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長靴を履いた猫の温泉
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「お母さん、疲れたら言ってね」
「本当に、足元に気をつけて下さいね」
と、
伊藤 佳奈
と
伊藤 美緒
は共に歩いている
伊藤 恵美
を心配そうにしている。
恵美は現在、二人目の子供を妊娠中でありそのお腹は大分目立つようになってきている。その為に佳奈と美緒は気遣っているのだ。万が一何かがあったら恵美も、そしてお腹にいる子も大変な事になってしまう。
「大丈夫よ。妊娠は二回目だし弁える所は弁えるから」
それを理解している恵美は二人を安心させるように笑って答える。恵美とてそう無理をするつもりはないのだが、猫の温泉があるという話を聞いてはじっとしていられなかったようだ。
美緒と佳奈は本当は二人だけで来るつもりだったのだが、子供だけではダメだと恵美が着いてくる事になったのだ。しかし、まさか本当はただ着いてきたかっただけとは佳奈達は思ってもいない。
「結構長いトンネルだねぇ」
「あ、でもそろそろ出口みたいよ」
佳奈がトンネルの長さについて言及すると、まるでそれが合図だったかのように仄かな灯りが先に見えたのを美緒が目ざとく見つける。
身重の恵美に合わせた歩調でゆっくりとトンネルを抜ければ、森の中にある開けた場所へと出たようだ。
一番奥には結構な大きさの旅館風の建物があり、そこまでに続く道には沢山の屋台。
「見て! 本当に居た!」
全ての屋台では二足歩行の長靴を履いた猫が店員をしており、それを見た恵美は目を輝かせて美緒と佳奈に告げる。
「ふぁあ~。すごーい」
「本当に二本足で猫が歩いてる……」
しかし、佳奈と美緒の二人もそれどころではない。それぞれにこの光景を見て驚いて感激しているのだから。
(もしかしてここって八十日で世界一周したりするのかしら?)
屋台で仕事をしている長靴をはいた猫達を見て、そんな事を考える恵美。念の為に言っておくが、ここには殺し屋の猫も博士な猫もいない。
「はぁあ、良い匂い。ねぇ、お母さんと美緒ちゃんは温泉メインなんだよね? あたしは色々食べたいから先に入ってて」
言いながら佳奈はふらふらとした足取りで屋台へと吸い寄せられるように近づいていく。どうやら屋台が発する匂いにすっかり胃袋を掴まれてしまったようだ。
「え、ちょっと!」
と、慌てて美緒が佳奈に声をかけるが、既に遅い。その程度で佳奈の足取りは止まらずにそのまま歩いていってしまう。
「まったくもう!」
「あの子、すっかり引っ張られちゃってるわねぇ」
美緒がぷりぷりと怒り、恵美は仕方ないわねぇと苦笑している。だが、確かに佳奈の言う通り二人は屋台より温泉が目的ではあるので、問題はないだろう。
仕方なく恵美と美緒は二人で温泉へと向い、三人で個室の休憩所と個人浴場を借りる事に。
その際に旅館の店員をしている長靴をはいた猫に妊婦である事を伝えて大丈夫かどうかの確認をする事は忘れない。
どうやら長靴をはいた猫の話では、妊婦であろうとここの温泉で問題になる事はないとの事で、安心して旅館の中へと入って行く。
「どんな物があるのかなぁ」
一方的に恵美と美緒から離れた佳奈は一人屋台を物色していた。
焼きそば、たこ焼き、リンゴ飴、たい焼き、焼き鳥等々様々な屋台があり、目移りしているのだ。
「どれも美味しそう♪」
目移りしながら考えて出した結論はどれも食べまくるというもの。
たこ焼きを買ってひょいひょいと食べて、たい焼きを買って尻尾からむしゃむしゃと食べて、次はチョコバナナを齧る。
(はぁ~、美味しい! 今頃お母さんと美緒ちゃんはどんな話をしてるのかな?)
食べ物を食べて満足感を得ながら、ふと一緒にきた二人はどうしているだろうと気になったようで旅館風の建物を振り返る。
今回、この長靴をはいた猫の温泉地の話を仕入れてきたのは美緒だ。話を聞いた時、佳奈には何となく美緒の目的が理解できていた。あれだけ普段から自らとの勝負に拘っていれば解らない方がおかしいだろうが。
(どうしてあそこまで私との勝負に拘るのかは解らないけど……)
一刀流にはまだまだ強い人は沢山いる。それこそ美緒の兄とか。だというのに、自分に拘る理由が佳奈には解らなかった。
それはそうだ。拘っているというところは解っても内心まで解るわけではないのだから。
「うーん、でも温泉の話が本当なら、次に勝負する時はもの凄い技を使ってきたりするのかな?」
それはそれで面白そうだとクスリと笑う佳奈。
佳奈としても美緒と競うのは悪くないと思っているのだろう。だが、今は兎に角食べ物を堪能したいようで再び屋台へと歩いて行った。
「良いお湯ね~」
「本当、気持ち良い……」
湯気が立つ温泉に二人で浸かる恵美と佳奈。気持ち良さそうな表情ですっかりリラックスしているようだ。
「所でおば様、お腹の子ってもう性別は解ってるんですか?」
すると、美緒が恵美へとそんな質問をする。妊娠してからそれなりになるがまだ性別を聞いた事がなくどうやら気になっていたようだ。
それに対して恵美は――
「実は尋ねてないの。生まれるまで解らない方が楽しいじゃない?」
と、返す。
その返答に美緒は、最初から解ってた方が色々準備出来て良いのではないだろうかと心の中で首を傾げる。二人の性格の違いが如実に表れているところだと言えるだろう。
「今度は私から質問ね。美緒ちゃんはどんな目的でこの温泉に来たの?」
どうやら恵美も美緒が何かしら目的があってここにきていると感づいていたようだ。
「えっと、佳奈には内緒ですよ? この温泉の力で一刀流最高奥義、夢想剣を使えるようになりたいんです!」
口元に人差し指を持ってきてシーとやってから質問に答える美緒。その眼差しにはどこまでも真剣な色が宿っている。
(夢想剣を……。お義父様や旦那様は確か使えたかしら。でも、流石にまだ美緒ちゃんや佳奈には無理じゃ?)
夢想剣の事を知っている恵美はそう考えるも、美緒の眼差しを見てそれを言葉にする事はない。
代わりにエールを送るのみだ。
「出来るようになるといいわね」
「勿論です!」
若者らしい力強い言葉。それを微笑ましそうに恵美は見つめている。
(待ってなさいよ佳那。温泉パワーで最強の美緒になって今度こそコテンパンにしてやるんだから!)
と、投資を漲らせながら美緒は両手で握り拳を作り立ち上がる。完全に熱血ドラマのワンシーンである。
「美緒ちゃん、何してるの?」
「……え?」
しかし、そこに声をかける人物が一人。すぐ傍にいる恵美ではない。そもそも恵美とは声が違う。そう、この声の主は――
美緒が後ろを振り返ればそこにはコーヒー牛乳を三本抱えている佳奈がやって来ていた。
「はい、美緒ちゃん、お母さん」
「あ、ありがと」
「あら、コーヒー牛乳? ありがと♪」
「うん、屋台で買ってきた。やっぱり温泉ではこれだよね♪」
そう言って佳奈はグビグビとコーヒー牛乳を豪快に飲み干していく。温泉に来たらこれを飲まないとダメでしょという理由で、佳奈と恵美にもコーヒー牛乳を買ってきたのだ。
女の子らしさを感じない豪快な飲みっぷりを披露すれば当然ながら胸元は良く見える。美緒の視界に映る佳奈の胸はどう見ても貧しいもの。一方の美緒もけして大きいとは言えないものの佳奈と比べれば女性らしい膨らみは目立つ。
(少なくとも胸の大きさでは勝ってるのに……)
と、そんな事を心の中で呟いてしまうのも仕方ないと言えるだろう。肩どころか口のところまで温泉に浸かりながらむーと佳奈を睨んでいる美緒。しっかりと貰ったコーヒー牛乳は温泉に浸からないようにしているが、器用にそんな事をするぐらいならば飲んだ方が早いのではないだろうか。
そんな二人を見て、恵美は片手で目立つようになってきたお腹をさすりながらお腹の子に語りかける。その姿は普段とは違い正しく慈しみを持つ母親そのもの。
(貴方もあのお姉ちゃん達みたいに強くなりなさい♪)
少し賑やかながらも穏やかな温泉での時間はこうして過ぎて行く。
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担当ゲームマスター
昂祈
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月24日
参加申し込みの期限
2020年01月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年01月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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