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深倉 理紗子
と
深林 真瞭
はその日、久しぶりに二人一緒の休日を満喫した。
真暸は某有名交響楽団で第一ヴァイオリンとコンサートマスターを務めている。
一方の理紗子は、寝子島総合病院の内科医だ。
共に多忙な二人だが、休みが合えばどちらかの部屋に泊まることもある。今回は真暸の部屋だ。
朝寝をしてブランチをすませた後、真暸はCDをセットした。スピーカーから流れる曲に、理紗子は微笑む。
「好きだよね、これ」
「当然でしょ。りさちんは違うの?」
悪戯っぽく笑う真暸だが、理紗子だって思いは同じだ。二人の思い出の曲――「Je t'adore.」。
この前演奏したときは、プロ二人との共演だったが、今日は真暸だけ。それにこの部屋は防音がしっかりしているから、誰かに聴かれる心配もない。ミスを気にせず、伸び伸びと演奏できる。
理紗子は丁寧な手つきで、フルートを取り出した。視線の先でバイオリンを手にした真暸は、ダンスパートナーを待つ王子様にもお姫様にも見えた。
夕食を『星ヶ丘ビアテラス』で取ることは、前々からの約束だった。何が何でも休みを取るつもりではいたが、急患が出なかったことに理紗子は心から感謝した。
「いらっしゃいませ。お席にご案内いたします」
メイド服を着た想花が二人を出迎えた。案内されたのは、二階のテラスだ。見たところ、VIP席は二つしかない。「特別」なのだと気付いた理紗子の頬が、赤くなる。
「飲み物どうする? お勧めのビールがあるんだけど……」
理紗子はビールの苦味が得意ではない。いつもなら日本酒を頼むところだが、
「今日はまーちゃんのお勧めにしようかな」
と答えると、真暸が嬉しそうな顔をした。真暸が喜んでくれた、そのことが理紗子も嬉しい。
運ばれてきたのはニャルピストビールだ。
ニャルピストビールとは、ベルギーのニャルピスト会修道院で修道院により作られるビールのことだ。銘柄は僅かに六種類。
真暸が選んだのはその中でも特に珍しい、ウェストニャール・トリプルだった。これは当地に行かねば手に入らないもので、幻すらと呼ばれている。
フルーティな香りと蜂蜜のような甘み、爽やかな苦み――苦手ではあったが、美味しかった。何より、真暸が自分のために選んでくれたことが、言葉に出来ないほどの喜びだった。
想花が肉、野菜、エビ、ホタテ、イカ、貝などを持ってきて手早く焼いていく。煙と美味しそうな匂いが漂い始めた。
焼けるのを待ちながら、二人は近況報告を始めた。病院で起きたこと――患者の個人情報には気を付けつつ――、コンサート先でのトラブル、最近見た映画、聴いた音楽、美味しかった食べ物等々。
そして不意に、
「ねえ、りさちん。私、あと何日かしたら二十代終わっちゃうんだよ。三十歳だよ。もう未知の領域、全然想像つかないー」
酔い始めているのか、真暸がそんなことを言い出した。ちなみに真暸が飲んでいるのはニャリッシュスタウト。濃厚で香り高いコーヒーと、リカッシュのアロマ溢れるピリッとした苦味、ドライエスプレッソのような仕上がりのセッショナブルなビールである。
「いいなー。りさちんは私が三十になってもまだ二十九歳のままだしー」
わけの分からないことを口走る真暸に、このビールは度数が強いのかな、と理紗子は思わず確認してしまった。
「いや、私だって十二月には三十歳だよ」
という理紗子の言葉は耳に入っていないようだ。
「二十歳になったとき、大人になったーって思ってたけど……今思うとそうじゃないかも」
「それを言ったら、私だって大人になったっていう自信がないよ」
真暸は下の一般席を見下ろした。若者たちが楽しそうに喋り、飲み、写真を撮っている。
「若いっていいなー」
「……でも、私は高校生に戻りたいとは思わないかな」
「そう?」
「だって、まーちゃんと知り合ってからの思い出がなくなっちゃうのは、嫌だから」
「――!」
真暸は目を真ん丸にした。
「もし仮に戻っても、きっと同じように色んなことを経験するんだろうけど、やり直すよりは、私は、まーちゃんと新しいことを経験したいな」
「りさちん……」
真暸は両目を瞬かせ、理紗子を見つめた。理紗子は微笑み、そして視線を海へと向ける。
「ほら。こういう綺麗な光景を、これからもたくさん、たくさん見ようよ。二人で」
百万ドルの夜景――かつて、そう称された街があった。だが寝子島も負けていないと思う。
観光のために着飾ったわけではない、日々の営みの光が夜を彩る。今自分たちがいるこの港も、遠くから見れば同じような光景になる。
美しい、と思う。人々の息づくこの街が。そしてそう思える今の自分が嫌いではない。だがそれも、多分、真暸あってのことなのだ。
理紗子は真暸の両手を、自分のそれでそっと包んだ。
「ちょっと早いけど――お誕生日、おめでとう。私が追いつくまで、ちょっと待っててね」
ふわり、と真暸も微笑んだ。
「ええ――待ってる。追いついたら、次の誕生日までまたよろしくね――」
――その日まで、同じ時を生きよう。そんな年を繰り返そうと、二人は約束するのだった。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年04月03日
参加申し込みの期限
2022年04月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年04月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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