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あの日あのとき、オープンキャンパス
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少し食べ過ぎたかなと思いつつ講義室に向かった。
体験授業を受けるのだ。講師は尚輝たちの指導教官、尚輝と芽衣子はTAといって助手を務める。
三百人は入りそうなすり鉢状の大講義室だった。でも席の埋まり具合は八分の一くらいだろうか。
「体験授業って体裁だけど、うちの教授(せんせい)手加減しないからなー」
と芽衣子が事前に言ったとおり、高校生向けの化学の入門講義は、注釈なく専門用語が飛んでくるハードな内容だった。
「えー、わからない言葉は手元の資料をー、ご確認ください」
初老というよりもうすっかりおじいちゃんの教授が、ニコニコと語りかけてくる。
コピー機で作ったとおぼしき資料に目を落とし、時子は口元をほころばせた。
TAが作ったものらしい。資料はパソコンで製作してあったが、ちょこちょこと手書きされた文字には見覚えがあった。
「次はスライドをごらんくださーい」
内容は正直半分も理解できなかったものの、とにかく教授がずっと楽しそうにしていたところ、思いつくまましゃべったり板書したりする教授にあわせ、尚輝や芽衣子があたふたとプロジェクタを起動したり黒板を消したりしているところが印象的な授業だった。
指導教授が師匠だとすれば、弟子の尚輝は確実に師の影響を受けているだろう。
――尚輝先生も化学の話をするとき、実験に没頭しているとき、本当に楽しそうですものね。
一通り学内を案内してもらうと、もう陽は傾いていた。
三人は手すりにてをかけ、木天蓼大学の敷地を眺めている。
「五十嵐さんと今道さんがよく行く場所を教えていただけますか?」
時子がそう言って案内してもらったのだ。
理工学部棟奥の高台だった。日よけもあって見晴らしがいい。昼食時は弁当スポットとして人気なのだという。
他には誰もおらず、早くも練習を始めた吹奏楽部のトランペットがどこからか聞こえてきていた。
「今日は本当にありがとうございました。お昼までごちそうになってしまって」
「いい思い出になった?」
「気に入ってもらえたなら嬉しいです」
芽衣子は優しく、尚輝ははにかみながら言った。どちらも本当にこの学校が好きなのだろう、そう思う。
「私は獣医を目指してるんですが、木天蓼大学に獣医学部はないんでしょうか? できれば私も木天蓼大学に通いたいんですけど……」
それは残念、と芽衣子は顔を曇らせる。
「この大学には獣医学課程はないのよね。あるのは近くの麻猫大になるかなあ」
でも、と尚輝が告げた。
「今年とか来年の話ではないですけど、何年か先に教養課程は麻猫と木天蓼で単位互換制度が設置されるとか、そんな話があった気がします」
「だとしたら麻猫に籍を置きながらうちの大学にも通えるわけね? いいじゃん」
と言いかけたが、
「あちゃーでもだめかー」
やはり芽衣子は額を手でおさえたのである。
「何年か先じゃあね。時子ちゃんいま高三でしょ? 未来の話すぎるなあ」
時子の反応は逆だ。えっ、と目を輝かせたのだった。
「いいんです、それで!」
声が上ずっている。
「だったら私、尚輝先生……じゃなくて五十嵐さんや今道さんの通ったこの大学に通えるかもしれません!」
芽衣子も尚輝も最初はきょとんとしていたが、社会人をしてから大学に入り直すというのはけっして珍しい話ではない、そういう理解をしたようだ。
胸を高鳴らせたまま時子は問いかける。
「五十嵐さんと今道さんの夢を聞いてもいいですか?」
これまでそんな会話をしたことがなかったのだろう、尚輝と芽衣子は互いの顔を見合った。そして、
「……研究者、ですね」
恥ずかしそうに、けれどはっきりと尚輝は言ったのだ。
「もちろんアカデミックな世界が第一希望ですけど、企業の研究員でも学校の教員でも、できればずっと科学実験をできる道がいいです」
少年のような顔をしていても、やはり彼はあの五十嵐尚輝なのだ。研究について語るときの表情は凛然としている。
「私も同じ」
気が合うね私たち、と芽衣子は尚輝に笑いかけた。とたんに尚輝は赤らんでしまう。
やっぱり。
時子は少し複雑な気持ちだ。
このころの尚輝先生は、芽衣子さんのことが好きだったって――。
それに芽衣子さんも。
第三者からすればこれだけはっきりと両想いだったというのに、尚輝は芽衣子に気持ちを打ち明けられず、芽衣子もまた尚輝の心を知ることなく、ふたりは別々の道に進むことになるのだ。
時子自身にとっては望ましい展開だったとも言えるが、それでも、気持ちは複雑だ。
「でも私は教師はどうだろうなぁ……大学生に講義するならともかく、中高生の生活指導とか自信ないよ」
「僕もそれを言われると……」
――できますよ、おふたりとも。
時子は心の中で告げた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
SF・ファンタジー
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年10月02日
参加申し込みの期限
2020年10月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年10月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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