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寝子カルガモのお引越し☆大作戦
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「夏休みでも、学校には何かと用事があるものね」
梓 智依子
は、寝子島高等学校での用事が終わって昇降口を出た。夏の制服は生地が薄くて、汗で背中に張り付いて気持ちが悪い。デオドラントスプレーを襟からスプレーしたくなる。
この暑い中、運動部はまだ活動しているようで、掛け声が――
「……?」
聞こえない。人の声はするが、「危ない」「大丈夫か?」という緊張感のある声だ。更に、猫とカラスの声がする。
「にゃー! にゃー!」
「カァー! カァー!」
「シャーーーーー!」
(何が起きてるの……?)
気になって見に行ってみると、校庭を寝子カルガモが歩いている。
(ああ、もうそんな時期だったのね)
毎年、夏頃に寝子カルガモが引っ越しを行い、その様子がニュースやワイドショーで報道される。まさか自分が遭遇することになるとは思わなかった。
カルガモ親子はプールのある場所から斜めに通過するつもりのようだ。背後では、雛を狙っているらしいカラスが猫達に威嚇されて旋回を続けている。格好の食事を諦めきれないらしい。同じ学校の修も日傘で追い払おうと試みている。
「にゃー!」
アーモンド色の猫がカラスの嘴を引っ搔いた。「カァ!」と鳴いたカラスが逃げていくと、仲間達もそれに続いて遠くへと去っていった。寝子カルガモに目を戻すと、かなりの早足で歩いている。今の攻防が怖かったのだろう。
「何事もなくてよかったですね」
日傘を差した薄着の女性が上品に微笑む。近くを歩く子供――なぜか先程の猫がついてきている――もほっとしているようだ。
「猫さん達にけががなくてよかった!」
「カルガモ達にも被害は無かったしな」
自転車を引いて歩いている修が穏やかに言う。どうやら4人は引っ越し終了まで寝子カルガモを補助しようと動いているらしい。カメラを担いでいる男性も何人かいる。ご近所の人達も結構いる。皆、カラスがいた時はおろおろしていたが、今は笑顔で喜び合っていた。智依子は彼らに話しかける。
「あの、私も一緒にカルガモの引っ越しを見届けていいですか?」
人々の責任者らしいスーツの女性――朝衣がにこやかに近付いてくる。
「大丈夫ですよ。ただ、寝子カルガモに気付かれないようにしてくださいね」
「はい、ありがとうございます」
朝衣にお礼を言って、皆の輪に加わる。寝子カルガモは校庭の出口付近まで進んでいた。もう危険はないと判断しているのか、歩む速度は緩んでいる。その後ろ姿を、智依子はスマートフォンを出して撮影した。
(あとで娘に見せてあげよう)
4歳の娘の顔を思い出し、彼女がどんな反応をするのかを想像する。
「可愛いよな」
修が隣で言う。和んでいるのか柔らかな表情をしている。「そうね」と同意すると、高校の敷地を出ようとしていた寝子カルガモの母が足を止めて振り返った。
「グェッ」
何だろう、と内心で首を傾げていると、母カルガモは雛達にグェグェと声を掛けて、また「グェッ」とこちらに向けて一度鳴いた。
「何か、お礼を言っているように見えますね」
冬華が言う通り、朝衣にもそう見えた。ふと思いついたことがあり、校門を出る前にゴミ置き場に走る。良い感じの板切れがあったのを持って、再び皆と寝子カルガモを追いかけた。
寝子島高校を出てから少し歩くと、落神神社に行く道に差し掛かる。何気に十字路で、この道には信号が無く、住宅街に至る道は一方通行という渋滞が発生しやすい場所だ。夏休み中ということもあり、今日は車の往来が途絶えることはなかった。
寝子カルガモ達はその手前で立ち往生している。
「寝子島町役場です。これからカルガモが車道を渡りますので一時停止をお願いします」
朝衣が拡声器を使って車の運転手達に状況を伝えていく。その間に、神社に参拝に来ていた歩行者が集まってきて空気を沸かせる。「可愛いー」「もっと近くで見たいわ」「触ってもいいかな」という声が方々から聞こえる。寝子カルガモに接近してくる女性に、修が対応する。
「カルガモ達が動揺するからなるべくそっと見守りましょう」
「それは分かってるけど……でも、あなた達はここまで一緒に来たんでしょ?」
「勿論、必要以上には近付いていませんよ。そうだ。カルガモ達のゴールはどこだと思います?」
「さあ……カルガモなんだから、まあ川よね」
「見守るなら一緒に行ってもいいの?」
「はい、見守るなら……」
修が笑顔で頷いた時、交通整理が終わったようで寝子カルガモ達が歩き始める。一緒に渡りつつ、停まっている車に頭を下げる。冬華も反対側で同じように運転手に頭を下げていた。
「ご協力いただき、ありがとうございます」
見守ろうという人々も増え、皆で道を作って寝子カルガモを渡らせていく。冬華から見ると、カルガモはやはり人に助けられていることに気が付いて、受け入れているように感じられた。先程、振り返って「グェッ」と鳴いたことを思い出す。そもそも、不自然に人が集まっているのに気が付かないわけもない。
(これだけ人がいればもう大丈夫そうですが……)
折角だから、最後まで見届けたい。
(……あら)
進む先にバイクが停めてある。あれをどかさないと、寝子カルガモ達は通れない。足を速めて先へ行き、冬華はバイクを少し移動させた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年06月28日
参加申し込みの期限
2022年07月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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