「……トンネル?」
「そうだよぉ。九夜山の砂掛谷駅から少し登ったところにあるんだってぇ」
伊藤 美緒の耳を打つのはクラスメイトの会話。
高校生ともなれば、様々な話題で盛り上がるもので噂話をしている事自体はそう珍しい事ではない。だけど、聞こえて来た内容は少しばかり美緒の興味が引かれるものだった。
トンネルとはどこかに道を繋げる為に土中を通っている人工の交通路だ。
だが、九夜山のそんなところにトンネルを作ったところで意味はなく、そもそもの話そんなところにトンネルがあったなんて話は聞いた事がない。
「何でもさぁ。そのトンネルを抜けた先にはぁ、
長靴を履いた1メートルくらいある猫達がやっている
温泉と
屋台があってぇ、ただで温泉で癒されたりぃ、屋台で美味しいものを食べたりできるんだってぇ」
クラスメイトが言うには何故そんな事をしているのかは誰にも解らないのだとか。
そもそもそこには誰しもが必ず辿り着けるとは限らず、運良く辿り着いた人だけが享楽にふける事が出来ると言う。
しかし、そこで更に美緒が気になる情報がクラスメイトの口から出る事になる。
「そこの温泉がさぁ。凄いらしくてぇ、美容とかぁ疲労回復以外にもぉ、目が良くなったりとかぁ今まで出来なかった事ができるようになったりするらしいよぉ?」
(目が良くなる。それってもしかして身体能力が上がるって事? それに今まで出来なかった事ができるようになるの? なら、まだ習得出来ていない技が習得できるようになったりするかも?)
そんな風に思った美緒だが、そんな上手い話があるだろうかとも考える。そして、様子を見る為にもう少し情報を集める事にする。手始めにネットを探ってみるべく携帯端末の電源を起ち上げた。
こんにちは、昂祈です。
まずは、伊藤 美緒さん。
ガイドに登場して頂きありがとうございました!
もし、参加して頂けるようでしたら、アクションについてはご自由に考えて頂いて大丈夫です!
概要
九夜山に現れたトンネル。
そのトンネルの向こうには二足歩行の長靴を履いた猫達がもてなしてくれる温泉地が。
そこではお金要らずに温泉に入れて、屋台で好きなものが食べれます。
運良くそこに訪れる事が出来たならば、温泉に浸かり美味しいものを食べて楽しもうというシナリオになります。
温泉地について
一番奥に温泉に入る事の出来るかなり大きな旅館風の建物があり、その手前に相当数の屋台があります。
店員は全て二足歩行の長靴を履いた猫が担当しています。
・旅館風の建物
温泉に入る事が出来る施設。
浴場は大浴場と個人浴場があり、それぞれ露天風呂と室内風呂の2種類があります。
恋人や友達で入ってイチャイチャしたり騒いだりする場合は、個人浴場を利用するのが良いでしょう。
ここの浴場では飲み物などを持って入る事は許可されています。
また休憩所用の個室もあり、そこで屋台で買ってきた食べ物を持って来て食べたりする事もできます。
・温泉
美容や健康に良いとか、若返るとか、今まで上手くいかなかった事が上手くいくようになるとか様々な効能が噂されています。
どれも噂レベルに過ぎませんが、美容については実際に肌が艶々になったりはするでしょう。
・屋台
一般的な屋台はあると考えて頂いて大丈夫です。
食べ物以外にも射的、輪投げ、景品釣りのようなゲーム屋台もあります。
・風景
どのタイミングでトンネルを抜けても、抜けた先は夜です。
また木に色取り取りの花がついており、賑やかしとなっています。その為、外で花見のような事をするのも十分楽しめるでしょう。
・店員の長靴を履いた猫
彼等はとても温厚で愛想が良く、言葉を話す事も出来るので話しかければ話し相手となってくれたりします。
また無茶なお願いでなければ大抵は叶えてくれます。例えばモフモフしたいとか、肉球を触りたいと言うような事でも頼めばやらせてくれます。
NPCについて
遠藤 健。
高校二年生。
同行のご希望があれば、一緒に参加します。
基本的に皆様のアクションに沿った行動をとります。
また遠藤以外のNPCの方でも、特定のマスターさんのキャラでなければ誰でもご指定して頂く事ができます。
気になるNPCさんがおられればどうぞご一緒にご参加ください。