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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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天界よりの試練 ――神代の矢放つナホエル――
承：裁き下される水面に、羽根は舞う
見えない壁に隔たれた前衛が、壁を破らんと奮闘しているころ。
（あれは羽根……？ 白い光に包まれ……）
これがレイドでなかったら、幻想的だと見とれただろう。 Rei は自分の体に刺さろうとする矢を手に持った『赤薔薇の鎌杖』で払い、透明な壁が消えるのを待った。
「まずいっ！」
見えない壁を切り付けて突破した夜海霧 楓が後衛組へと駆けだそうとしたが時すでに遅し。ナホエルはいつの間にか歌楽士たちの目の前に現れる。
「散って！ まだ間に合うかもしれないっ！」
恵御納 夏朝が石柱を飛び移り、その最中後衛側にいた曖浜 瑠樹がいた。少年は得物を石柱の側面にたたきつけていた。風圧によって壁が出来上がり、歌楽士を守っていたのだ。
しかし非常にも、瑠樹の目の前に光の矢が放たれる。同時にひび割れる石柱。そこを中心に衝撃波が発生し、歌楽士たちは吹き飛ばされる。
（間に合わないよっ……！）
瑠樹は倒れまいと踏ん張るだけで精いっぱいだ。恵御納 夏夜、黒兎 都、鷹司 凜太郎の３人は、予想以上の力になすすべもなく……！？
「はあああああっ！」
衝撃波に負けず踏ん張った夏朝は、飛ばされた凜太郎が場外に行かぬよう、石柱を蹴って『ホームスマッシュ』で場内に戻す。
「……リンタロウッ！！」
スピカ・フォーツが手を伸ばし、彼の手を握る事で着地を手伝う。２人が顔をあげれば、夏朝が危なげながら着地する姿が見えた。すかさず駆け寄ったReiが治療を開始する。
（あんな形で『ホームスマッシュ』を使うことになるとは思わなかったよ……）
夏朝も咄嗟だった為（しかも間に合う位置にいたのが偶然凜太郎だった）、内心焦っていた。
（飛んでる……）
夏夜は、それでも妙に冷静だった。彼女には一つ切り札がある。
（それを使えば、多分助かる。でも……）
落ちる。落ちていく。それは、共に飛ばされた都も同じ。ならば、と夏夜の指が『月と星のリュート』の弦に触れる。零れる音色が、都に翼を与える。夏夜の切り札、風属性の魔曲『翼の応援歌』である。これは味方単体に飛行効果のある翼を与え、素早さを上げてくれる曲だ。ただ、夏朝のブロックと同様、時間経過で翼の色素が薄くなり一定時間経つと翼も効果も消えてしまう。それでも、都を石柱へ戻すのには十分だった。
（ありがとう！）
お礼に、と都が奏でるはスキルクールタイムを減少させる『風精のラプソディー』。同じ風属性の魔曲故に、相性が良い。相乗効果で『風精のラプソディー』は速やかに夏夜へ届き、『翼の応援歌』は直ぐにでも使用できるようになる。
（一か八か……）
夏夜はもう一度、今度は自分へと『翼の応援歌』を奏でる。落ちる身体が、逆の方へと引きあがるのを覚えた時、己を助けようと駆け寄ってくれた羽生 碧南の姿に気付いた。恐らく落ちた所を受け止めようとしてくれたようだ。
「間に合わなくてごめんっ」
「ううん。ありがとう」
夏夜は、わずかにはにかんで礼を述べた。
その間も、炎の矢が降り続き、少しでも救助しやすいように、と動ける者たちが矢を払う。治癒士たちはタイミングを見計らい、散らばって治癒にあたる。
（とにかく前衛を落とさせない事に集中しないと、……明日を待たずとも次手は我が身！）
吉住 獅百合は手早く、効率的に治癒スキルを発動させる。そして、周囲を見渡し治癒していない人がいないか確認する。
「はーいっ！ いきますよーっ！」
トワ・E・ライトフェロゥは見る者すべてが元気になるような笑顔で全体回復スキルを展開する。
（トワが率先して全体回復も多用していきましょー！）
トワを守るように楓が立ち、矢を払う。そうしながらもナホエルを見れば、彼女は最初に現れた場所でアルカイックスマイルを浮かべている。
（戦場の足場が悪く）
温泉に幾つも突き立つ石柱を睨み、
（安易に近付いても吹き飛ばし。側面や後方から狙っても見えない壁に阻まれ易い）
視線の先、再び回りだす前衛職たち。その一人と戻る楓の目の前で、着ぐるみさんが翼に跳ね飛ばされてしまう。その流れで虚空からの攻撃を行える白 真白へと大天使の力から作られた矢を打ち込む。真白が必死に避けた傍から赤々と燃える矢がステージ全体に降り注いだ。
（その癖向こうは遠距離から削ってくると……）
素早く石柱を飛んで渡り、流れのままに切り付けようとする楓。だが、すぐさま突風が襲い掛かる。
アイコンタクトを送れば、スピカが真っ赤な炎纏った拳でナホエルを捉え、反対側から吉住 志桜里が仕掛ける。虚空で一回転することでダメージを軽減した楓は、バックステップで石柱を飛び移る。
（最大の好機は攻撃の瞬間の真正面。なんとかすれ違い様に攻撃を差し込みたい）
再び接敵しながら考える。飛んでくる矢を切り払い、飛び跳ねる。ちらり、と横目で見れば夏朝が首を横に振る。
（ごめん！ まだタイミングが合わない！）
夏朝は丁度真白に『刹那の閃き』（極短時間、自身か味方単体の敏捷を大幅に上げる）をかけ、矢を打ち払っていた。
見えない壁に隔たれた前衛が、壁を破らんと奮闘しているころ。
（あれは羽根……？ 白い光に包まれ……）
これがレイドでなかったら、幻想的だと見とれただろう。 Rei は自分の体に刺さろうとする矢を手に持った『赤薔薇の鎌杖』で払い、透明な壁が消えるのを待った。
「まずいっ！」
見えない壁を切り付けて突破した夜海霧 楓が後衛組へと駆けだそうとしたが時すでに遅し。ナホエルはいつの間にか歌楽士たちの目の前に現れる。
「散って！ まだ間に合うかもしれないっ！」
恵御納 夏朝が石柱を飛び移り、その最中後衛側にいた曖浜 瑠樹がいた。少年は得物を石柱の側面にたたきつけていた。風圧によって壁が出来上がり、歌楽士を守っていたのだ。
しかし非常にも、瑠樹の目の前に光の矢が放たれる。同時にひび割れる石柱。そこを中心に衝撃波が発生し、歌楽士たちは吹き飛ばされる。
（間に合わないよっ……！）
瑠樹は倒れまいと踏ん張るだけで精いっぱいだ。恵御納 夏夜、黒兎 都、鷹司 凜太郎の３人は、予想以上の力になすすべもなく……！？
「はあああああっ！」
衝撃波に負けず踏ん張った夏朝は、飛ばされた凜太郎が場外に行かぬよう、石柱を蹴って『ホームスマッシュ』で場内に戻す。
「……リンタロウッ！！」
スピカ・フォーツが手を伸ばし、彼の手を握る事で着地を手伝う。２人が顔をあげれば、夏朝が危なげながら着地する姿が見えた。すかさず駆け寄ったReiが治療を開始する。
（あんな形で『ホームスマッシュ』を使うことになるとは思わなかったよ……）
夏朝も咄嗟だった為（しかも間に合う位置にいたのが偶然凜太郎だった）、内心焦っていた。
（飛んでる……）
夏夜は、それでも妙に冷静だった。彼女には一つ切り札がある。
（それを使えば、多分助かる。でも……）
落ちる。落ちていく。それは、共に飛ばされた都も同じ。ならば、と夏夜の指が『月と星のリュート』の弦に触れる。零れる音色が、都に翼を与える。夏夜の切り札、風属性の魔曲『翼の応援歌』である。これは味方単体に飛行効果のある翼を与え、素早さを上げてくれる曲だ。ただ、夏朝のブロックと同様、時間経過で翼の色素が薄くなり一定時間経つと翼も効果も消えてしまう。それでも、都を石柱へ戻すのには十分だった。
（ありがとう！）
お礼に、と都が奏でるはスキルクールタイムを減少させる『風精のラプソディー』。同じ風属性の魔曲故に、相性が良い。相乗効果で『風精のラプソディー』は速やかに夏夜へ届き、『翼の応援歌』は直ぐにでも使用できるようになる。
（一か八か……）
夏夜はもう一度、今度は自分へと『翼の応援歌』を奏でる。落ちる身体が、逆の方へと引きあがるのを覚えた時、己を助けようと駆け寄ってくれた羽生 碧南の姿に気付いた。恐らく落ちた所を受け止めようとしてくれたようだ。
「間に合わなくてごめんっ」
「ううん。ありがとう」
夏夜は、わずかにはにかんで礼を述べた。
その間も、炎の矢が降り続き、少しでも救助しやすいように、と動ける者たちが矢を払う。治癒士たちはタイミングを見計らい、散らばって治癒にあたる。
（とにかく前衛を落とさせない事に集中しないと、……明日を待たずとも次手は我が身！）
吉住 獅百合は手早く、効率的に治癒スキルを発動させる。そして、周囲を見渡し治癒していない人がいないか確認する。
「はーいっ！ いきますよーっ！」
トワ・E・ライトフェロゥは見る者すべてが元気になるような笑顔で全体回復スキルを展開する。
トワを守るように楓が立ち、矢を払う。そうしながらもナホエルを見れば、彼女は最初に現れた場所でアルカイックスマイルを浮かべている。
（戦場の足場が悪く）
温泉に幾つも突き立つ石柱を睨み、
（安易に近付いても吹き飛ばし。側面や後方から狙っても見えない壁に阻まれ易い）
視線の先、再び回りだす前衛職たち。その一人と戻る楓の目の前で、着ぐるみさんが翼に跳ね飛ばされてしまう。その流れで虚空からの攻撃を行える白 真白へと大天使の力から作られた矢を打ち込む。真白が必死に避けた傍から赤々と燃える矢がステージ全体に降り注いだ。
（その癖向こうは遠距離から削ってくると……）
素早く石柱を飛んで渡り、流れのままに切り付けようとする楓。だが、すぐさま突風が襲い掛かる。
アイコンタクトを送れば、スピカが真っ赤な炎纏った拳でナホエルを捉え、反対側から吉住 志桜里が仕掛ける。虚空で一回転することでダメージを軽減した楓は、バックステップで石柱を飛び移る。
（最大の好機は攻撃の瞬間の真正面。なんとかすれ違い様に攻撃を差し込みたい）
再び接敵しながら考える。飛んでくる矢を切り払い、飛び跳ねる。ちらり、と横目で見れば夏朝が首を横に振る。
（ごめん！ まだタイミングが合わない！）
夏朝は丁度真白に『刹那の閃き』（極短時間、自身か味方単体の敏捷を大幅に上げる）をかけ、矢を打ち払っていた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2021年02月18日
- 参加申し込みの期限
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- 2021年02月25日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2021年02月25日 11時00分
