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マッチ売りは御馳走の夢を見るか
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虚栄 心
虚栄 心
は、常に心の奥に鬱屈を抱えていた。
人にとって「当たり前」にできることがかなわない。
努力をしてみても、やっと、下の中に及ぶ程度の力だった。
だからその人生においてろっこんを手に入れたところで、その心根の闇は晴れることがない。
「ろっこんがある限り、私は格上の存在だ」という心の裏側には常に「ろっこんが無ければ、私は人並みにすらなれない」と、目を背けたくなるような自認が横たわっている。
だからこそ、少しでも自分より弱いものを見ればすかさず痛めつけた。
「ッははは! アハハ!!」
虚栄の笑い声が響く。
ホワイトクリスマスが幸いしていた。冬の寒さの中で、誰も扉を開けようとしない。
「あはは! アハハハ!!」
どこかねじの飛んでしまったような笑い声は、万が一耳にしたとしても、駆け寄ろうとは思わないだろう。
ましてや声のする先は、自分の娘を追い出して労働させる血も涙もない父親だ。
虚栄の行動は、迅速かつ正確だった。
いつの間にか身につけていたサンタ棒を脱いで、辺りにあった石を詰める。そうやって手ごろな鈍器を作り、娘を装い帰宅した。
「お父さん、私よ。開けて」
そう言うと、父親は怒号と共にドアを開けた。
「こんなに早く帰ってくるなと……!」
言っていただろう、と、男は言葉を続けるはずだった。
だが、かなわない。
「お前はただの人間だ! お前は、ただの、人間だ!」
虚栄は容赦なく鈍器を振り下ろした。
「な゛っ……!」
完全に不意を突かれた父親は、無抵抗に一発目を食らった。
見知らぬ少女に鈍器で殴られる。そんな体験をしてすぐに反応できる人間の方が少ないだろう。
状況が理解できていない男に向かって、虚栄は何度も鈍器を振り下ろす。
「お前はただの人間だ! お前は!! ただの!! 人間だ……!!」
吠えるような叫びは、男から力をごっそりとそぎ落とした。
"人間惨禍"。それは相手がらっかみでも、もれいびでも、ほしびとでもない条件下でのみ発動する。ろっこんのない人間を見下す虚栄の心理を如実に具現化したものだ。
だからこそ虚栄は敏感なのだ。
本当は弱いくせに自分を強く大きく見せようとする人間の在り方。臆病さを隠すために攻撃的になる生き方。
「お前は、……ッ、ただの!」
重たくなった腕を振り上げる。
まるで、もう一人の自分を打ち壊そうとするかのように。
「人間だ……!」
男は立ち上がろうとした。
だがその膝からがくんと力が抜ける。鈍器で殴打されたせいか、それともろっこんの力なのか、男には判別が効かない。
最後の一撃を強かに後頭部に食らい、男は沈んだ。
虚栄は荒くなった息を整える。
「お前程度の人間が……ッ、誰かを、見下すなんて、……あっちゃダメなのよ」
そう言い捨てて、つまらなさそうに即席の鈍器を投げ捨てる。
そして、手にしたマッチに火をつけて
「寝るにはまだ早いよ。クリスマスの夜は、長いんだから」
男の顔に、ぽとりと落とした。
「ぎゃあああ!!」
男が熱にのたうち回るが、その背中を虚栄が踏みつける。暴れているはずなのに、男の力はほとんど入っていなかった。
「やめろ、やめてくれ!」
「頼み方がなってないなァ」
「やめろ、やめろって言ってるんだよ!!」
虚栄は二本目のマッチに火をつけ、眼球に近づける。
それで、男はヒッと息をのんだ。
「いい? やめてほしかったらこの条件を飲んで」
男は黙ってうなずいた。
「まず、お前が働きに出るの。あんな痩せた一人娘を働きに行かせるなんてどうかしてる。そうして稼いだお金で、ちゃんと大学を卒業させてあげる。自分の酒のために今まで娘を働かせてきたんなら当然よね?」
不満の残る男の顔を、強かに平手で打つ。
「それで、娘の好きな仕事に就かせてあげて。冷暖房の利いてるオフィスで働けるような、環境の整った場所で」
男は不服だが、確かに頷いた。
「それじゃあ、良いクリスマスを。来年の冬また同じようなことしてたら、どうなるか分かる?」
「サンタさん気取りってわけか」
「気取り? こんなに素晴らしい力を持ったサンタさん、世界中どこ探しても見つからないわよ?」
虚栄は大仰に手を広げて見せた。
「良い子にはプレゼント、悪い子にはおしおき。一年いい子に過ごしててね? お父さん」
アハハハ、とあざけるような笑いを残して、虚栄は小さな一軒家から立ち去った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
39番地
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
4人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年04月02日
参加申し込みの期限
2020年04月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年04月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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