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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
天界よりの試練 ――神代の矢放つナホエル――
転：挑戦者たちに、神代の矢の祝福を
＊ ＊ ＊ ＊
あんなところにいましたか……、『不満（みたせず）ノ女神』は。
この状況から、『混霊界』はほぼ壊滅といってもよいでしょうね。幸い『SOC』の世界が『混霊界』に酷似していた為、半分以上をかの世界と融合することができました。お陰で大半の住人たちは避難することができて安心です。
ただ、精霊族の王も、魔王も、天使長も『不満ノ女神』に食べられてしまいました。恐らく助けることは不可能でしょう。しかし、まだ『混霊界』は復活することができます。住人達は生きているのですから。
ただ、気を付けなければならないのは……とらわれた冒険者たちについてですね……。
＊ ＊ ＊ ＊
――さあ、乗り越えてごらんなさい冒険者たち……。
ナホエルの翼が開かれる。舞い上がる白い羽が、温泉を包み込む。一瞬だけ、彼らの意識が黒く染まり、すべての音が消えた。
脳裏に写る砂嵐。
冒険者たちが目を開けると、そこは不毛の大地だった。何もかもが干からびた世界で、一人黒いドレスを纏った女性が退屈そうに笑っている。顔の半分はベールに隠されてはいたが、血のような赤い唇が動いているのが見えた。
『はぁ、おなかがすいてしまったわ……』
女性はそう言って、深いため息を吐く。青い空の下、何もかもが乾ききった世界に立ち尽くす彼女はどことなく寂し気に腹を撫でる。
『この世界は強い相手がいっぱいで、だからとってもとっても美味しかったわ。けれどもう食べ尽くしそう……まだまだ食べたいのに、別の世界と一部融合しちゃうなんて……』
風が吹く。ベールが揺れるのもかまわず、女性は岩に腰掛けて優雅に足を組む。そして何かの欠片だろう金色に輝く何かを口にし、『おいしい』と言葉を漏らした。そうしながらも、彼女はうっとりとした声色で呟く。
『あぁ、早く食べたいなぁ……「ＳＯＣ」の世界をっ！』
（今のは？！）
白 真白が我に帰ると、一部が欠けた石柱の上に立っていた。だが、全身がお湯でずぶぬれだ。
「大丈夫か！？」「それより今の光景は何なの？」
夜海霧 楓が眼鏡を拾い上げながら周囲にいるだろう仲間たちに声をかけ、恵御納 夏朝は困惑した様子で頭を押さえている。
一方、一部の冒険者は温泉に落ちており、着ぐるみさんにいたっては
/) /)
('ㅅ')ｽﾊﾟﾘｿﾞｰﾄ!
と、湯舟に浸かってポーズも決めている始末。傍らの吉住 志桜里は僅かに頬を赤くする。
（今回の装備、そういえばお湯に濡れると身体がとても透けて見えるものでした！！）
とりあえずスクショしてすぐ石柱の上を目指す志桜里。ちなみに着ぐるみさんもスクショしているがまだ彼女は知らない。
「それにしても……、派手に落ちたわね」
羽生 碧南があたりを見渡せば、黒兎 都がどこか遠い目で「かなりのんびりしたくなるのぉ。ＢＳだねぇ」とホンワカした顔で呟いていた。ほかにも夏朝が用意したブロックにトワ・E・ライトフェロゥが引っかかっているのを曖浜 瑠樹に引き上げられていたり、鷹司 凜太郎が石柱の端っこでスピカ・フォーツをお姫様抱っこしていたり（落ちないようにがんばったらしい）、恵御納 夏夜が崩れそうになった石柱から吉住 獅百合に手助けしてもらって安全だろう石柱へと移ったりしていた。
（急に目の前が真っ暗になって……、乾いた大地と女の人の姿をみて……お湯で我に帰った感じか？）
Ｒｅｉ……の正体である滝原 レオンは内心で振り返っているうちに自分のＨＰがかなり削れていることに気付く。脳内に何かが流れている間に『地熱の裁き』を受けたのかもしれない。もしかしたら、『地熱の裁き』を受けた後あの光景を見たのかもしれない。
（だけど、今はレイドの途中だ）
考えている暇はない、と意識をReiに戻し、獅百合とトワと共に分かれて治療にあたる。
落ちた者が這い上がり、残っていた者で手助けしている間、真白はナホエルの正面に立った。そして、目を見る。
「あの光景は、何なの？」
真白がナホエルに問えば、ナホエルは静かに真白を見返す。
――あの女性は、異界から来た暴食の女神です。
彼女こそが、『混霊界』を襲った災厄であり、貴方がたが倒すべき敵……。
その言葉に、全員が息をのむ。だが、ナホエルはすっ、と目を細め静かに手を挙げた。よく見れば折れた翼が抜け落ち、そこから純白の羽根が舞い上がる。
（恐らく、ナホエルの残ったHPは１／３を切ってる）
そう睨んだ楓は、夏朝と頷きあう。そして、少し離れた所では獅百合が瑠樹からMP回復ポーションを貰っていた。
＊ ＊ ＊ ＊
あんなところにいましたか……、『不満（みたせず）ノ女神』は。
この状況から、『混霊界』はほぼ壊滅といってもよいでしょうね。幸い『SOC』の世界が『混霊界』に酷似していた為、半分以上をかの世界と融合することができました。お陰で大半の住人たちは避難することができて安心です。
ただ、精霊族の王も、魔王も、天使長も『不満ノ女神』に食べられてしまいました。恐らく助けることは不可能でしょう。しかし、まだ『混霊界』は復活することができます。住人達は生きているのですから。
ただ、気を付けなければならないのは……とらわれた冒険者たちについてですね……。
＊ ＊ ＊ ＊
――さあ、乗り越えてごらんなさい冒険者たち……。
ナホエルの翼が開かれる。舞い上がる白い羽が、温泉を包み込む。一瞬だけ、彼らの意識が黒く染まり、すべての音が消えた。
脳裏に写る砂嵐。
冒険者たちが目を開けると、そこは不毛の大地だった。何もかもが干からびた世界で、一人黒いドレスを纏った女性が退屈そうに笑っている。顔の半分はベールに隠されてはいたが、血のような赤い唇が動いているのが見えた。
『はぁ、おなかがすいてしまったわ……』
女性はそう言って、深いため息を吐く。青い空の下、何もかもが乾ききった世界に立ち尽くす彼女はどことなく寂し気に腹を撫でる。
『この世界は強い相手がいっぱいで、だからとってもとっても美味しかったわ。けれどもう食べ尽くしそう……まだまだ食べたいのに、別の世界と一部融合しちゃうなんて……』
風が吹く。ベールが揺れるのもかまわず、女性は岩に腰掛けて優雅に足を組む。そして何かの欠片だろう金色に輝く何かを口にし、『おいしい』と言葉を漏らした。そうしながらも、彼女はうっとりとした声色で呟く。
（今のは？！）
白 真白が我に帰ると、一部が欠けた石柱の上に立っていた。だが、全身がお湯でずぶぬれだ。
「大丈夫か！？」「それより今の光景は何なの？」
夜海霧 楓が眼鏡を拾い上げながら周囲にいるだろう仲間たちに声をかけ、恵御納 夏朝は困惑した様子で頭を押さえている。
一方、一部の冒険者は温泉に落ちており、着ぐるみさんにいたっては
/) /)
('ㅅ')ｽﾊﾟﾘｿﾞｰﾄ!
と、湯舟に浸かってポーズも決めている始末。傍らの吉住 志桜里は僅かに頬を赤くする。
（今回の装備、そういえばお湯に濡れると身体がとても透けて見えるものでした！！）
とりあえずスクショしてすぐ石柱の上を目指す志桜里。ちなみに着ぐるみさんもスクショしているがまだ彼女は知らない。
「それにしても……、派手に落ちたわね」
羽生 碧南があたりを見渡せば、黒兎 都がどこか遠い目で「かなりのんびりしたくなるのぉ。ＢＳだねぇ」とホンワカした顔で呟いていた。ほかにも夏朝が用意したブロックにトワ・E・ライトフェロゥが引っかかっているのを曖浜 瑠樹に引き上げられていたり、鷹司 凜太郎が石柱の端っこでスピカ・フォーツをお姫様抱っこしていたり（落ちないようにがんばったらしい）、恵御納 夏夜が崩れそうになった石柱から吉住 獅百合に手助けしてもらって安全だろう石柱へと移ったりしていた。
（急に目の前が真っ暗になって……、乾いた大地と女の人の姿をみて……お湯で我に帰った感じか？）
Ｒｅｉ……の正体である滝原 レオンは内心で振り返っているうちに自分のＨＰがかなり削れていることに気付く。脳内に何かが流れている間に『地熱の裁き』を受けたのかもしれない。もしかしたら、『地熱の裁き』を受けた後あの光景を見たのかもしれない。
（だけど、今はレイドの途中だ）
考えている暇はない、と意識をReiに戻し、獅百合とトワと共に分かれて治療にあたる。
落ちた者が這い上がり、残っていた者で手助けしている間、真白はナホエルの正面に立った。そして、目を見る。
「あの光景は、何なの？」
真白がナホエルに問えば、ナホエルは静かに真白を見返す。
――あの女性は、異界から来た暴食の女神です。
彼女こそが、『混霊界』を襲った災厄であり、貴方がたが倒すべき敵……。
その言葉に、全員が息をのむ。だが、ナホエルはすっ、と目を細め静かに手を挙げた。よく見れば折れた翼が抜け落ち、そこから純白の羽根が舞い上がる。
（恐らく、ナホエルの残ったHPは１／３を切ってる）
そう睨んだ楓は、夏朝と頷きあう。そして、少し離れた所では獅百合が瑠樹からMP回復ポーションを貰っていた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2021年02月18日
- 参加申し込みの期限
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- 2021年02月25日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2021年02月25日 11時00分
