携帯戦記カプセルギア　不良だって、カプギアしたい！｜リアクション

携帯戦記カプセルギア　不良だって、カプギアしたい！

○トルーパー　ＶＳ　モロコシキング　！

「公園のへーわはウチが守るッス！」　
　不良相手でもひるまず、小学５年生の古尾桐子は立ちあがりました！
「公園はみんなで遊ぶ場所ッス！　こわそーなにーちゃん達だからってそこは譲れないッスよ！」
　桐子は糸目で３人の不良たちを見回しました。
　カプセルギアのバトルなら体の大きさは関係ありません。
　バトル相手は敵ではあるけれど、趣味を同じくする者でもあります。
「ウチらが勝ったらにーちゃん達もちゃんと仲良く遊ぶッス！」
　そして、ド迫力の巨漢ボディの男に向けて人差し指を突きだしました。
「つーわけで一番えらそーなにーちゃん！　１対１でしょーぶッス！　ウチはキリコッス！」
「わしの歩いたあとには…………あとには……………………わしの名は殺幌味噌（さつほろみそ）！」
　指さされた味噌も名乗りを上げますが、決め台詞を忘れてしまっています。
　桐子は決め台詞には興味がなかったので、気にせず言いました。
「見たところアンタが一番つよそーッスからね、どんな勝負になるかワクワクしてくるッス！」
　桐子は量産型戦闘ロボットを意識して作られたカプセルギア、『トルーパー』をエントリーしました。
「なんだ？　ザコか？　わしのモロコシキングに吹っ飛ばされても泣くなよ！」
　味噌は防御力が高そうなゴツいカプギアを取りだします。
　
　いよいよバトルのスタートです。
「軽くひねってやるか」
　味噌はトルーパーを見て、余裕の構えで桐子の出方を伺っています。
（相手のギアは鉄壁タイプッスかね？　まずはローラーダッシュ！　マシンガンでけんせーッス！）
　トルーパーはかく乱しながら、モロコシキングに左手のヘヴィマシンガンを浴びせます。
　タタタタタッ！
「いけー！　やっちゃえー！」
　観客の子供たちから、トルーパーへの応援の声が上がります。
　しかし。
「ふん、蚊に食われたかのう」
　弾は跳ね返され、モロコシキングにはほとんどダメージがないようです。
「むむむ！　見た目通り硬いッスね！　マシンガンだけじゃ倒せそうにないッス！」
（ここは一撃必殺のパイルバンカーで勝負！）　
　パイルバンカーは、圧縮したエネルギーで杭を射出する超接近戦用武器です。
　桐子は、マシンガンでけん制しながら、隙をついてローラーダッシュで接近！
（うまく決まるか決まらないか、この駆け引き……燃えるッス！）
　ニヤリ、と桐子は笑いました。　
「喰らえ！　どりゃあー！　濃厚味噌コーンバターアタック！！」
　モロコシキングの腕のコーンが飛びます！
　ズドン！
　わずかな後、トルーパーのパイルバンカーが飛びました。
　ガチーン！
　コーンはパイルバンカーにぶつかり吹っ飛ばされました！
「ふっははは。やるじゃねえかガキ」
　余裕を見せようとする味噌ですが、顔が引きつっています。
「いくッス！」
　その隙にトルーパーはローラーダッシュで距離を取り、マシンガンを撃ち込むのでした。
　たまらずモロコシキングは退却していきます。

　

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