this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
別れの空
<< もどる
1
2
3
4
寝子島電鉄の一車両。ドアガラスに寄り添うようにして
楡宮 遠海
が立っていた。黒を基調にしたパンツルックで決めている。ジャケットにはシルバーの飾りが取り付けられ、銀色の光を放つ。
車内アナウンスが寝子島シーサイドタウン駅の到着を告げる。
ドアが開いた瞬間、遠海は前髪を乱して下車した。先にいた人々を追い抜いて改札を出る。
コンコースを前にして急に立ち止まる。周囲に向ける目だけが忙しなく動いた。同年代に近い者には即座に反応した。
「違うわ」
苛立ちを抑えて周囲を窺う。改札から人々が溢れて方々に散っていく。
「あれは……」
赤いジャケットを着た人物を目で追い掛ける。中に着ていた黒いシャツに白地のロゴを見つけた。
遠海は早足で近づくと自然な笑みを作った。
「
寝子島 Loosey
に行くんだよね」
「え、なんでわかったの」
ショートボブの女性は遠海を見詰める。頬に軽く手を当てて目を瞬く。
「どこかで会ったこと、ないよね?」
「ないけど、同じバンドが目当てだよね」
遠海はにこやかな顔でジャケットを左右に開けた。デザインは違うが女性と同じロゴが入っていた。
「そっかー、同じバンドが目当てなんだね。じゃあ、一緒に行く?」
「もちろん、その為に声を掛けたんだし」
「場所を知らないはずはないと思うんだけど」
女性は不思議そうな顔をした。
「少し、ではなくて……方向音痴だから」
遠海は気恥ずかしい笑みで言った。
「いいよ、私が連れていってあげる。今日のライブを見逃したら、すごく後悔するかもしれないもんね」
「ありがとう。本当に助かる」
軽い自己紹介を済ませると二人は並んで歩き出す。道が分岐しているところでは女性が、こっち、と指で教えた。その合間に共通の話題を楽しんだ。
女性は誇らしげな顔で応援するバンドの話を切り出した。
「私は断然、ギターだね。ソロの泣きの演奏が最高―」
「私はキーボードが好きで聴くだけでも勉強になるよ」
「もしかしてガールズバンドのメンバーとか」
女性は興味深げに顔を寄せてきた。
「昔からキーボードとピアノを習っていて、その関係で学校のクラブも軽音だから」
「筋金入りなんだね。私は指が短いから課題曲で挫折したよ。今は趣味でベースをやってる。好きなのはギターなんだけどね」
朗らかに笑いながら、ここよ、と右に手を差し向ける。先にチケットを取り出した女性が駆け込んだ。
追い掛けようとした遠海は顔を上げた。吸い込まれるような空の青さを目にして胸元を掴む。
「なんだろう。この痛みは、別れのような……」
「置いてくよー!」
「すぐ行くよ!」
遠海は声を張り上げて走り出す。
椅子は取り払われた。立ち見の状態で多くの観客がステージに目を注ぐ。薄暗い中に悲しげなピアノの旋律が流れてきた。
一部のファンが悲鳴に近い声を上げた。他の者も感情が抑えられなくなって拍手を送る。
取り付けられていたライトが一斉にステージを照らす。横手から走り込んできたバンドのメンバーに黄色い声が飛んだ。
遠海はキーボード担当の名を叫んだ。隣にいた女性はギター担当に跳びながら手を振った。
ヴォーカルが中央のマイクスタンドを握る。
「最高のステージにするぜ! 今日は楽しんでいってくれよな!」
気合の入った声に観客は一丸となって声援を送った。
怒涛の勢いは曲にも反映されていた。全てに力が籠り、鬼気とした迫力に満ち満ちていた。演奏の合間に光る粒は全てバンドメンバーの汗であった。
ヴォーカルは水分で喉を潤す間もなく歌い続けた。その熱気を受けた観客達も同様に全身で受け止めた。
最後の一曲を迎える。熱気が残るステージでヴォーカルがマイクを口に近づけた。
「……最後の曲は……俺達、バンドが演奏する最後の一曲は『エタニティ・ブルー』だ! お前ら、見届けろよ!」
「うそ……うそ……でしょ?」
遠海は呆然とした様子で呟いた。
悲鳴と歓声が入り混じる中、最後の演奏が始まった。
遠海は泣きながら叫んだ。
「大好きだよ!」
最後の数分間、その場の全員が永遠の青に包まれた。
<< もどる
1
2
3
4
このページにイラストを設定する
あとがき
担当マスター:
黒羽カラス
ファンレターはマスターページから!
シナリオの中心には青い空がありました。
神魂の影響で別れの作用が大きくなりました。
引っ越しであったり、仲間との別れであったり、体型であったり、解散であったり。
一つとして同じ別れはなく、PCらしさが随所に見られました。
書いていながら感慨深いものがありました。皆さんのおかげです。
シナリオに参加していただき、本当にありがとうございました。
↑ページトップに戻る
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
別れの空
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
4人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年11月18日
参加申し込みの期限
2019年11月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年11月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!