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- 00月00日生 00歳
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【寝子祭2nd】『Jewel・BeJewel』
☆朝の教室で（１）
出店などの準備をする生徒達の声は聞こえるが、まだまだ静かな、寝子祭当日の早朝。
家庭科同好会の面々は、これから自分達の店となる教室に集っていた。
「水上さんのお花のコサージュ、素敵ですねー」
大塚 絽紗の言葉に、「ありがとうございます」と水上 桜は笑う。
「さ、様々な手法が用いられて、いて……作りも丁寧で、かわいい……です……っ」
と、錦織 彩も精一杯の言葉を尽くし、後輩の作品への感想を贈った。
「錦織先輩もありがとうございます。本番に向けて、コツコツ作ってきたので嬉しいです」
桜の展示スペースに咲き誇るは、春夏秋冬のコサージュの花。
アクセサリー作りが趣味兼特技の桜らしい見事な出来だが、
「実は、布を使った小物類はあまり作ったことがなくって。今、ちょっとほっとしてます」
との言葉通り、その笑顔には安堵の色が滲む。
「あまり作ったことがなくてこの出来栄えか。すげえな」
滝原 レオンがぽそりと零したのに、
「どちらかというと、ビーズやレジンを使ったアクセ作りが得意なんですよ」
と、桜は応じた。
「そ、そういえば……さっきも、レジンのお話をしてました、よね……？」
と、彩が話題を継ぐ。
はい、と頷く桜。
「でも今回は、せっかくだから新境地を開いてみようかなって思って……」
うまくいってたらいいんですけど、と、桜はちょっぴり眉を下げる。
「いやいや！ めちゃくちゃ上手くいってるよ！」
七夜 あおいが力説するが、桜は少し困ったような笑い顔だ。
「先輩たちに褒めてもらえるの本当に嬉しいです。でも、展示って全然慣れなくて」
過去に何度も自分の作品を展示してきたのに、どうしても緊張してしまうのだと桜は言う。
「まあ、気持ちはわかるけどな」
「わっ、私も……水上さんの気持ち、よくわかるような気が、します……！」
顎に手を宛がってレオンが頷き、彩も切実に訴える。
ありがとうございます、とまた音を紡いでから、桜は、「それでも、」と声を続けた。
「自分の作ったものを人に見てもらう喜びの方が勝っちゃうんですよね」
レオンが、「何だ」と呆れ混じりの声を漏らす。
「結局は、気合十分なんじゃねえか」
「ええ、まあ。色々と緊張するけど、押し負けないようにがんばります！」
桜の宣言に、レオンが少し眼差しを和らげたところで、
「そういう滝原君も、気合、入ってますねぇ」
と、絽紗がふふりと笑んだ。
「可愛い物好きの本領発揮、ですね」
「は！？ な、何だよ突然……」
「ぬいぐるみがとっても可愛い、というお話です」
大小様々のぬいぐるみは、いずれも、絽紗の言葉通り格別のキュートさだ。
「全力で同意します」
と桜も言い、彩もこくこくこくっと何度も頷く。
絽紗は、赤くなるレオンを他所に、彩の展示コーナーへと視線を移した。
「可愛いと言えば、彩さんのコーナーも可愛いですよねー」
「ふぁっ！？」
突然の褒め言葉に、思わず意味を成さない声を零した口を、彩は、慌てて押さえる。
彩の展示コーナーで、先ず目に入るのはパッチワークキルトのタペストリーだ。
扉ほどの大きさのモザイクキルトで、３ｃｍ四方の端切れが沢山接ぎ合わされている。
「これ、すごいですよね。色調がグラデーションになってる」
タペストリーを見上げて、桜が言うのに、
「左下の暗い色から、右上に行くほど明るい色になってるんですよねー」
と、絽紗も滑らかに言葉を続けた。
「そ、素材も柄もバラバラ、で……本当に、端切れ……余った布を、使ったものなんですが……」
「それでこれを作れるのがすげえよ。ポーチとバッグも、その、なんだ……」
「か・わ・い・い、ですよね？ 滝原君」
「大塚、お前……人を玩具にするのも大概にしろよ」
レオンにじろりと睨みを利かされても、絽紗は微塵も怯まない。
「玩具だなんて、人聞きが悪いですよー。バッグもポーチも、本当に可愛いんですから」
「……うう」
目前で繰り広げられるやり取りに見事に赤面する彩だが、確かに、彼女の作品群は愛らしかった。
パッチワークキルトのポーチは、桜、海と砂浜、朝顔をモチーフとしたものが一つずつ。
トートバッグには刺繍の草原が広がり、モコモコしたアップリケの羊がその上をお散歩中だ。
「滝原君の作品と彩さんの作品、可愛いもの同士、なんだかお似合いですね。見ていて癒されますよー」
おほほほほほ、と笑う絽紗。
お前なぁ……、と息を吐くレオン。
「つ、次は……大塚さんと七夜さんの作品を、み、見せてもらいませんか……？」
と、彩がこれまで以上にわたわたとしながら提案し、「いいですね」と桜が笑みを咲かせた。
出店などの準備をする生徒達の声は聞こえるが、まだまだ静かな、寝子祭当日の早朝。
家庭科同好会の面々は、これから自分達の店となる教室に集っていた。
「水上さんのお花のコサージュ、素敵ですねー」
大塚 絽紗の言葉に、「ありがとうございます」と水上 桜は笑う。
「さ、様々な手法が用いられて、いて……作りも丁寧で、かわいい……です……っ」
と、錦織 彩も精一杯の言葉を尽くし、後輩の作品への感想を贈った。
「錦織先輩もありがとうございます。本番に向けて、コツコツ作ってきたので嬉しいです」
桜の展示スペースに咲き誇るは、春夏秋冬のコサージュの花。
アクセサリー作りが趣味兼特技の桜らしい見事な出来だが、
「実は、布を使った小物類はあまり作ったことがなくって。今、ちょっとほっとしてます」
との言葉通り、その笑顔には安堵の色が滲む。
「あまり作ったことがなくてこの出来栄えか。すげえな」
滝原 レオンがぽそりと零したのに、
「どちらかというと、ビーズやレジンを使ったアクセ作りが得意なんですよ」
と、桜は応じた。
「そ、そういえば……さっきも、レジンのお話をしてました、よね……？」
と、彩が話題を継ぐ。
はい、と頷く桜。
「でも今回は、せっかくだから新境地を開いてみようかなって思って……」
うまくいってたらいいんですけど、と、桜はちょっぴり眉を下げる。
「いやいや！ めちゃくちゃ上手くいってるよ！」
七夜 あおいが力説するが、桜は少し困ったような笑い顔だ。
「先輩たちに褒めてもらえるの本当に嬉しいです。でも、展示って全然慣れなくて」
過去に何度も自分の作品を展示してきたのに、どうしても緊張してしまうのだと桜は言う。
「まあ、気持ちはわかるけどな」
「わっ、私も……水上さんの気持ち、よくわかるような気が、します……！」
顎に手を宛がってレオンが頷き、彩も切実に訴える。
ありがとうございます、とまた音を紡いでから、桜は、「それでも、」と声を続けた。
レオンが、「何だ」と呆れ混じりの声を漏らす。
「結局は、気合十分なんじゃねえか」
「ええ、まあ。色々と緊張するけど、押し負けないようにがんばります！」
桜の宣言に、レオンが少し眼差しを和らげたところで、
「そういう滝原君も、気合、入ってますねぇ」
と、絽紗がふふりと笑んだ。
「可愛い物好きの本領発揮、ですね」
「は！？ な、何だよ突然……」
「ぬいぐるみがとっても可愛い、というお話です」
大小様々のぬいぐるみは、いずれも、絽紗の言葉通り格別のキュートさだ。
「全力で同意します」
と桜も言い、彩もこくこくこくっと何度も頷く。
絽紗は、赤くなるレオンを他所に、彩の展示コーナーへと視線を移した。
「可愛いと言えば、彩さんのコーナーも可愛いですよねー」
「ふぁっ！？」
突然の褒め言葉に、思わず意味を成さない声を零した口を、彩は、慌てて押さえる。
彩の展示コーナーで、先ず目に入るのはパッチワークキルトのタペストリーだ。
扉ほどの大きさのモザイクキルトで、３ｃｍ四方の端切れが沢山接ぎ合わされている。
「これ、すごいですよね。色調がグラデーションになってる」
タペストリーを見上げて、桜が言うのに、
「左下の暗い色から、右上に行くほど明るい色になってるんですよねー」
と、絽紗も滑らかに言葉を続けた。
「そ、素材も柄もバラバラ、で……本当に、端切れ……余った布を、使ったものなんですが……」
「それでこれを作れるのがすげえよ。ポーチとバッグも、その、なんだ……」
「か・わ・い・い、ですよね？ 滝原君」
「大塚、お前……人を玩具にするのも大概にしろよ」
レオンにじろりと睨みを利かされても、絽紗は微塵も怯まない。
「玩具だなんて、人聞きが悪いですよー。バッグもポーチも、本当に可愛いんですから」
「……うう」
目前で繰り広げられるやり取りに見事に赤面する彩だが、確かに、彼女の作品群は愛らしかった。
パッチワークキルトのポーチは、桜、海と砂浜、朝顔をモチーフとしたものが一つずつ。
トートバッグには刺繍の草原が広がり、モコモコしたアップリケの羊がその上をお散歩中だ。
「滝原君の作品と彩さんの作品、可愛いもの同士、なんだかお似合いですね。見ていて癒されますよー」
おほほほほほ、と笑う絽紗。
お前なぁ……、と息を吐くレオン。
「つ、次は……大塚さんと七夜さんの作品を、み、見せてもらいませんか……？」
と、彩がこれまで以上にわたわたとしながら提案し、「いいですね」と桜が笑みを咲かせた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2019年12月13日
- 参加申し込みの期限
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- 2019年12月20日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2019年12月20日 11時00分
