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【いぬねこの夕べ】
太陽が傾き始めていた。
辿り着いたのは、寝子島高校。
「遊ぶ所じゃないんだけど――とても、楽しいんだ」
その修の口調は、まるで何かを愛おしむかのようだった。
「遊ぶところではないのに、ですにゃ?」
不思議そうに、せんべえが問い掛けた。
「友達も居る、知らないことも知れるし、部活もある――とても、素敵な場所だ。
君達の国の学校はどんなだい?」
いぬねこたちは『分からない』と、少し困ったように首を傾げた。
口にしてから、修はあの世界に学校らしきものが無かったのを思い出す。
しかし、こうして交流が続けばいつかそこにも学校の概念が出来るだろう。修には、確かにその未来が見えた気がした。
◆
「お湯お水は大丈夫だニャ! 水浴びもたくさんするニャ!」
次に夏朝が『オススメ!』として来たのは寝子温泉だった。その説明を事細やかにしながら、その入り口を潜る。
しかし――
「男女、別だった……」
それぞれに買ったお風呂セットの使い方は、一緒に入りながら教えれば問題無いと思っていた夏朝だったが、本人は当然ながら女性である。男湯でそれをどうすべきかは、まったく教える事が出来ない。
「こ、こうなったら……!」
混浴は分かりづらい所にある様子で。それには気付けないままだったが、夏朝は機転と共に、日常から持ち歩いているメモに、細かにその手順を書き出していった。
1.服を総て脱ぎます。
2.入浴セットを持って、浴場へ行きます。
3.入り口すぐ側にある、お湯をetc...
――これだけ書けば大丈夫であろう、そのくらいに細かやかに書かれた紙を手にしたいぬねこの人たちは、物珍しい眼差しでそれを見つめながら、男湯に消えていった。そんないぬねこたちを心配しつつも、夏朝たちも少し緊張しつつも温泉を堪能する。
「ふぅー、毛がふかふかのツヤツヤになりましたにゃ。これが全身だったらもっと良かったと思われますのににゃ」
温泉のロビーで待ち合わせ。しかし、夏朝は少し緊張しながら、出てきたいぬねこの男性側に声を掛けた。
「な、何か怒られたりしなかったかな……!?」
「紙に書いた通りにやったら、溺れかけたりしたけれども無事に入れたワン!」
知らぬ所で問題は起きていたようだが、結果的には無事だった。皆一様に満足げな表情をしていて夏朝もほっと一息をついた。
「いい温泉だったわん。気持ちよかったわん!」
◆
傍らでは、温泉と卓球を堪能した綾花たち一同は、見上げればひっくり返りそうな程の高さにある展望台へ向かうことにした。
エレベーターで一気に上へと上がる。その瞬間の重力的な浮遊感に、いぬねこの人々は一斉に骨抜きになるような声を上げた。
「だ、大丈夫ですかっ? 大丈夫ですから!」
ここで倒れてしまっては大変と、綾花が思わず、慌てて重力変化初体験でふわふわしているいぬねこの人々に声を掛けて回った。
エレベーターを降りた先、外周を総てガラス張りとした展望台からは、寝子島の全景が一望できるようだった。
「すごいわん! これは圧巻の域を越えているのだワン!!」
「ここから、今日行ったところを確認できますよ」
いぬねこの人々は、興奮を堪えきれずに一斉に、より寝子島を細やかに見たいと、綾花に使い方を教わった望遠鏡の元まで走って行った。
それから十五分と経っただろうか、不意に展望台はオレンジ色の光に染め上げられた。
「こ、これは夕焼けだにゃ!?」
右往左往し始めるいぬねこの人々に、綾花はどきどきとした心に、ちょっとした安心を添えて口にした。
「あっ、間に合いました。
ここから見える夕日が綺麗なんです――とても綺麗な風景なので、どうしてもいぬねこさんたちに見てもらいたくて――」
いぬねこの人々はしばらく度肝を抜かれた様子で、その山々や街のビル群の合間にある金色の風景を眺めていたが、それらは何時しか感動へとすり替えられた。
◆
「ふぁー、ホクホクで、ムニムニで、幸せの味だにゃー……!」
「美味しかったわん! しょうゆなどいらないくらいに幸せであったわん!」
定食屋で、刀が自由に選んで良いと告げても尚、複数の人間が一斉に釜揚げしらす丼を頼むのは、若干不思議な光景ではあったが、その美味しさは格別で、一同は舌を巻いて呻りながら店を出た。
「う~ん、ちょっと自慢の毛並みがべた付いた感じがするわーん」
「ああ、それは潮風に浴びたからだろうな」
「心なしひんやりしてしまいますにゃ」
いぬねこの人々が髪の毛に手を添えたり、僅かに二の腕を擦ったりしながら次々に感覚の違和を口にしていく。どうやら人間の姿には慣れていないのか、実感までに若干のタイムラグがあったらしい。
「それなら近くに『杜の湯』っていう銭湯がある。お風呂に入ろう」
「セントウ!? お風呂で戦うニャ!?」
「あー、――やったら怒られるじゃすまないから、静かに入ろう。入り方は教えるから」
杜の湯は昔ながらの銭湯で、女性の番台にお金を払い入場するシステム。
女性の姿をしたいぬねこについては『外人さんで銭湯は初めてなんです』と伝えると、入浴法について懇切丁寧に教えてもらえたのか、互いにほっかりとしたお湯に浸かって、数十分後にはお互いに身も心もスッキリした状態で合流出来た。
「いい風呂だったニャ! 元の身体なら泳げたのに残念だニャ!」
「やんちゃは禁止って、教わったばかりですにゃ。良くないですにゃ」
夕日も暮れた夜の静寂が降り始めた寝子島で。興奮冷めやらないいぬねこの一部を宥めながら、一同は商店街に戻ってお土産の買い忘れがないかチェックした。
「そうだ、ここの団子とか饅頭が美味しいんで犬のしょうぐんさまとねこの王さまにお土産お願いしてもいいかな?」
目に入ったお店で思い出したように刀が、団子とおまんじゅうを買う。
「分かりましたにゃ。確かに届けさせていただきますにゃ。
おふたりとも、一般いぬねこに戻ってから、皆との距離が近づいた分ワガママになってしまわれましたが、お名前を添えればきっと喜ぶと思われますにゃ」
「――そんなに変わった?」
それはそれで、僅かな違和感。
エノコロ岬の高台へ見送りの為に、歩きながら刀が問い掛けると、ねこのひとは少し考えたかのようにこう答えた。
「今までが違っていただけで……元が、そうだっただけかも知れませんにゃね」
「うん、そのうち会いにいくからよろしくお願いしますって伝えておいて」
「こっちも伝えておこうわん。きっと喜ぶと思うわん」
◆
瀬莉と、共に行動していたいぬねこの人々が、夕日が落ちようとしている景色を一緒に目にしていた。
いぬねこたちが帰るのは真夜中だと聞いているが、流石に小学六年生ではそこまでの時間は付き合えない。
「じゃあね」
軽い挨拶を全体に向けて。背を向け歩き出す瀬莉に、いぬねこたちはそのお礼を、瀬莉の姿が見えなくなるまで声を掛けたり、背後から抱きついたりと、姿が見えなくなるまでだだ漏れに感謝を伝え溢れさせた。
「……うん、疲れた……」
瀬莉は、高台を降りて夕暮れの星ヶ丘を歩く。
しかし。それでも吹き抜ける崖はとても気持ちよく。
瀬莉の言葉とは裏腹に、その色には夕日の空に抜けるような充足感が満ちていた――
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担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月10日
参加申し込みの期限
2020年06月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年06月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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