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寝子島高校
ウィンター☆ 部活動のお時間です! ~運動部編~
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寝子島高校水泳部は冬期の為、海岸近くにある寝子島スポーツセンターを合宿の場に選んだ。屋内プールは五十メートルの長さがあり、観客席まで備えた本格的な作りとなっていた。
部員を率いる
雨崎 荒太郎
は部長らしく、浮き立つ部員に声を掛けた。
「屋内だけど、準備運動はするからねー。はしゃぎすぎてプールに飛び込まないように!」
「え、ダメなの?」
助走の体勢に入っていた
野々 ののこ
が、きょとんとした顔で振り向いた。
「ダメだよー。ほら、集まって」
「しゃおりーも早く泳ぎたいのだ。冬は筋トレが多いから、今日の合宿を楽しみにしてたのだー!」
元気に腕を振って
李 小麗
が大股で歩いてきた。荒太郎の前で立ち止まると円らな瞳を細めて言った。
「荒太郎、よろしくなのだ!」
「元気があっていいね。じゃあ、みんなー、始めるよー」
のんびりした声ではあったが、新しい部長の号令に一同の表情が引き締まる。
各々が等間隔に開けて並ぶ。その中に
水上 桜
の姿もあった。手や脚を掌で軽く叩いて強い意欲を滲ませる。
荒太郎の声と動きに合わせて全員が合わせる。手や脚の筋を伸ばし、動的な運動も加えた。
全体の様子を見て荒太郎は表情を柔らかくした。
「なんだァー、あのクネクネした踊りはよォ~」
「さっさと泳げよー。いつまで踊ってんのよー」
部員全員が観客席に目をやる。一瞬で動揺が広がった。
「な、なに、あれ!?」
「特殊メイク?」
「羽が動いているんだけど……本物じゃないよね?」
部員は身を縮めて徐々に後退を始めた。
荒太郎は小鼻を膨らませて先頭に立った。
「青白い肌に背中の羽、それと尻尾! デビールメンが地球侵略の第一歩を寝子島に決めて攻めてきたのだなー! 世紀末だねー。おっ、女子もいるからメンじゃなくてデビールズとか?」
観客席に陣取っていた悪魔の一人が立ち上がる。背中の羽を大きく広げて飛び立とうとした。
脚を組んで座っていた悪魔が気だるげに右手を挙げた。他の悪魔が素早く肩を掴んで動きを封じる。
「出過ぎた真似をしました」
速やかに羽を縮めた。間髪を入れず、頭を下げた。
振り向くことはなく、掌をヒラヒラとさせて後ろに下がらせた。
「そこの茶色い頭のボウヤ、私達は『魔界第一高校』の水泳部よ。率いるのは部長の私、七十二人の王侯の一人を父親に持つ者とだけ言っておくわ。水泳勝負と行きましょう」
悪魔は荒太郎の目を見て微笑む。その状態で羽織っていたガウンを自ら脱いだ。黒いビキニタイプで胸の谷間がはっきりと見える。
「そんな色仕掛けは効かないよー。それに胸の大きさなら顧問のまゆ先生も負けてないもんねー。可愛い小悪魔系なんだよー。今日は用事でいないけど」
「そう、私は残酷系の悪魔だから、勝負を受けないと何をするかわからないわよ」
「目から熱光線ビームを出したりしないでね! プールが壊れちゃうから!」
耳にした後輩の数人がビート板を盾のように構える。
「目からビームが出るの!? 見たいかも! ピカッて光ってズドーン!」
ののこは目尻に人差し指を当てて一気に前へ突き出す。両手の動きでビームを表現して、その場を駆け回る。
「ピカでズドーン!」
「みんな冷静に! プールサイドを走ったら危ないよー! これはあーくまでスポーツ対決なんだからね! 悪魔だけにー」
冗談と本気を混ぜたような調子で荒太郎は周囲に伝えた。
足を組んで座っていた悪魔は邪悪な笑みを湛える。
「スポーツ対決を受けてくれてありがとう。そちらの希望する種目で戦ってあげるわ」
「あ、あれー」
部員の目が厳しくなる。
「……また、フツウを守らないとダメなのね」
桜は暗い目で悪魔達を睨む。部活動を邪魔されて怒りがふつふつと沸いているのか。握った拳が僅かに震えていた。
最初に動いたのは悪魔側であった。
黒いチューブトップの水着の悪魔が歩み出た。
「僭越ながら申し上げます。一番手を任せていただけないでしょうか」
「ああ、あなたね。その目の奥に秘めた野心、嫌いではないわ。そうね、存分に力を見せ付けてあげなさい」
「仰せのままに」
悪魔は深々と頭を下げると飛び立った。三回、大きく羽ばたいてプールサイドに静かに降りた。
物色するような目となり、一方に向けて言った。
「そこの奇妙な人間。私と勝負しろ」
悪魔の視線の先にいた数人が迷うような態度を見せる。
「頭に二つの腫れ物がある、そこの小動物のことだ!」
周囲の部員の目が小麗に向かう。
「腫れ物ではないのだ。これはお団子なのだ」
「食べ物を頭に付けているとは。非常識にも程がある」
悪魔はあからさまに嫌そうな顔をした。
「違うのだ! お団子に髪を結っているのだ! 食べ物ではないのだ!」
「まあ、いい。勝負の内容はそちらに任せる」
「しゃおりーと勝負なのだ? いっぱい練習してきたバタフライならいいのだ! 百メートルで、いざ、尋常に勝負―――なのだ!」
小柄ながらも大きな声で受けて立つ。悪魔は小首を傾げて歩いてきた。止まると上から顔を近づけた。
「バタフライとはなんだ?」
「え、知らないのだ? 両手で水を掻いて泳ぐのだ。息継ぎは掻いたあとなのだ。脚は揃えてキックするのだ」
小麗は手足を使って説明した。悪魔は真剣な顔で聞き入り、自分も同じように手足を動かした。
「手と足のタイミングがずれているのだ。そうなのだ、そんな感じで泳ぐのがバタフライなのだ。ターンはわかるのだ?」
「この姿勢なら両手を突いて身体の向きを変えればいいのだろう」
「そうなのだ。それでいいのだ!」
二人の遣り取りを見ていた部員は少し和んだ。
桜は泳げない苛々から、そこから? と呟いて口を尖らせた。
「勝負なのだ。しゃおりーは五レーンから飛び込むのだ!」
「私はお団子の隣にしよう」
荒太郎は横手から声を掛けた。
「ぼくがスターターをやるねー」
事前にスタートの言葉を伝えた。二人は飛び込みの姿勢に入る。
「動かないでねー」
荒太郎は二人が制止した時を狙って言葉と共に手を振り下ろした。
ほぼ同時に飛び込んだ。
「な、なんだ、これは!?」
悪魔は早々と顔を上げた。バタフライのフォームが激しく崩れている。
その間に小麗は両腕と足を使って引き離す。
観客席で足を組んで座っていた悪魔はよく通る声で言った。
「状況を簡潔に伝えなさい」
「水ではありません! 湯のようです!」
「わかりました。あなたは泳ぎに専念しなさい」
「は、はい、全力を尽くします!」
悪魔は崩れていたフォームを立て直し、力強い泳ぎを見せる。
「茶色い頭のボウヤ、湯とは考えましたね。水に慣れた者の意表を突くには十分な効果でした」
「冬は普通、温水プールだよねー」
「普通を装うところが、また策士ですね。清々しい程に悪魔的ではないですか、フフ」
黒目の一部が掛けて三日月の形になった。周囲にいた悪魔達が怯えた顔でざわつく。
「今は二人の対戦を楽しみましょう」
「そうだ、しゃおりーさん頑張れー!」
プールの熱戦に全員の目が集まる。
小麗は最初のリードを保っていた。しかし、追い上げる悪魔の力は侮れない。差が縮まってきて周囲の応援の声が大きくなる。
その声が耳に届いたのか。小麗は横のレーンへ頻繁に目をやった。
悪魔の横顔が見えた。引き離そうと腕の回転を上げた。呼吸の回数を減らし、速さに力を注ぐ。
先にターンをしたのは小麗であった。泳ぎながら笑顔が浮かぶ。
「な、なんなのだ!?」
上体の浮上に失敗して途中で崩れた。両腕を掻いて再び試みる。同じような状況となり、顔を横に向けた。悪魔の羽が伸びて呼吸を阻む。
「こらーなのだ! ちゃんと勝負するのだ!」
「悪魔に何を言っているのかしら。おかしなお団子さんだこと」
済ました顔で言い返された。
小麗は負けずに手を掻いた。表情を歪め、辛うじて息継ぎを行う。
プールサイドで見ていた荒太郎はわなわなと震えた。一気に両腕を振り上げて、もがー、と叫んだ。
「なんて卑怯なんだー! まさに悪魔の所業だね! こうなったらこっちもろっこんを使って」
途中で言葉を切った。少し考えるような顔で、悪魔は人ではないよねー、と明るく言った。
荒太郎は頭の中で鳥のように飛べるイメージを浮かべた。ろっこん『コノオオゾラニー改』が発動。進化能力1を泳いでいる悪魔に行使した。念力で羽の位置をずらす。
小麗は楽に息継ぎができるようになり、最後の力を振り絞る。
「負けないのだ!」
力強く腕を掻いて上体を起こす。
「ここまで泳げるようになったのだ!」
目はゴールを目指す。
「部のみんなとまゆせんせのおかげなのだ!」
最後の一掻きを終え、両手でタッチした。
「これがしゃおりーの全力なのだー!」
叫んで立ち上がる。咳き込んだあと、荒い呼吸を繰り返した。
「よくやった!」
「まずは一勝だ!」
小麗の元に部員が笑顔で駆け寄った。
「……しゃおりーの勝利なのだー!」
笑顔で飛び跳ねる。負けた悪魔は隣のコースで項垂れた。
観客席で悠然と眺めていた部長の悪魔の笑みが深くなる。
桜は軽いストレッチを行う。小麗がプールから上がると、お疲れ様です、と声を掛けた。
「次は桜がいくのだ?」
「そのつもりです」
「ファイトなのだ」
小麗のエールに、頑張ります、と答えた。即座に観客席に目を向けた。
「次の悪魔は誰? 私と勝負よ」
「アタシが相手をしてあげる。でも、そんな貧弱な身体で大丈夫? 疲れたら泳ぎの途中で足を付いて歩いてもいいのよ」
肉感的な悪魔が値踏みするような目を向けてきた。
「試してみればわかるよ。小太りさん」
「誰が小太りだ! 小娘が生意気な口を叩くんじゃないよ! 力の差を見せ付けて圧倒してやるよ!」
怒鳴る悪魔の肩に左手が置かれた。
「ぶ、部長?」
「近くで大きな声を出されると鼓膜が痛くなるわ。不公平よね?」
膝に置いていた右手の人差し指の爪が急激に伸びた。尖端はアイスピックのように鋭い。
目にした瞬間、悪魔は直立姿勢となった。
「申し訳ありませんでした! すぐに決着を付けてきます!」
「早く行きなさい」
部長の一言で悪魔は羽ばたき、プールサイドに移動した。
「小娘、勝負内容を言いなさい」
「四百メートル自由形で勝負よ!」
「アタシが豚だからか! 持久力に劣ると思ったのか! ふざけるな、小娘! やってやるよ!」
悪魔の激昂に桜は、え、と引くような態度を見せた。
「……豚までは言ってないんだけど」
先程と同じように荒太郎が場を仕切った。二人はほぼ同時に飛び込んだ。
悪魔が先に浮かび、手足を猛烈に動かした。左右に小さな波が起こる。巻き込まれた桜は横に押された。
「豚が調子に乗るな!」
「誰が豚だ!」
悪魔が横を向くと勢いが落ちた。凪に等しい状態を利用して桜は前に出た。一気に引き離しに掛かる。
「逃げるな!」
「うるさい豚!」
「豚じゃない! トランジスターグラマーなんだよ!」
「古臭い豚!」
「豚じゃなぃぃぃ!」
桜はリズムを崩さずに泳いだ。悪魔は無駄な力が入って大波を引き起こし、速度を著しく落とした。
二人の差は目に見えて開いていく。
桜が最初のクイックターンを決めた。悪魔の起こした波は潜ることで躱した。五メートルの手前で顔を出し、安定した泳ぎに努める。
「力が……」
悪魔の動きが鈍い。泥の中で懸命に手足を動かしているようだった。
隣のレーンでは桜が軽快に飛ばしていく。クイックターンを綺麗に決めて、更に加速した。悪魔は眼中になかった。
プールサイドの部員達は静かに見守った。覆せない程の差が開いていた。
桜は伸びやかに右手を伸ばし、タッチした。ゴールであった。
抑えていた部員達の拍手の中、右の拳を高々と掲げた。
「これが私の本気よ!」
未だにクロールを続ける悪魔の耳には届いていないようだった。
「あ、あああ、ご慈悲を!」
泳いでいた悪魔が不意に浮き上がる。真上には黒い空間が生まれ、吸い込まれた瞬間、窄まって消えた。
「見苦しい者には消えて貰いました。続きをしましょう」
「部長のぼくが挑戦を受けるよー。種目は五十メートル自由形のスピード勝負だよー」
「部長、速さであれば俺が適任かと」
二メートルを超える長身の悪魔が進み出た。黒いブーメランパンツを穿いていた。手足が異様に長い。
「行きなさい」
部長の一言で悪魔は跳躍した。プールサイドに着地して荒太郎を見下ろす。
「一瞬で終わらせてやる」
「こっちもそのつもりだよー」
スターターを後輩に任せて二人は飛び込みの姿勢に入った。
悪魔の反応が荒太郎を上回った。先に飛び込み、浮かび上がると長い手足を駆使して温水を切るように泳いだ。
荒太郎は浮上した直後に『コノオオゾラニー改』のろっこんを使った。温水を物ともせず、空を飛ぶ鳥のような勢いで泳いだ。数回の腕の回転でゴールを果たす。
悪魔は途中で足を付き、唖然とした様子で立ち尽くす。
「あっははははは!」
勝利で沸き立つ部員達は一斉に観客席に目を向けた。
悪魔の部長は立ち上がって拍手まで送る。
「悪魔のような人間がいるとは! 実に痛快で楽しい時間であった!」
「ぼくは猫鳴館の座敷童子で知られているから、どちらかというと神様寄りなんだけどねー」
「いいではないか! あとは合同の練習を楽しむとしよう!」
上機嫌で返され、普通の合同練習となった。
相手は悪魔であったが――。
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30人
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シナリオガイド公開日
2020年08月07日
参加申し込みの期限
2020年08月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年08月14日 11時00分
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