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【星幽塔】第六階層 道化の遺産
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成体メンデスが、空洞を揺るがすようなノイズを放つ。
ろっこんを打ち消されたサキリは、炸裂イモをばら撒いてメンデスを牽制。
同じく打ち消されながらも『マッスルクッキー』の力で豪が投擲した大岩に飛び込み、続くメンデスの薙ぎ払いをやり過ごした。
頭上に気配。
すぐさま岩陰を飛び出した直後、振り下ろしの一撃が岩を叩き割った。砕けた岩塊が飛礫となって襲いかかる。
銀の使い魔が大きく身体を展開し、サキリを包む。受け止めた無数の礫を、人であれば思いきり胸を張るような動きで勢いよく吐き出した。サキリが魔風の光を重ねれば、礫の嵐となって襲いかかる。
だが十メートルの巨体は、たかが砕けた岩程度では小動もしない。それでも、視界を奪うことはできる。
外套のように姿を変えた使い魔を纏い、サキリは空間を斬り裂いた。
一度岩に押しつぶされたメンデスの左腕が、黒ずんでいるのがわえる。振り抜いた刃が、過たずその傷を斬り裂いた。
メンデスが咆哮する。赤光化が解けた瞬間、巨大な牙が叩きつけられる。
濛々と立ち込める土煙。
フローレンスがサキリの名を叫ぶのと、彼が使い魔と共に飛び出すのはほとんど同時。そこに銀の使い魔の姿はない。
駆けるサキリめがけ、ほぼ地摺りにメンデスは右腕を振り抜く。
『斬空赤刃』を発動し、サキリの姿がかき消える。
メンデスは視線を巡らせることすらせずノイズを放、
「ゴーレムたちよ!」
フローレンスの指揮でゴーレムが飛翔する。弾丸のような勢いで翔び、メンデスの口腔へと飛びこんだ。
突如として口をいっぱいに満たした異物に、メンデスはノイズを放てない。ならばと噛み砕こうとすれば、ゴーレムは蜘蛛の子を散らすように龍のアギトから逃げ出した。
逃げるゴーレムたちの向こうに、赤光滲ます銀の大蛇の姿があった。
サキリが振りかざす刃が纏うのは、斬空の赤光に銀の輝き。姿を消したかに思えた使い魔はその実、刃の如く形を変えて剣に纏わりついていた。
「――トドメだ」
振りおろす。
赤と銀を纏う大蛇の剣が、メンデスの舌を、顎を、喉を、真一文字に斬り裂いた。
◆
成体メンデスが、力を失いくずおれる。
動かなくなったその巨体のもとに降り立ったのは、先ほど奥へ逃げた幼体メンデスだった。
「追いついたぁ、覚悟し……あれぇ?」
追ってきた瑠樹が、幼体の様子に首をかしげる。
幼体は何をしでかすかと思いきや、ただただ成体メンデスの亡骸にぴったりと寄り添っていた。
その姿に、流石に躊躇がうまれる。
それでもこいつらは道化の遺産で、危険な生き物だ。瑠樹は矢をつがえ、
「待ってくれ!」
豪の叫びが遮る。
「龍目お兄さん……?」
瑠樹の、サキリの、夏朝とティオレの、そしてフローレンスの視線を受けながら、豪は幼体メンデスをじっと見つめた。
「子供だけでも、殺さずに飼ってやることはできねえかな」
沈黙。ともすれば正気を疑うような眼差しに、しかし豪はひるまず言葉を続ける。
「最初に現れた時、こいつらはまっすぐ亀裂へ向かおうとしてた。攻撃してきたのは、俺たちが仕掛けてからだ」
メンデスたちは、ただ外に出たかっただけではないのか。先代が隠した経緯はどうあれ、彼らはずっとここに閉じ込められていた。
そんな彼らが外への出入り口の存在を知ったら、出ようとするだろう。邪魔をすれば、反撃だってするだろう。
もちろん、放置できないのも事実だ。星の光やろっこんを打ち消す、危険な生き物には違いない。
ただ、今もなお成体メンデスの亡骸に取りつく幼体の姿は、普通の生き物とそう違いがあるようには見えなかった。
「確かに先代は悪党で、こいつらも悪事のために用意したのかもしれない。でも、こいつら自身に先代と同じ悪意があるわけじゃねえと思うんだ」
親の罪と、子が無関係なように。元の主の罪や悪意とは、あくまでも無関係なはずだ。
先代が悪であっても、今のやぎ座のアステリズムが悪ではない――悪ではなくなったように。
――くい、と。
そっと歩みよった瑠樹が、フローレンスのローブを引っぱった。フードの陰になっていて、彼女の表情は伺えない。
「フローレンスさんは、どう思う?」
瑠樹、夏朝、サキリの三人に関していえば、彼女の過去を払拭する手助けとして参加した側面も強い。
豪の言いたいことはもちろんわかるが、どうなるかはやはり彼女の答え次第と言えた。
「……一応言っとくけと、依頼人がやめろって言うなら従うからね」
あくまで「仕事」を引き受けた冒険者として、ティオレがそっと言い足した。
ややあってフローレンスはフードを取った。どこか寂しげな様子で、
「……彼らも、先代の被害者なのかもしれませんね」
この討伐が間違いだった、というつもりはないけれど。
結局、どこかに閉じ込めることにはなるのだろう。万一の時は殺すことになるだろうし、人の都合で振りまわすことには変わりない。
「幼体メンデスは討伐ではなく、捕獲して飼育することとします。責任は、全て私が」
それでも、フローレンスは答えを出した。
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あとがき
担当マスター:
風雅宿
ファンレターはマスターページから!
……というわけで、風雅としても少々予想外な結果に終わりました道化の遺産退治。
いかがでしたでしょうか。
幼体メンデスたちですが、フローレンスの作った特殊な空間で飼育されることとなりました。
彼らとの縁があれば、今後様子を見に行ったりすることもあるかもしれません。
また今回はそこまで描く余裕がありませんでしたが、地下空洞のさらなる調査を行うこともあるかもしれません。
さておき、今回のリアクションもお楽しみいただけたのであれば幸いです。
それでは、またどこかで。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年12月29日
参加申し込みの期限
2020年01月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年01月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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