大発見！　ウチはこんなところです！　オカルト取材編｜リアクション

大発見！　ウチはこんなところです！　オカルト取材編

　◆第四章「メリーゴーランド」

「それじゃ、次は僕だね！　今回のオススメは、寝子島イリュージョンランド跡地！」
「へぇ、遊園地かい？」
「うん！　廃園になった後の廃墟だよ♪」
「おっ……おう」

　タルトの楽しそうな声とは裏腹に、砕牙と瑞毅の顔がひきつる。
　廃墟と聞いたらもう逃げられないものじゃないかと言いたげなその顔に、タルトは話を続けた。

　開園前に招待された女の子がメリーゴーランドに乗った客を地獄へ引きずり込む……という噂のある、寝子島イリュージョンランド。
　気づけばそこは廃園して跡地となったのだが、今でも人の出入りはあるという。
　そんな中で、タルトは１０人集めた人狼ゲームに参加した。他の参加者達も楽しそうにしていたという。

「ほら、人狼ゲームって人狼にやられちゃうと動けなくなっちゃうでしょ？」
「う、うん」
「……それがね、実際に動かなくなったの。息、なくて」
「えっ」

　息がないとなれば救急車を呼ぶことになるのだが……何故か、いつの間にか電話は圏外。誰もが何が起こっているのかわからない状況。
　そんな状況下で、フードコートのスピーカーから声が聞こえてきたという。
　その声は自らを"メリー"と名乗り、こう囁いたと。

サァ、ワタシヲミツケナイト
シニンガフエルゾ……フフフ……

「「「おぁああーー！！　ガチなやつぅーー！！」」」

　あまりの怖さに、砕牙、サライ、瑞毅と声が揃い、更には砕牙と瑞毅で手を取り合ってビビっている。
　隣で聞いていた水樹も、おぉ、とちょっと怖がる様子を見せていた。

　そこに、トドメの一撃と言わんばかりにタルトは続けて言う。

「それで、僕達は手分けしてメリーを探したんだよ。そうしたら、突然その中の１人がナイフで襲いかかってきて、言ったの。『私が殺した』ってね」
「えっ、じゃあ事件解決じゃ？」
「でもね……その一方で、更に被害者が増えてて……」
「きゃぁあーー！？」

　女子かと言わんばかりに叫び声を上げた砕牙。顔ももう限界だと言いたげに、涙を浮かべている。
　最後に番組用の締めとして、タルトは一言付け加えた。

「もしかしたら……まだ、いるのかもしれないね。メリーは……」

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