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<転生> あなたの傷を治したい
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●熱と吐息
「――キレイな顔に傷が残ったりしたらどうするんです。ほら、じっとして」
稲積 柚春
はおでこに調合した軟膏を塗ると、今度は
ウォルター・B
の上着に両手を掛けた。
「ほかに痛いところは?」
「あのさ、聞いてもいいかなぁ?」
「なんですか」
「どうして僕の服を脱がそうとしているのかなぁ?」
「どうしてって、ウォルターさんが弱みを見せない人だから……」
ケガを隠してないですか? 打撲とかないですか?
声を掛けながら、柚春は躊躇いなく服を剥いでゆく。
上半身を裸にして、後ろも前もチェックして、どこにも傷も内出血もなくきれいな身体であることを確かめると、途端に柚春は力が抜け、ウォルターの肩口におでこを預けて寄り掛かった。
ウォルターはその体温の高さに驚いて、柚春を肩から引き剥がすと、前髪を押し上げて額に手を当てる。
「あのさぁ、君のほうが熱があるじゃない。僕のことより自分のことが先でしょ。どうしたのこれ。毒?」
「ん……っ、毒蛇、噛まれて……」
はぁ、と柚春の吐息が熱を帯びてゆく。
毒に抵抗しようと体温が上がって来たのだ。
ウォルターの眼差しが真剣になった。
「どこを噛まれたの」
柚春はおずおずと太腿の内側を指さす。ロングブーツとショートパンツの間、何ものにも覆われていない柔らかい皮膚に、赤黒い牙のあとが二つ並んでついている。戦闘中に噛まれたのだが、集中力を必要とするガンナーである彼の気を逸らしたくなくて我慢していたのだ。
「そういうこと、早くいいなよ」
ウォルターは柚春を押し倒すと、太腿の噛まれた部分を囲むように両手で押さえ、そこに素早く唇を当てた。
「う……いやぁ……」
強く吸われる感触に、柚春は痛みと官能を覚えてうめく。
こんなこと、されていいのだろうか。
だが毒と熱で意識が朦朧としてきて強くあらがうことはできない。
ウォルターは一度口を離して、吸い取った血を吐き捨てると、もう一度同じように血を吸った。
再度血を吐き捨て、柚春の荷物を漁る。
「毒に効く薬、どれ?」
「……紫の小瓶、です」
ウォルターは目当ての小瓶を見つけると、ぞんざいに口で瓶の蓋を開けた。
柚春の顎を持ち上げるようにしてその口に瓶の中の液体を流し込む。
「飲んで」
「……げほ、ごほ」
むせながらも、ごくり、薬を飲んだのを見守ったあとも、ウォルターはじっと柚春のことを見ていた。
ああまた、この沈黙。
滲む視界に映る青い瞳の温度が分からなくて……。
彼の気持ちが分からなくて不安になる。
「……ウォルターさん、ときどきそういう含みのある沈黙しますよね……」
「そう?」
「何を考えているんですか?」
「何を考えているように見えるの」
「……わからないから聞いているんです……胸ないな、って思ってるのかな……とか」
それを聞いた途端、ウォルターはぷっと吹き出した。
「安心した。その調子なら大丈夫そうだねぇ」
「誤魔化さないでください」
「だって君がおかしなことを言うから。『胸ないな』なんて思ったこともなかったし」
「じゃあ……何を考えているんです? 言葉にしてくれなきゃわからないです」
「そうねぇ……」
ウォルターはすこし愉快そうに空を仰いだ。
「大人としてどう振舞うべきか、考えてるってかんじかなぁ」
よくわからない、ときょとんとすると、ウォルターは喉の奥でくつくつ笑って、柚春の顎先に触れた。
柚春の僅かに開いた唇から熱っぽい吐息が漏れる。
「何ていうかな……それって天然? それともわざと? 誘ってるみたいに見えるんだよねぇ」
「誘って……え」
柚春は熱の下がらぬ頭を一生懸命働かせた。
たしかにウォルターに対する特別な想いはある。もっと親しい関係になれたら、という気持ちも少なからずあって、距離感を図って押し引きしたりしたかもしれないが……。
「はい、この話はおしまい。もう少し寝てて。僕が守ってるからさぁ」
ウォルターはそう言って顎先から指を離した。
これ以上この話に深入りすると危険な領域に入ってしまうと自制するように。
「目を閉じなさい。君に今必要なのは休息。絶対隣にいるから」
すこしばかり納得がいかない。
けれどこれ以上議論する力はなく、身体は眠りを欲していた。
彼の体温を感じる。彼が守ってくれる。
その直感に従って柚春はすうっと眠りに落ちた。
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あとがき
担当マスター:
笈地 行
ファンレターはマスターページから!
ご参加ありがとうございます。笈地です。
今回のお話は、いつもの寝子島とはちょっと違う世界線という感じかと思いますが
異世界で傷を治す、ということで
楽しく(ときどきエロく)書かせてていただきました。
ピンチのときこそ想いが溢れますよねー!
それではまたお会いしましょう。笈地でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年06月03日
参加申し込みの期限
2022年06月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年06月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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