キャットロードでスタンプラリーin猫の日｜リアクション

キャットロードでスタンプラリーin猫の日

☆乙女心とメイド喫茶
「俺はメイド喫茶いきてーなー」
　という、龍樹のリクエストから飛鳥と龍樹はメイド喫茶に来ていた。
「お帰りなさいませ、お坊ちゃま、お嬢さま」
　一礼をするメイドに促された二人は席に着く。
「なんか、思っていたのと違う……」
「アンタの考えていたのって『ご主人様～にゃん♪』とか言ってるやつでしょ？　ここはそうじゃなくて本格的なところよ」
　水を口に入れながらため息をつく飛鳥がベルでメイドを呼ぶと特別メニューを２つ注文する。
「なんか、すげぇな……どうに入っているというか。手慣れているというか」
「こういうマナーは基本よ、キ・ホ・ン！」
　得意げにほほ笑み、飛鳥は店内のシックでヨーロピアンな雰囲気とそれに合うクラシックな音色が気に入っているようだった。
「そういうもんなんだなぁ、やっぱすげぇな、飛鳥は！　そういえば何年生？」
　龍樹は素直に驚きながらも、全然飛鳥のことについて知らないことに気づき、この機会に色々聞きはじめる。
「アタシは5年生よ」
「じゃあ、俺のより一こ上ななんだな。レイコくらい目立つ奴がクラスにいたら絶対気づくし」
「アタシの可愛さは目立つものね！」
　ふふんと鼻を鳴らし上機嫌になったところでオムライスがテーブルに並んだ。
　楕円型のオムライスすべてを猫の顔に見立てて耳の部分にハムを使った『にゃんこオムライス』である。
「うわー、うまそー！　いっただきまーす」
「騒がしいわね……おいしそうなのはわかるけど」
　にゃんこオムライスを騒がしく食べる龍樹にやれやれといった様子で飛鳥も静かに食べていった。
「うまい！　おいしくなる魔法がかかってるからかな？」
「ま、料理は愛情というし間違っていないんじゃないの？　というか、もうちょっと綺麗に食べなさいよね。恥ずかしい」
　頬っぺたにトマトケチャップを付けながら食べる龍樹のほほを店に置いてあるナプキンで飛鳥は拭く。
「わりぃわりぃ、さんきゅーな！」
　ニィッと笑う龍樹に飛鳥はハッと驚いたような顔をして席に戻って静かにオムライスを食べなおした。
　その後から店のメイドさんの態度が明らかに変わった気がしたが龍樹は気のせいだと流し会計をする。　
　まずはスタンプ一つゲットだ。

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