつきの小部屋にしたオレの英断を褒めてくれ」
「? うんうん、えらいえらい♪」
さもなくば、三毛の湯のみならず近隣一帯がカレーの香りに包まれていたことだろう。
湯上りでさっぱりとした
八神 修
は、番台のあるロビーから縁側へ出た。さわやかな夜風が肌に心地よい。
ロビーには修が設置を提案したソファやチェアが並び、火照った肌を休めたり、歓談に興じている。縁側には碁盤や将棋盤が設置されており、おおむねお年寄りが向かい合って雑談まじりにぱちぱちとやっているが、中には子ども棋士が混じっていたりするのがおもしろい。
もみほぐしルームも好評だ。まだ対応できるスタッフが少なく順番待ちが発生してしまうのが難点だが、彼らの資格が充実し人手不足が解消すれば、間違いなく三毛の湯の売りの一つとなるはずだ。
「アロマオイルメニューの開始も急務だな。仕入れ先の選定を急がねば」
客足が戻っても、先を見据え妥協なく動き続ける。まだまだ改善できる余地は多々残る。今回は主人も隠居撤回を決めたが、いずれは代替わりの時だって訪れるだろう。
一度関わったからには、最後まで見守り続けるつもりだ。
「さて、この後は新聞やテレビに広告を打つ算段をつけるとして」
やるべきことはまだまだ山積みだが、まずはこれ。
「風呂上りには、フルーツ牛乳だよな!」
主人は文字どおり、泣いて喜んだ。
「ありがとうよ。全部、お前さんがたのおかげだ。本当にありがとうよ」
三毛の湯はこれからも末永く、寝子島の庶民の心と身体を癒し続けるだろう。
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あとがき
担当マスター:
網 透介
ファンレターはマスターページから!
三毛の湯の顛末をお伝えしました。
銭湯、少なくなりましたね。同じような苦境にあえいでいるお風呂屋さんはたくさんあるのでしょう。
時代に取り残されれば廃れゆくのは必然ながら、古き良きもの、わびやさび、いぶし銀な魅力を簡単に捨ててしまうのも、実にもったいない。と私は思ってしまいます。
うまく時代に合わせつつ、良いものは良いものとして残していければいいですね。
それでは、また次回に。
網でした。
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担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年09月07日
参加申し込みの期限
2022年09月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年09月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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