猫vs人！お寿司争奪戦！｜リアクション

猫vs人！お寿司争奪戦！

◆作戦会議
「ってことでい！　何を使ってもいいからよ、なんとしても出前を届けきってくれい！」
　美野梨と遠海に大将が説明を終える。

「任せてください！　美味しいお寿司食べ放題のためなら絶対届けきってみせます！　私お寿司ＬＯＶＥですから！」
「おう！　嬉しいこと言ってくれんねえ！　頼もしい限りでい、そんじゃ頼んだぜい！」
　いつもより数倍テンションの高い遠海が、大将にサムズアップを送り大将もそれを返す。

「大将さん。私に作戦があるの。普段出前を届けている時の岡持ちに、これを入れておこうと思って」
　美野梨はそう言うと、包を取り出し、開かせる。すると鼻につく匂いが充満する。包の中には大量のマタタビが入っていたようだ。

「これなら岡持ちを襲われても大丈夫だし、少しの間足を止められると思うわ」
「なるほどねえ、奴ら猫相手なら効果覿面って訳か！」
「そうね。本物のお寿司はピザの箱に入れて外からは分からないようにカモフラージュしようと思うわ。そうすれば気が付かれるまで安心できるから」
「そいつぁ名案でい！　そんじゃそうすっかい！」
「それなら私が猫ちゃんたち惹きつけるわね。その間にお寿司の配達お願いね！」

　大将は手を打ち作戦に納得し頷く。作戦が決まり、遠海が囮を買って出ると、マタタビ入りの岡持ちを手に持つ。それに合わせ、美野梨は大将の用意した本物のお寿司の入ったピサの箱をバッグに詰め背負った。

「そんじゃ頼んだぜい！　猫達の鼻を明かしてやってくれい！」
　大将の期待を背に受けながら、二人は出前を届けるため出前先へと向かって行った。

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