凍える夜に闇鍋を｜リアクション

凍える夜に闇鍋を

「ふむ。具材はイカとタコの切り身か。……美味いな」

　むしゃむしゃとイカの切り身をのんびり食べる月詠。その表情はいつものように全く変わらない。

「うむ。闇のゲームを期待してきたが案外私は楽だったな」

　確かに月詠は当たりを引いた為にそう言う感想になるだろうが、周囲で外れを引いた人からすればとんでもない発言である。

「回りは随分と楽しそうな声が聞こえるな」

　月詠が言う楽しそうな声とはそれ即ち不味くて苦しむ声である。
　一体どんな物が具材としてあったのか気になった月詠は、ちょっと周囲を見て回る事にした。

「やぁ、随分と美味しくなさそうだね。口直しをした方が良さそうだね。こういう時、大人なら酒なんだろうが我々未成年だ。だから、コーラでもどうだい？　」

　まずいと呟いている人のところに行って、コーラを差し出す月詠。勿論そのついでに具材が何だったのか聞く事は忘れない。
　その次には辛いと言っている人のところに、牛乳を持って差し入れをする。

「そんなに辛いとは唐辛子でも良く利いていたのかな？　ほら、これでも飲むと良いよ」

　因みにどころからコーラや牛乳を出しているかと言えばスケッチブックからである。月詠はいつ何があっても良いように様々な物をろっこん【絵空事】で絵にしているのだ。

「ふむふむ。どうやら思っていた以上に攻めた具材を持って来た人も多かったようだね。闇鍋と言うに相応しくはなったかな」

　一応、救済処置として口直しコーナーがあるというのも悪くない。月詠はこの闇鍋をそう評価していた。

「よし。それじゃこの様子でもスケッチさせて貰うかな」

　いずれファンタジーを描く事がある際にその材料とする為のスケッチだ。

「タイトルは……魔女の大鍋とでもしておこうか」

　スケッチの道具を出して、一言そう呟く。
　その言葉をののこが聞いていたら、魔女じゃないよと言った事だろう。

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あとがき

担当マスター：昂祈
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昂祈です。
凍える夜に闇鍋をのリアクションをお届けいたします。

鍋というと全国各地にそれこそ様々な鍋がありますね。
昔、社会か何かの教科書に各地の鍋みたいなのが載っていた事があるのですが、その中に北海道の鍋で石狩鍋が紹介されていました。
それを見て、石を狩る鍋って何だろうと思った覚えがあります。
皆さんは印象深い鍋とかあったりするのでしょうか。

さて、今回はここまでという事で。
それでは、この度のシナリオにご参加頂きありがとうございました！

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