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景色としては一見変わり映えはしていなかった。
前回訪れた時と同じ、年輪浮く床や天井、外から侵入した蔦が走る柱、程よい木々の香り。
そこが一転して全く別の空間だと感じたのは、二人がもれいびであったからか、もしくは野性的な直感か。
しかして現実であろうと仮想空間であろうと、自分たちにとっては取るに足らない事。
人目さえなければどこでも良いのだ。死闘を行えるならば。
現に
矢萩 秋
は、何故このような空間に居るのかなど理解していなかった。する気もなかった。
ただ目の前に闘う相手がいる。
この場の空間から、ろっこんが入れ替わったと告げられる。
ならばやるべき事は一つだと、先手必勝の動きを見せただけであった。
結果、遅れをとった相手たる
吉住 志桜里
は自らのろっこんを受け、一寸ほどに縮まったのであった。
志桜里を包むは始終怒りの覇気。
大好きなお姉さまであり常なる好敵手を前に、刹那の油断をした己自身へのそれである。
ならば、この怒りごと力に変えてみせましょう。
志桜里は内なる怒りを自ら煽った。
今自分が持つ相手のろっこんが、いつでも、瞬時に、発動できるように。
縮んだ位で負けてらんないっての……!
見た目の体格差でそんな簡単に私を軟く、弱く、決めつけないでもらいたいわ!
勿論、秋がそんな驕り昂る思考をしてくれるとは本心は思っていない。少しくらい思ってくれればどんなに楽かとはよぎるも、挑発はすれど決して舐めてかかったりなどしない秋が良いのだ。だからこそのお姉さまなのだ。
これは怒りを力へ、集中力へ集約させるための自己暗示。
自分を蹂躙しようとする巨体をすれすれで躱しながら、尚も志桜里は内なる炎を絶やさず滾らせる。
闘志は秘め、見せるは余裕綽々な挑む笑み。
「私の無敗の一手、土をつけないでね?」
「安心しな、その無敗の一手は守られるさ……泥もつかない巧みなあたしの勝利によってさ!」
強大な足運びは掠るだけでも当たり所によっては志桜里に致命傷を与える。
気を抜けば勝負は一瞬でつくわけだが。
秋も志桜里も、それが分かっているゆえにあえて変化のない攻防を繰り返し、相手の出方を窺っていた。
さあさあ、どうする? 志桜里ィ……お手並み拝見といこうじゃないか。
ヒット&アウェイを行える微妙な采配な距離を保っては、志桜里は秋の足首にある腱を狙っている……ように見えた。
秋が轟音と共に押し潰そうとすれば、フェイクを混ぜて転がった勢いで一撃を放ってくる。
そしてすぐ様、距離を保つため下がってみせる。
秋は気付く。志桜里が何かを企んでいることを。
いいねぇ、計略上等。仕掛けてくるのを返り討ちに出来るのを思えば、血が躍るってもんだ。
紙一重で躱していれど、それとて常に無傷で済むわけではない。
巨体の蹴り技は確実にじわじわと、志桜里の全身にダメージを蓄積させていた。
ぎし、みし、と筋肉や関節が時折悲鳴をあげるのを、志桜里は微笑みの下で歯を食いしばり押し隠す。
さすがお姉さま……悉く狙った急所が瞬時に骨の部位で防がれて、深くまで届かないわね……。
だからこそ高揚する。
勝負の分からぬ闘いにこの身は喜びを覚えてしまった。
志桜里の力強い踏みしめは、衰えることなく加速を促す。
深手にならなくとも、急所を逸らされた一瞬の判断で先につけた相手の傷の上を、同じ太刀筋でなぞるよう切り付ける。
刀と化した針のささやかな傷も、ちりも積もれば山となる。秋の両足首は細かな鮮血が垂れ、いつしか赤い足跡がつくようになっていた。
秋の足運びがその程度の怪我で緩められることは到底無いのも、志桜里は想定済である。
ああ……っ、期待通りですお姉さま……!
自分を追い詰める殺気に艶やかな唇が震えた。
志桜里は何度目かの、意図した床板へ攻撃後下がっては針を突き刺した。
瞬間、すでにいくつもの点々とした穴が輪となって繋がれば、志桜里を乗せたまま めりりっ! と音を立ててくり貫かれ落下した。
突如視界から小さなシルエットが消えれば、秋は目を細める。
ああ……成程、床下に身を潜ませ隠れる寸法さね?
僅か思案の間をつくろうとした矢先、目の前の穴の中から声が響いた。
「ふふ……ざぁこ。これで待てるわ」
明らかな誘い。
清々しいほどの嘲る声色。
これを放った瞬間、志桜里は落ちた穴から離れ床下をひた走っていた。
木漏れ日差す出口から飛び出せば、そこは道場裏の庭。
志桜里のろっこんは、時間が経てば元に戻る。実寸大に戻った時に即本領発揮出来るよう、あわよくば相手の不意を突けるよう、雑草生い茂る中に身を隠しながら待った。
そろそろかと思っていたのだけれど……長持ちも考えものね。
己の体は未だ戻る気配は無い。
開いた黒い口を、秋は不用意に覗いたりはしなかった。
あの小さな体で床下に入られたらば、こちらから追いかけることは不可能である。ならば、間合いの警戒範囲を広め待ち構えるべき ―― 普通の者であれば、そう考えるのが妥当であろう。
秋は、待つことなどしなかった。
勝手知ったる道場内。床板にはそこかしこに隙間があるとはいえ、床下からこちらの動きすべてを把握出来るとは思えない。
向こうの闘争心、その性格を考えるなら……
「より身を隠すのに最適な庭にでも出たかね? 呵呵! まあ、その判断は悪くない……」
鮮明に自分の姿を捉えられる場所。身の丈を利用できる場所。
確信した。すでに、相手は移動したのだと。
そっちがそのつもりなら、こっちも乗ってやんないとね。
舌なめずりしながら迷うことなく、秋は庭へと躍り出た。
「さあ、でっかい的が立ってやったんだ。しっかり狙えよ。
生意気な小娘に鬼矢萩の真髄……見せつけてやるよ!」
咆哮が四方に轟く。
あえて無防備に、だらりと木刀持つ手も下げて、秋は神経を研ぎ澄ませた。
その耳が、どんな極小の気配も見逃さぬように。風に擦れる草の音も拾い漏らさぬように。
ひたすらに元の大きさに戻るのを待ち構えていた志桜里だが、秋の闘気と鋭利に集中する気配にとうとう痺れを切らした。
これ程にストレートな挑発、受けて立たなければ対戦者が廃るというもの。
志桜里は雑草の隙間を縫って徐々に近づく。
あの秋の研ぎ澄まされた五感、もはやこちらの呼吸すら気付かれそうで、息を殺し丹田に力を溜めた。
姿勢がより低く、下半身が安定すれば、志桜里は秋の斜め背後から直線距離を一気に駆けた。
秋の凄さは、このような小さなターゲット相手にすらスピードが落ちない事である。
体格差は断然有利とて、当てる面積が小さければ小さい程、しっかりと狙いすます為に大なり小なり本来のスピードより速度は落ちるもの。
その落ちた速度の分、致命傷を与えるチャンスがどこかで出来るはずだと、志桜里も当初は踏んでいたのだが。
まったく……お姉さまの動体視力は一体どうなっているんでしょうね……!
どんなに予想外な動きを見せても、どんなに視野の死角をついてみても、秋はピンポイントで志桜里の針を木刀やくるぶし、拳の頑丈な部分で、受け止めてみせるのだ。
それでもただ防がせるだけにはさせず、志桜里はコンマの差で針を翻し、僅かでも肉の柔らかな方へと切り裂いてみせた。
秋の、足首だけでなく手首や爪の中までが、ザクロの果汁が飛び散るが如く染まっていく。
「いいじゃねェか志桜里ィ……こんだけ痛覚をビンビン感じるのは久しぶりだ……!」
「まだまだ……! もっともっと、美しく染め上げてみせましょう!」
自らの体がきしむ音を聞きながらも、志桜里は足を止めない。
腱が狙えぬなら血管を見定め、相手の肌に紅の華を散らばせながら ―― ここへ訪れた時に置かれた、自分の本来の武器、鉄棍の在処を微かな隙に窺っていた。
いつ大きく戻った時に、素早く手にし攻撃に転じれるように。
振り下ろされた木刀の峰をつたい跳躍すれば、その首めがけ志桜里は水平切りを見舞う。
針先が掠め相手の太い血流のやや横に、鮮やかな色が浮かんだと同時に、上空から己の鉄棍の位置をはっきりと掴んだ。
その瞬間だった。
志桜里の、攻撃直後の動作の隙間、そして視線が刹那逸れたのを、秋は見逃さなかった。
思い切りよく、その小さく細い身体を捉え掴んだ。
「しま……っっ」
「さぁて、これは耐えられるか……な!!」
「ガッ……――」
秋は志桜里の身体を渾身の力を込めて地面に叩きつけた。
強烈な衝撃と激痛が志桜里を襲う。さりとて秋がこの絶好の機会を素通りするはずなど、到底なく。
「とどめだ」
勝利の瞬間であるにも関わらず、あくまで単調に、冷ややかな微笑みであるのを見つければ、いっそ志桜里は悶えることも忘れ笑顔となった。
秋の最後の踏み込みがそんな志桜里に届くまさにその時、志桜里の身体が淡い霧を纏い一瞬で変化した。
ぷちっといくはずの足の裏には、しなやかなお腹の筋肉を踏む感触。
「か、間一髪だったようね……」
「おうおう、運も実力の内ってことかね」
志桜里はすぐさま足の下から抜け出し、手の届く位置にあった黒光りする鉄棍を握りしめた。
再び縮められたらば、鞭打ち続けたこの体では惨敗必至。
静かに、流麗な動きで構えてみせた鉄棍に、相手のろっこん能力を付与させる。
―― 一撃に頼らず、手数に甘えず組ませず……決めてみせましょう、紫電一閃!
死地をも焼く闘気を正面から浴びせられた秋が、怜悧でいて尚妖艶な微笑みを浮かべた。
その微笑みから志桜里も悟った。もう、向こうはこちらを縮める気などないことを。
互いが、相手に最適の間合いで向かい合う。
繰り出すは乾坤一擲。純粋な力と力の勝負。
空間内で再現されていた風すらやんだ。
一瞬にも、数分にも感じた、澄んだ静寂。
僅かの狂いもなく同時に一歩を踏み出した。
全力で、真っ直ぐに、相手へと駆け出した二人がまた同時に、真向斬りを寸分のズレなく眉間めがけ叩き込んだ。
どちらも避けることなど考えていない。自らのスピードの方が勝っていると確信しているから。
完封無き勝利を、負けを、感じさせるために。
互いの技が決まったその直後、空間がブレて膜が取り払われたように景色が鮮やかになった ――
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SF・ファンタジー
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5人
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5人
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シナリオガイド公開日
2020年04月13日
参加申し込みの期限
2020年04月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年04月20日 11時00分
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