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あなたも『ガチャガチャ寿司』で運試し、しませんか?
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とある休日、
楡宮 遠海
は迷っていた。
重度の方向音痴である彼女にかかれば、地元の参道商店街もたちまち曲がりくねった人生の隘路に早変わりである。
楽器店に用事があって家を出たはいいが、かれこれ二時間も商店街とその周辺をさまよっているのだ。
「おーい! そこの嬢ちゃん、大丈夫かい?」
「お腹がすいて……もう歩けない」
フラフラとよろめいたところを、壮年の男性に助けられた。見れば、『猫楽』というのれんを掲げた店がある。
「まぁ座りなって。水を持ってくるから、飲みな」
店の前にあるベンチに座って、お冷やを口にすると、体に染み渡るようだ。
「俺はこの店の親父よ。ちょうど寿司屋の前に来たのも縁だ。お腹がすいてるっていうなら食ってかないかい?」
遠海はためらった。店構えは立派で、いかにも老舗の高級寿司屋という風なのだ。
しかし、『一回100円のガチャ寿司をやっている』と言われてまさか、とのれんをくぐる。
席について一回だけガチャを引く――イカだ。
「へいお待ち!」
白くてツヤツヤした握りが目の前に出される。遠海は醤油をつけて、おそるおそる口に運んだ。
「お……美味しいっ!」
ねっとりとした食感のイカは、酢飯との相性が抜群だ。新鮮な海の幸に口中を蹂躙され、遠海はぷるぷると震えた。
「親父さん、11連ガチャ、お願いします!」
「まいどあり!」
すぐに1000円札を渡し、マシンのハンドルを回す。
納豆巻き、玉子、カニカマ、えんがわ……遠海はメニュー表には目もくれず、一つ一つの寿司を味わってゆく。
二時間近くも迷子になっていたせいで、彼女の空腹は半端なものではなかった。ほっそりとした体のどこに、と驚愕するような数の寿司が吸い込まれてゆくのだ。
カッパ巻き、いわし、アサリの味噌汁、ツナマヨ……と来た後は、タピオカミルクティーである。
「甘い物もあるんですか? 嬉しいなぁ」
「いいねいいね、若い人はそうでなくちゃぁ。他にも大学芋やフルーツサンド、メロンもあるからね!」
親父は嬉しそうに、減ってきたマシンの中身を追加した。
◆
『猫楽』の引き戸を開けた
恵御納 夏朝
はびっくり仰天した。
名家のお嬢様然とした少女――
楡宮 遠海
が次から次へと寿司をぱくついていたからである。
(あんな細身の女の子が、ガンガンお寿司を食べられると思えない……)
今まで幾度となく寝子島の“フツウ”を守ってきた夏朝は、すぐにそれを脅かす事件を疑った――が。
昼下がりの寿司屋は、常連らしい老夫婦やガチャ寿司の噂を聞きつけた若者らで賑わい、特に不吉な兆しは見受けられない。
気のせいなのかとは思ったが、念のため遠海の隣の席に座り、勇気を出して声をかけてみる。
「あ、あの、お味はいかがですか?」
「とても美味しいです! 今なら1000円で11回回せるから、お勧めですよ! 私、もう6連目なの」
ご飯粒をつけた顔がにっこり微笑んで、とんでもない事を言った。11×6=66……つまり彼女は100貫以上も食べているらしい。
混乱しつつ、とりあえずお勧め通り11連ガチャを一回注文。最初に出てきたソフトドリンクで、烏龍茶を選ぶと。
「お待たせいたしました、お客様」
混乱さめやらぬうちに、片眼鏡を光らせた執事が現れて深くお辞儀、瞬く間に奥に引っ込んでしまった。
「あの、親父さん、さっきの執事さんはどういう……」
「フッ……お客さん、それを聞くのは野暮ってなもんよ」
教えてもらえないので、気を取り直してガチャを回す。二回目はマグロ。
「ラッキーだねお客さん! 一丁上がり」
輝く赤い宝石を口に運ぶと、ひんやりとろりの脂と、わさびのツンとした香味が広がる。次はと回すと、なんとボタンエビが出現。
「や、やるねお客さん……Sレア連続とは強運の持ち主じゃないか」
さすがにこれは出過ぎでは、と店の利益を心配する夏朝をよそに、ガチャからは次々とレアネタが転げ出た。
生け簀の車エビに包丁が入れられ、寿司へと変わる様を目の当たりにし、サーモンのオレンジ色、ボタンエビと共に眼前に並ぶ。
きらきらしい面子を思わず写真にとってから、はっ、と夏朝は気づく。
(まさか、さっきの執事さんがフツウを脅かす輩……いやでもまさかそんな事は……!)
ぷるぷるとかぶりを振ってから、寿司に箸をのばす。他の店ならとうてい100円では味わえない絶品を、
こころゆくまで味わう。
弾力あふれる食感、しつこさの無い脂、甘さをメインに複数のうま味が織りなす重奏。
(同じエビでもこの違い……さっきまで生きてたもんね……)
心の中で感謝を捧げてから、ガチャを回すべくハンドルを握る。その後はツナマヨとカニカマのマヨネーズコンビに一安心し、烏龍茶を一口。
「ふー、口がすっきりするなぁ。烏龍茶を選んでよかった。ま、この後も普通のネタが……」
――それは油断だった。
「め、メロン……ッ!!」
メニュー表にはSSレアとある。それもそのはず、このメロンは贅沢に2分の1カットなのだ。
執事が食べやすいように切り込みを入れてくれるのにお礼を言って、オレンジ色の果肉を満喫する。
夏朝の脳裏を『すり抜け運』という言葉がよぎった。最近ソシャゲで気合いを入れても狙いのキャラが引けないのは、ガチャ寿司で運を使う為だったのか……と妙に達観。
「さて、残りは二回、と……あ、玉子とソフトドリンクか」
心安らかに頂き、選んだオレンジジュースで一息。
夏朝が満腹のお腹をさすっていると、親父がいきなり遠海に向かって拍手しだした。
「11連ガチャ10回完食おめでとう! いやー、まいったまいった、あんたみたいなお嬢さんが、こんなに食べるとはな」
「えへへ、それほどでも……」
頬を染めてはにかむ遠海は、どこからどう見ても十代の少女で、彼女の席は食い荒らした様子も無く綺麗なものだ。
胃袋が一体どうなっているのかものすごく気になったのだが、聞くチャンスも無く、遠海はごちそうさまを言って帰ってしまった。
(ま、まぁ、フツウが脅かされた訳でもないし……帰ろう)
しかし、席を立った夏朝を親父が呼び止めた。ガチャはまだ一回残っていると。
「あ、そう言えばさっきの人が11回回せるって言ってたっけ」
ドキドキしながら回すと――出たのはカッパ巻き。
「どうするね? お腹がいっぱいなら、持ち帰り用のパックもあるよ」
楽しそうに「さっきのお嬢さんは使わなかったがね」と言う親父の言葉に甘え、夏朝はカッパ巻きを持って帰ることにした。
数日後。
遠海の食べっぷりは『猫楽』の客達の間で伝説として語り継がれるようになり、我も我もと挑戦する剛の者が集まっているらしい――という噂を聞き、もう閉店の心配は無いだろうと夏朝は一安心した。
そして、休日の昼食は何にしようかと頭を悩ませるのだった。
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あとがき
担当マスター:
陣 杏里
ファンレターはマスターページから!
皆さま、こんにちは。
回転寿司では貝とフライドポテトが好きな、陣 杏里です。
今回のリアクションは取材の後に書きましたが、予算やお店の都合上、
食べられないネタもありました……(汗)
ご参加下さった方、お読み頂いた方はどんなネタがお好きでしょうか。
PL様のアクションを見ながら、こう書こうかな、ああ書こうかな、と
考えるのはとても楽しかったです。
では、この辺で失礼します。
お読み下さった方に、楽しい時間を過ごしてもらえれば嬉しいです。
陣 杏里でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
陣 杏里
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年07月31日
参加申し込みの期限
2019年08月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年08月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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