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寝子島高校
あの日あのとき、オープンキャンパス
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芽衣子は白衣の入ったトートバッグを肩にかけて歩く。
その隣をゆく尚輝は白衣のままだ。
電車を降りて歩きながら、時子は記憶の糸をたぐった。
小学生のころから夏休み中は母方の祖母に会いに寝子島にきてたので、もしかしたら私、おふたりとどこかですれ違ったことがあるかもしれないですね……。
「ど、どうかしました?」
背中に視線を感じたのか、尚輝が振り返りつっかえ気味に言った。
「あ、いえ」
ありませんね、当時お目にかかった記憶。
先生も芽衣子さんも。
小走りに追いかけてふたりに並んで、そうだこの当時はと時子は思った。
私、今よりずっと背が低かった……。
子ども時分の時子にとって、大人の記憶はスカートでありスラックスだった。知っている人ならともかく知らない通行人は、行き交う腰から下が中心だった。視点が低かったから。
でも、見ていたかもしれないと思うだけで心がはずんだ。
キャンパスに到着した。
門をくぐると、高校とは比べものにならないくらい広大な敷地がひろがっている。
まるで観光地、すごい人の数だった。学生や教員はもちろん、今日はオープンキャンパスということもあって、高校生にその親など年齢性別さまざまな顔が見られる。
それでも着物姿は時子ひとりだった。高校生は学校の制服着用者が多い。
「浮いちゃってますか、私?」
「気にしない気にしない。むしろ華やかでいいと思うよ」
芽衣子が言い、尚輝もしきりとうなずいくれた。
「あの辺がねー、経済学部とか文系のキャンパス。その少し先が芸術系学部」
指さして芽衣子が説明する。
「僕たちの理系学部は……こっちです」
理系希望と電車内で言っていたので移動はスムーズだ。
理系学部の集まっているあたりはなんだか古めかしい。取り壊しがはじまっているものもある。
「このあたり移転計画を含む再整備中だから半分廃墟みたいだよね」
「いずれ寝子島に正式なキャンパスができるそうです。実験棟も」
「それまでは行ったり来たりだけど。あ、そこの学生生協にしか売ってないドーナツがおいしいのよね」
「生協前には創立記念ホールができるらしいですよ。最新設備を備えた大図書館も」
学内のことだからか尚輝も饒舌になってきたようだ。もともとよく話す芽衣子とあいまってなかなかの名調子である。
「説明、わかりやすくて助かります」
やっぱり先生になる素質があるのでしょうね、おふたりとも。
「五十嵐先生と今道先生ですね」
ふと口にした時子に、そうですか、とどぎまぎして尚輝が言った。
「実は教員免許を取っていまして……僕も、今道さんも」
「教育実習、一緒だったもんね。寝子高の。学部生に混じってさあ……私、留学してて学部生のときに行けなくて」
「僕はその……最初のときに取りこぼしまして」
尚輝は後頭部に手をやっていた。
もしかしたら、尚輝先生と芽衣子さんが親しくなったのは教育実習のときがきっかけ――?
慣れぬスーツにネクタイ姿で教壇に立つ尚輝、それをフフフと見守る芽衣子、そんな光景が頭に浮かんでくる。
「そうだ御巫さん、お腹空かない?」
芽衣子が言った。
広い敷地内には複数の学食があるという。
「きれいなのは文系や芸術系の食堂ですし、講堂前のカフェテリアもいいですけど……でも」
「味は理系の食堂が一番よね! 御巫さんそこでいいかな?」
尚輝も芽衣子も同意見らしい。時子も興味がある。
「行ってみたいです」
理工学部の食堂に向かった。
たしかに、ビューティフルな建物とは言いがたい。
無骨な鉄筋コンクリート建て、表面はタイル張りというおおよそ美意識のない造りはいかにも学食である。壁に亀裂が走っているあたりもご愛敬だ。
「ごめんね本当ぼろっちくて。でも味は保証するよ」
油汚れで黄色くなったガラスケースを芽衣子は示した。
いくつかは蝋でつくった食品サンプルだが、定食など大半は本物が入れてある。
メニュー名も工夫がない。『カツ丼(うどんセットあり)』『天丼(うどんセットあり)』はまだいいとして、定食は『A定食』『B定食』『エコノミー定食』というラインナップだ。Aが揚げ物中心、Bは煮物中心、エコノミーは率直に安価ということらしい。
学生生協が運営しているものなので採算は度外視しておりいずれも安い。『A』『B』も驚くほどの値段で、『エコノミー』にいたっては大丈夫かと言いたくなるほどだ。
「私が好きなのはBね。お母さんの味、って感じ。五十嵐くんはカツ丼が好みみたい、よく食べてるし」
ええと、と尚輝が告げた。
「カツ丼は女性にはあまりお勧めしません。量が……その、びっくりするくらいあるので。もっとも今道さんは平気で食べてますが」
聞こえてるよ、と芽衣子は笑って、
「そんなこと言うから食べたくなってきたじゃない。私今日はカツ丼にしよう。御巫さんは?」
食券制らしい。券売機のほうに歩いて行く。
「ではB定食を……」
持ってるお金は使えますよね? ふと不安を感じつつ財布を取り出そうとするも芽衣子は手を振った。
「いいって、おごるから。バイトの給料昨日出たばっかだし」
古い券売機が食券三枚を吐き出した。
カツ丼(うどんセット)が二枚。B定食が一枚。
トレーを持っていき配膳を受ける方式だ。B定食を受け取り空いた席に座って、時子は目を丸くした。
丼に小山ほど盛られたご飯に卵たっぷりでカツは二枚、刻み海苔の黒と三つ葉の緑もあふれんばかりだ。加えてミニうどんの椀までトレーに乗せて尚輝がやってきたのである。芽衣子も同じだ。
尚輝は小食というイメージがあった。実際、時子の来た時間軸で彼はいつも、小さいお弁当で満足している。スマートな芽衣子がドカ盛りを前にして平然としているのも意外だった。
やっぱりお若いんですね――。
しかしすぐ、そうとも言い切れないかもしれないと思い直す。
「またセットにしちゃった……ここのカツ丼うどんセット頼むと晩ご飯食べらんなくなるのよね」
「僕はそれでいいんです。節約になりますし」
いただきます、と三人は手を合わせて割り箸を割った。
B定食の煮魚はとてもやわらかく甘味があって、焼茄子もきゅうりの漬け物も素材の滋味がいかされていておいしかった。シーズンにもよるが漬け物は、生協の園芸プロジェクトが育てた野菜を使っているそうだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
SF・ファンタジー
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年10月02日
参加申し込みの期限
2020年10月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年10月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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