理事長宅（？）でテスト勉強！｜リアクション

理事長宅（？）でテスト勉強！

〇勉強会が終わって

　勉強会が終わり。
「服、乾いてよかった……あの、洗濯して返しますから」
　想花は元の服に着替え、借りた服を預かろうとしましたが。
「気にしなくていいよ、まとめてクリーニングするからね」
　そう言われてお言葉に甘えることにしました。
（なんで女子の服があるかなんて……聞けないよね）
　この後想花はいろいろと妄想をたくましくすることになりました。
「皆、気をつけて帰るんだよ。ののこ、送っていこうか？」
　理事長の言葉に、ののこは秒で答えます。
「みんなと一緒だから大丈夫！　です」
「そうか……」　

「あの、片づけとか掃除とか、何か手伝えることがあったら……」
　彰尋は思い切って理事長に声をかけてみました。
「テスト前にそんな気を使わなくていいんだよ。この家はちょっと古かったかな？　風情が気に入ってるんだが……」
「……そうですか」
　笑顔で答えられ、彰尋は紙コップとごみだけまとめることにしました。
「手伝うよ」
　あおいが紙コップを集めて持ってきてくれました。
「ありがとう」

（また探索の続きをしたいわ……）
　ウォルター先生に捕まった後、蒼は勉強に集中しましたが、結局この廃墟のことはわからなかったので気になります。
（さっき部屋にいた子、何か見てないかしら？）

　同級生とみっちり試験勉強をした智依子は、充実した気分で帰途に着きました。
（楓、いい子にしているかしら……）

　そして、テスト当日。

「おはよう」
　修はあおい達桜花寮組と合流して、声をかけました。
「おはよう、修君」
　いつもと変わらぬあおいの笑顔に癒されます。
「よく寝れた？」
「うん、修君は？」
「ああ、いつも通り眠れたよ。勉強会でやったとこ、出ると良いな」
「うん、修君にしっかり教えてもらったから大丈夫」
「あとは自分を信じよう。勇気のパワーを分けるよ」
　ぐっ、とサムズアップして修は、そっとあおいの手を取るのでした。

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