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寝子島高校
寝子カルガモのお引越し☆大作戦
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しばらく道路脇を移動して星ヶ丘ホースクラブの前を通過すると、母カルガモがばさっと翼を広げて段差に飛び乗った。雛カルガモ達は段差に乗れずに右往左往している。修が自転車を停めて段差に下敷きをかけ、智依子が高校から持ってきた板切れをかける。雛達はピヨピヨ言いながらそこを登っていく。この後の移動は草や土の上だ。
「暑いわねえ。私達はそろそろ帰りましょうか」
「そうねえ。涼しい場所で休みましょ」
ついてきていた女性達が帰ったりして、寝子カルガモを追うのは報道関係者と近所のおじさん、5人と猫達だけになった。
「この辺りで休憩しよう」
先回りをした修が回収した下敷きで土に窪みを作ってそこに小松菜を置き、もう一つ穴を開けると水を入れる。寝子カルガモ達は素直にそれを食べ始める。
「皆にもスポーツドリンクを持ってきた」
クーラーボックスから出したペットボトルを4人に渡し、他の大人達には氷水を紙コップに入れて渡す。皆が束の間の休息を楽しんでいると、食事を終えた寝子カルガモ達がこちらを見た。
「グェッ!」
「ピヨピヨ、ピヨピヨ!」
行くよ! と言っているようで、カモ達はすぐに歩き出す。母カルガモは、雛カルガモにクェクェと何か話している。猫もにゃーにゃーと鳴き始めた。
「『もうすぐ着くよって言ってる』って」
雄太が猫の言葉を通訳してくれる。その途端、雛の何羽かがピヨピヨと鳴いて四方八方に歩き始めた。また猫がにゃーにゃーと鳴いた。
「『どこ? どこ?』って慌ててるって」
伸びた草の中をさまようから、ともすれば見失いそうになる。
(はぐれそうな雛を群れに戻さないと)
そのうちの1羽は修が追い掛けていった為、智依子は雛の前に立ち、壁になった。通れない、と方向を変える雛の前に立ち――と、同じ要領で雛を誘導していく。それと同時に、母カルガモを見失わないように注意する。今は立ち止まり、きょろきょろしていた。クェッと鳴く。雛を見失ったらしい。1羽を両手で包んだ修が戻ってきて最後尾にそっと戻す。
雛達は、今度はひたすらに母についていくことにしたようだ。ほっとした気持ちで雛達を見守っていると、また娘のことを思い出して笑みが零れる。帰宅したら、好奇心一杯の彼女に今日のことを話してみよう。
星ヶ丘教会の裏を通って、遂に川岸に辿り着く。最初に母カルガモが川に入ると、雛達も真似をして1羽ずつ勢いよく着水していく。
(他の寝子カルガモはいないようですね)
冬華は川の様子を確認する。既に他の寝子カルガモや鳥がここを縄張りにしている場合、せっかく辿り着いても追い出されたり迫害されたりするからだ。カルガモは縄張り意識がかなり強い。
「最後の1羽だな」
修の言葉と共に、雛が川に入る。彼が先程戻した、兄弟達より少し小さな寝子カルガモだ。母カルガモは川の中程まで進んでいる。雛達がそれについていく。すいすいと泳いでいた。
「自然に泳げるんだなあ」
しみじみと眺めながら、修は気持ちよさそうだ、と思う。今度プールに泳ぎに行こうか。
草の上に座り、カメラを構えて動画が画像を撮る。今日のゴールはここだが、寝子カルガモ達の一生は始まったはかりだ。また猫やカラスに襲われることもあるだろう。自然での生活は常にサバイバルだ。
(弱肉強食だと分かってても、やっぱり沢山の雛に成鳥になってほしいな)
同じような気持ちだったのか、隣で寝子カルガモを見詰めていた朝衣が明るく言う。
「来年も、また顔を見せてね」
彼女は毎年カルガモの警護をしていると言っていた。きっと、想いもひとしおなのだろう。
「にゃー、にゃー!!」「にゃあああ、にゃーーー!!」
ここまでついてきた猫達が騒いでいる。鳴いて――いや、泣いているようだ。その中で、アーモンド色の猫だけがじーっと川から目を離さない。雄太が通訳する。
「皆、喜んでるみたい。最初は食べようとしてたのに、可愛くなっちゃったんだね。……えっ、最初は川に着いたら食べるつもりだった?」
護衛は川までだから、それが終わったら狩りをしてもいい、とアーモンド色の猫が言ったらしい。
『可愛くてもう食べられないから、代わりに鶏モモを買ってきてくれ』
件の猫がそう要求してくる。いいよ、と答えつつ、雄太はスマートフォンを見た。ミュートにしていたが、通知が沢山来ていた――最初に投稿した動画がバズっていた。
「うわ、すごい! あ、そうだ、この人達に協力してくれた猫さん達の名前を伝えたいな。ねえ、皆、名前は?」
しゃがみこんで訊ねてみると、猫達は口々に名前を教えてくれた。いつか、この子達を知った誰かが飼い主になってくれる日が来るかもしれない。
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あとがき
担当マスター:
沢樹一海
ファンレターはマスターページから!
大変遅くなりました。リアクションをお届けいたします。
皆様、素敵なアクションをありがとうございました。
今回の執筆に当たってカルガモ引っ越し動画をいくつか見ましたが、カルガモ達の可愛さと共に、自然の厳しさを痛感しました。
カラスが苦手になりかけました。
また、調べることによって、割と近所にカルガモスポットがあることを発見しました。
時間があったら行ってみたいと思います。
それでは、少しでも楽しんでいただけましたら幸いです。
(個別コメントは割愛させていただきます)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年06月28日
参加申し込みの期限
2022年07月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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