携帯戦記カプセルギア・スピンオフ　ゲームの中の大冒険！｜リアクション

携帯戦記カプセルギア・スピンオフ　ゲームの中の大冒険！

☆パーティー結成
　
「今度はゲームの世界……かしら。何故こんな状況になったのかさっぱりだけど」
　中学二年の三夜怜理は、重歩行戦車型カプギアのサンダルフォンと共に周囲を眺めながら首を傾げていました。
「何かしらクエストをクリアするといいのかしら……安直に考えるなら魔王という存在が重要そうね」
　そこへ山から景色を眺めていた白真白が降りてきました。
「なんかこの世界、いろいろ起こってるみたい」
　向こうからは冒険者っぽい装備に身を包んだ仙藤蒼が、カプギアと共にやってきます。
「Diablo Azul、一緒に冒険の旅に出発よ！」

「ねえ貴方達、魔王と戦いに行くの？　それなら同行させてもらえないかしら」
　怜理が二人に声をかけました。
「魔王？　面白そうだね」
　真白は灰色の眼を輝かせ、
「冒険者にクラスチェンジしたばかりだけど、やっぱりファンタジーＲＰＧって言ったら魔王だよね」
　蒼も乗り気のようです。
「決まりね。後方支援ならサンダルフォンに任せて。これでもこの子、火力だけはあるから」　
　怜理が言ったとき、地響きがしました。
　ズズーン！
「モンスターだね！　カプギアモードになって戦うよ」
　真白はそう言うと、ボタンを押してカプギア『ネージュリェーツ』になりました。
『戦うにはこっちの方がいいからね』
「なるほど、そういうのもありなのね。行きなさいサンダルフォン」
　クールに頷き、怜理は指示を出します。
　非常に周囲が見えている気配り上手でもあります。
『Yes,Master』
　英単語のみで答えるサンダルフォン。
　一方、ゲーマーとしての経験から、敵の力が半端ないと感じる蒼。
「なんか外見が低レベル向けの敵じゃないんだけど……」
　でもゲーマーだからこそ、ここで引くわけには行きません。
「行け、Diablo Azul！」
　ボディのガトリング砲で弾幕を張るサンダルフォン。
　弾幕に隠れて、ネージュリェーツの真白はやどりぎあーむで、蔦を生やす種を撒きます。
　そしてDiablo Azulのキャノン砲がモンスターを撃ちました！
「やった……けど、まだまだ効いてなさそう」
　敵は素早く反撃してきます！
（こっちがレベル３として、向こうはレベル３０くらいあるんじゃない？）
　そんな感じを受け、けれどスリルと共に燃えるものを感じる蒼です。　
「サンダルフォン、レッグミサイル！」
　発射されたミサイルを避けようとしたモンスターは、ネージュリェーツが仕掛けた蔦に足を取られました！
「今よ、攻撃！」
　バランスを崩し倒れるモンスターに３体が攻撃を集中させ、戦況はあっという間にこちらに有利となりました。　　
　着実に敵を仕留める指示を出す怜理に、蒼はつぶやきました。
「一人だったらもっと骨が折れただろうけど、チームプレイも熱いわね」

このページにイラストを設定する