this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
1月の☆ハッピーバースデー
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
つぎへ >>
お互いに、ハッピーバースデー★
「〜♪」
正月の元日の朝。
緋紅朱 赫乃
は鼻歌交じりに楽しそうに薔薇の手入れをしていた。いつも楽しそうに手入れをしているが、今日いつにもなくうきうきしているのは、今日がある人の誕生日だったからだ。
「(先輩、喜んで、くれるかな)」
こんなことしたら。と、赫乃は大好きな
朝比奈 岳人
の姿を、ぽわわ〜と想像していく。想像した岳人が笑ったり、喜んだ表情を見せると、赫乃もえへへ、と嬉しそうにはにかんでしまう。
薔薇園の手入れが終わると、いつにも無い出来栄え。赫乃はふんす、と満足そう。時間は10時を過ぎ、そろそろ電話しても大丈夫かな? と、赫乃は岳人へと電話を掛ける。
朝比奈 岳人
が早朝のトレーニングを終え、クールダウンをしていた時、側に置いていた岳人の携帯が鳴る。携帯の画面に表示されるのは緋紅朱さんという文字。岳人の手が一瞬止まる。まだ赫乃と岳人は恋仲になったばかりだった。そのため岳人はまだ、赫乃と話すだけでもドキドキするのだ。電話に出るも、彼女の声を聞くまで、一言も喋れなかった。
「朝比奈先輩、あけまして、おめでとうございます。そして、お誕生日、おめでとうございます」
「あけましておめでとう。え? あ、そうか。今日は俺の……言われるまで忘れてた」
今日1月1日は岳人の誕生日だった。その事を岳人自身すっかり忘れていて、岳人は戸惑ってしまった。
「え、さっきまで、忘れてたの、です、か? それ、でしたら……今日の、予定は、何か、あったり、しますか? お誕生日、お祝い、したくて」
「え、ああ、ありがとう。予定は無いよ」
岳人は赫乃の突然の申し出に驚き戸惑ってしまった。予定表も見ずに答えてしまって、大丈夫だよな? と思い岳人はカレンダーを見た。その時、大事なことを思い出してしまう。
「(待てよ、今日が俺の誕生日なら、昨日は……!)」
そう。12月31日は赫乃の誕生日だったのだ。岳人は赫乃にお祝いどころか、おめでとうも言っていなかった。いつだか岳人の姉に、女の子は記念日が大事よ。と言われたことを思い出しハッとする。岳人は頭を押さえ後悔した。
「緋紅朱さん、申し訳ない。俺、まだ君の誕生日を祝ってなかった」
「あ、覚えていて、くれた……。嬉しい、です♪ 謝らなくても、大丈夫、ですよ?」
「いや、良くない。ちゃんと会って祝いたいんだ。少し遅れたが、今日を二人のダブルバースデイにしないか?」
岳人の提案に赫乃は目を丸くした。二人のダブルバースデイ。なんて素敵な響きだろう。赫乃は頬をほんのり赤らめながら、口に丸めた手を当て、尊さに目を細めた。
「はい、したいです。二人の、ダブル、バースデイに」
岳人はホッとすると同時に、赫乃が二人のダブルバースデイと復唱する声に、気恥ずかしさを感じ頬を人差し指で掻く。
「……二人だけの、記念日、ですね」
「……ああ、そうだな」
くすりと呟く赫乃の、恥ずかしそうに照れ笑いする彼女の仕草に、岳人は心奪われ、一瞬遅れて共感を返した。
「もしお昼が、まだでしたら。一緒に、どうですか?」
「ああ、良いな。行きたい所はあるか?」
「実は先輩と、行きたいなと、思っていた、イタリアンなお店が、あるんです。行きたいな」
「分かった。そこにしよう」
「やった、じゃあ、12時30分に、予約して、おきますね」
「ああ、ありがとう。お願いするよ」
岳人はいつもより積極的な赫乃が、新鮮だなと感じながら、赫乃の喜ぶ声を微笑ましく聞いていた。
「……記念日、デート、楽しみに、していますね」
電話の終わり際、赫乃が残した声。その声に岳人はやられてしまった。岳人は暫く目を抑え、記念日デートと言う言葉に乱された心を落ち着かせていた。
「あけまして、おめでとう、ございます。ごきげんよう、朝比奈先輩」
「あけましておめでとう。緋紅朱さん」
昼になると、店の前で待ち合わせしていた赫乃と岳人が出会い、挨拶を交わし合い、店の中へと入っていく。
店内は橙色の点灯で照らされていた。カウンターの方を見ると、カウンターの中が調理場になっており、実際にシェフが調理をしている姿が見える。大窯の火や、店内の灯りが、カウンターや壁の棚に並べられたワインボトル等に差し、色とりどりのラベルが照らされ、美しい光景を作っていた。
「(さすが評判の店だ)」
岳人は幻想的な店内の光景に魅入りながら思う。どんな店か予め調べてみたが、店内の光景が美しいととても評判だった。
「綺麗、ですね」
「ああ。……とても綺麗だ」
赫乃は赤い瞳をきらきらと輝かせ、店内の光を見つめている。そんな赫乃を見て、映画やドラマで聞くセリフ。「君のほうが綺麗だよ」なんてセリフは到底口に出来そうになかったが、その言葉が浮かび上がる状況というのが、岳人は理解できた。
席につくと、早速メニューを開いて何を頼もうか悩み始めるものだが、二人掛けのこの席には、メニューは一つしかない。赫乃はメニューを手にした時それに気が付く。少し考えた後に、メニューを岳人の見えやすい向きに開くと、席を立ち、岳人の横に並び、一緒にメニューを眺め始める。
「これなら、一緒にメニュー、見られますね」
赫乃が岳人を一度見て微笑むと、無邪気な表情でメニューを眺め始めた。岳人は、やや斜め上でメニューを見る赫乃に心揺れる。メニューを見ると、目の端に赫乃の口元だけが見えて、妙に意識してしまう。また、上から覗き込まれる視線にも、新鮮なものを感じる。そんな揺れる岳人に赫乃は気が付いていないようで、美味しそう、とメニューの写真を見ながら、感嘆の声を上げている。
注文が決まり、赫乃はマルゲリータのセット、岳人はミートソーススパゲッティセットを注文した。セットとは飲み物と、食後に、この店の目玉であるデザートが付くメニューだ。デザートはその時の雰囲気や、口の気分で選べるため、それもまた評判が高い。
「お料理、楽しみですね」
「ああ、楽しみだ」
うきうきする赫乃を見て、岳人は和みながら微笑む。やはり赫乃を見てると岳人は心が落ち着く。こういうのを波長が合うと言うのだろうか。そんな岳人の柔らかな表情を見て、赫乃も、心が暖かくなる。
二人が楽しそうに店内を眺めながら会話をしていると、やがて料理が運ばれてくる。美味しそうな料理に、二人は目の奥を同時に輝かせた。まるで火山のように、上の方だけに綺麗に乗せられたミートソーススパゲッティ。そして、まるでお花畑の様に、緑と赤が混じり合わされたマルゲリータが、テーブルに並べられる。美味しそうな香りはさる事ながら、美しい見た目に、二人は暫くの間感動してしまう。二人は、寝子高の普通科所属ではあったが、芸術的感性は高いのだった。
「凄いなこれ。まるで皿に絵が描かれているみたいだな」
「うん! 食べるの、もったいない、くらいだよ」
いつもより数倍テンション増し増しな二人は、まるで子供の様に目を輝かせ楽しそう。こんなものを前にして耐え続けられる筈もなく、二人は両手を合わせ、いただきますをした。
「ん、少し大きいし俺が切ろうか」
赫乃がピザホイールを手に持ち、少し動きづらそうにゴシックドレスの裾を捲くろうとしているのを察知した岳人は、赫乃の服が汚れてしまわないようにと、ピザのカットを買って出る。赫乃からホイールを受け取った岳人は、一目ビザの寸法を目視で図ると、均等に切り込みを入れ、なるべく見た目を崩さないようにカットをして行く。その手際はまさに器用の一言に尽き、岳人の集中する姿も相まって、職人を彷彿とさせるパフォーマンスだった。
「朝比奈先輩、凄い……! まるで、お料理人さん、みたいです」
テンションが更に上がる赫乃は、尊敬や羨望の混ざった眼差しで、小さく拍手を送りながら岳人を見つめる。岳人は、無意識に集中して切ってしまった事に気がついて、少し照れくさくなり、頬を人差し指で掻いた。
「ありがとうございます、朝比奈先輩。それでは、いただきます」
赫乃はカットされたピザの一切れを摘むと、両手でピザの耳を持ち、はむ、と反対側を口に入れた。
「ん〜♪」
とっても美味しそうだ。目をにっこりとさせ、手を小刻みに動かしてしまう赫乃を見て、岳人はまた和んでしまう。美味しそうに食べている姿を眺めているだけで、なんだか幸せな気分だった。そんな光景に美味しい料理が合わさってしまったら。岳人はスパゲッティを口にしてみた。
「(ん! 野菜の甘みとトマトの酸味が絶妙なバランスだ。肉の旨味と、ほんの少し効いた辛味の相性も抜群だ。これは、美味いな)」
岳人は実家の末っ子だった。姉達の料理の腕前があんまりにもだった為、自然と料理をするようになっていた。一人暮らしをするようになって、それは多くなり、自然と腕前もついてきていた。そんな岳人が舌を打つ料理に、赫乃も岳人も満足そうだ。
二人は赫乃の提案で料理を分け合いながら食べ終え、更に運ばれてきたデザートで極限か、と思える程に感動し、満足感を味わっていた。
一人で来れば一人で味わえる程の感動までだが、二人で来ればなんてお得なのだろう。それに、感動を伝えられる相手が居ることで、とても楽しい気持ちになれるものだ。充足感に満たされた二人は、また会話を交わしていく。
「先輩、は、普段、お誕生日、は、どんな風に、お祝いしてもらうの、です、か?」
「いつもの誕生日? 姉貴達の大学の合宿に参加する権利を貰った事があるな。散々に弄られるし、練習では扱かれるし、プレゼントとは何か違うかもしれん」
岳人は今までの誕生日を振り返ると、あまり祝われた記憶がなかった。
「緋紅朱さんは? 誕生日って、普段どんな感じなんだ?」
「私の、時は……大体は、皆さんから、お菓子や、香水とか、もらったり、している、かな……」
「楽しそうだな。香水か、だから今日も良い香りがしているんだな」
「えっ、あの、今日は、香水は、つけて、いないです……」
「え、そうだったのか、申し訳ない……」
岳人の感じた良い香りは、赫乃が普段世話をしている薔薇の香りだった。良い香りと言われて、赫乃は照れて赤くなってしまう。勘違いしてしまった岳人も、恥ずかしく思い、赤くなり黙ってしまう。
暫く赤面し合う妙な空気が漂い、赫乃は赤い包みを取り出した。
「あ、その……先輩、お誕生日の、お祝い、まだ、ですよね。どう、ぞ」
「あ、ああ、ありがとう。開けていいか?」
「うん、開けてみて、ください」
岳人はラッピングされた包みを破かないように、丁寧に開けていく。そんな所が岳人の性格が出ていて、赫乃はくすりとしてしまう。
「これは、マフラーか」
「はい、その、首元、寒そう、かなって……」
そういえば、岳人は首に何かを巻いたようなことはあまりなかった。寒いと思っても、何かを撒く、という認識をあまりして来なかったからかもしれない。そんな岳人にはぴったりのプレゼントだったかもしれない。
「有難う。大切にするよ」
岳人はマフラーを首に巻いてみる。とても柔らかくて暖かい。マフラーって良い物だな、と岳人は再認識した。
「これは俺からのプレゼントだ。受け取って欲しい」
岳人は袋を赫乃へと差し出す。その内心はドキドキ。このプレゼントは洋服を赫乃にプレゼントしようと、女性物の洋服店へと初めて入ったものの、岳人には判断に困り、店員に赫乃の写真を見せ、候補を上げてもらった中から、赫乃に似合いそうなものを選んだものだった。急いで選んだものだし、的外れでないと良いが、と岳人は案じていた。
「私にも、プレゼント、ですか? ……わ、……かわいい」
赫乃が袋から出した物は、羽織る冬用の上着だった。赫乃がかわいいと思ったポイントは、白くてモコモコした素材と、パーカーのような帽子にネコミミが付いていたことだった。赫乃は魅了されるままに、ネコミミを指で触っている。
「嬉しい、です。大事に、します、ね……」
赫乃は嬉しそうに目を閉じ、プレゼントをぎゅっと大事に抱き抱えた。そんな赫乃を見て、岳人は安心すると共に、胸が締め付けられるようにいっぱいになる。恐らくそれは、恋だった。
お互いに幸せな時間を過ごし、今日の日を祝い合った。その日は二人にとって大事な記念日。ダブルバースデイ★ おめでとう。
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
1月の☆ハッピーバースデー
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
スーパーにょろんにょ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年07月28日
参加申し込みの期限
2020年08月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年08月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!