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島山梅園のとある休日。
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ゆったりと流れていくひと時も、気が付けばあっという間に過ぎていく。ふと吹き抜けていく風の温度にそれに気が付いて、
仙藤 紫
はこと、と空になった紙カップを紙皿の上に重ねておいた。
「思ったより長居をしちゃったわね。弥生さん、またね。私はそろそろお暇するわ」
そう言いながら立ち上がり、紙皿ごとまとめて手に持つ。捨てる場所はきっと、向こうにいる島山夫妻か、久幸にでも聞けば判るだろう。
ついでにちょっと思い出した話もしていこうかしらね、と考えながら弥生と相席の皆に軽く頭を下げた、紫に十海や、その気配を察したらしい弥生がぺこ、と頭を下げた。それを見ながら
七尾 蒼也
も、自分もそろそろ帰るかな、と腰を上げ。
そうだ、と思い出して弥生に尋ねた。
「盲導犬って知ってる? 外出のとき犬がついていてくれれば安心だと思うんだが、どうだろう?」
「うーん……」
そんな蒼也の言葉に、弥生は少し表情を曇らせて、考え込むような素振りを見せた。そうして話してくれた事には、何でも盲導犬はそもそも数が全国でも900頭ほどと少ない上に、貸与を希望する人はその3倍以上もいるとかで、なかなか簡単にはいかないものらしい。
そうなのか、と蒼也は少し肩を落とした。この寝子島には猫がたくさん居るのだから……とも思うが、盲導猫はさすがにちょっと、無理そうだ。
ありがとう、と礼を言って弥生達に背を向けながら、なら自分が仕込んでみようかな? とふと思った。
(俺は猫鳴館に住んでるから、犬を飼うこともできる)
それだけ数が少ないという事は、きっとトレーニングも難しかったりするのだろう。その盲導犬を素人が――というのはあまりにも無謀な気がするが、やってみるのは自由だ。
そんな事を考えながら猫鳴館へ帰ろうと梅園の門を出ていく、蒼也の背中を見るともなく見送りながら
澪乃 湊弥
も、そろそろ帰るかね、と腰を上げた。
古苗木 美姫
からもらえた誕生日プレゼントは満足だったし、折角だから今日の記念に何か、お土産でも買って帰りたいところだが。
「――そうだ。梅花漬は、非売品だろうか……」
ふと土産に買って帰りたいと考えていた事を思い出して呟いた、湊弥の言葉が聞こえた
小山内 海
が、そうですね、と頷いた。上手く出来たら将来的にお土産に出来れば――という話は聞いたけれど、今年作った梅花漬はあくまでも、弥生の為のものだ。
とはいえ、今回の梅花漬自体は大成功じゃないかな、とも思う海である。こうして試飲してみても美味しいし、何より当の弥生自身もしっかりと梅花漬を楽しめてるようだし――ならば、久幸のそもそもの『梅の花をもっと楽しめるように』という願いだって、十分に叶えられている、と言えるのではないだろうか。
『弥生ちゃんもこれ、大成功だったって思わない?』
ゆえにそう尋ねた海に、尋ねられた弥生がにっこり頷いた。彼女の笑顔が何よりも雄弁な、成功の証左だ。
そんな少女達のやり取りに、そうなのか、と湊弥はこっくり頷く。梅花漬は気に入ったけれども、非売品というならば仕方ない。
――が、それなら何か他に、買って帰れるものはないだろうか? ここは梅園だが、そういえば伝手を辿って話を聞いた時に、農園もやっていると言っていたような。
「なら野菜とか……」
「隣に直売所があるそうですよ」
そんな湊弥の言葉に、すかさず美姫がそう教えた。梅花漬の花湯も気に入ったけれど、あると聞いていた野菜直売所の方も美姫は、気になって仕方がなかったのだ。
そんな彼女の言葉ときらきら期待に満ちた眼差しに、なら、と2人は場所を聞くと揃って野菜直売所へと足を向けた。そうして並んでいる春野菜を幾つか見繕って、『お持ち帰り用にどうぞ』と備え付けられてあったビニール袋に入れると、代金を代金箱へと収めて。
無事に念願叶って購入した春野菜をうきうき、わくわくと見ていた美姫は、そうだ、と湊弥を振り仰いだ。そうして(湊弥にとってはメガトン級の)爆弾発言を、さらりと笑顔で投下する。
「湊弥さん、うちで夕飯でもいかがですか? アパートなので狭いですけれど、ふふふふ♪」
「はっ!? い、いやいやまだそそういうことには心の準備が――はっ」
そんな美姫の言葉に慌てふためいて、どもるだけどもってから、ようやく我に返った湊弥は大きく、大きく深呼吸をした。落ち着け、と自分自身に何度も言い聞かせる。
(何を早とちりしているんだか!!)
あくまでも、彼女は夕飯の誘いをしてくれただけだ。それ以上の意味はない、断じてない、絶対そうに決まってる、よし!
そう何度も己に言い聞かせてから、湊弥はようやく美姫へと視線を戻し、笑顔で「喜んで」と頷いた。――きっと引きつっているだろうけれど。
そんな湊弥に気付いていたものか、にっこりと笑顔を返してくれる美姫がやっぱり可愛くて、可愛い。夕食を誘ってくれた好意自体も嬉しいし、何より彼女の手料理なのだ、ぜひとも食べてみたい。
そうして仲良く帰っていく、2人の姿も遠くなった頃にはそろそろ、日も傾き始めていた。梅花漬を堪能して、のんびり過ごしていたけれど、海もそろそろお暇をした方が良いだろう。
ぴょこん、と立ち上がってタブレットに挨拶を打ち込みかけた海は、ふと聞いてみたい事を思いついてそれを消し、代わりに別の言葉を入力した。
『また来年も作ったりするのかな?』
今年は弥生の為に――とお試しで作ってみた梅花漬だけど、来年はどうするのだろう、とふと気になったのだ。美味しかったね、で今年きりで終わるのか――来年の花が咲いた頃にまた、新しく梅花漬を作るのか。
もし来年も作るのなら、またそれに参加したいな、と思う。そう伝えた、海の言葉に弥生がこくりと首を傾げた。
代わりに海の疑問に答えたのは、後片付けをしていた久幸だ。
「出来ればやりたいと思ってるよ。今年みたいにお手伝いを頼むか、もう少し本格的にバイトを雇ってやるかは、親父次第だけどね」
そう、悪戯めいた顔で片目をつぶって見せた久幸は、ちょっと肩を竦めて少し離れた所にいる父親へと視線を向けた。ん? と眉を寄せて振り返った父に、なんでもない、と首を振る。
くすくすと、弥生と十海の笑い声が響いた。海も楽しそうに肩を揺らし、春の夕風にそよぐ梅林をふと見つめる。
とても穏やかな、春のひと時だった。
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あとがき
担当マスター:
蓮華・水無月
ファンレターはマスターページから!
いつもお世話になっております、または初めまして、蓮華・水無月と申します。
この度はご参加頂きまして、本当にありがとうございました。
島山梅園での春のひと時の物語、いかがでしたでしょうか。
偶然にもリアルな季節も近いですから、いつも以上に春ののどかな雰囲気を味わっていただく事が出来ればと、頑張って執筆させて頂きました。
いつか、本物の梅花湯も味わってみたいものです。
野菜直売所も楽しいですよね、水無月も何度か利用したことがありますが、農家さんによって並んでいる作物の傾向も変わったりして、並んでいる野菜の種類や大きさに季節の移り変わりを感じたり。
お届けさせて頂きましたリアクションが、皆様に僅かなりとも楽しんで頂ける物であれば、心から嬉しく思います。
またのご縁がございましたら、どうぞ宜しくお願いいたします(深々と
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年04月28日
参加申し込みの期限
2021年05月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年05月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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