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闇より出でる怨讐
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「何あれ!? お化け!?」
伊藤 美緒
はその日、九夜山へ登山に出かけていた。新鮮な空気と心地良い疲労感に満足しながら下山していると突然ソレは現れた。
犬というにはかなり大型、いや、もしかすると狼だろうか。それが骨だけとなった存在。だけど、尻尾がある場所にも頭蓋骨があるという明らかに異常なモノ。本来眼球があるべき眼窩にはほの暗い光が灯っている。
美緒は知るよしもないがそれはウルフスケルトンと呼ばれる、自然には有り得ぬ怪物である。
そんな狼の化け物を目の当たりにして美緒は慌てて逃げ出すも慌てすぎてどんどん奥へと入ってしまい気付けば山の奥。
だが、そんな事にさえ気づかない美緒は地上に迫り出している木の根に足を取られて転んでしまった。
「あっ!?」
『グルルルゥ』
地面を転んだ美緒の直ぐ後ろから聞こえてくる唸り声。骨だけの存在であるはずなのに一体どこから声が出ていると言うのだろうか。
とは言えども、美緒からすればそんな事を疑問に思う間などない。この骨の狼は今にも彼女に飛びかからんとしているのだから。
しかし――。
「その子から離れて!」
美緒が聞き慣れた声でそんな言葉が夜の九夜山に響いた事で状況は変わる。
その声がした方を美緒が振り向けばそこには彼女が思い描いた通りの人物――
伊藤 佳奈
がいた。
佳奈は変な化け物を見たという話を聞き、気になって美緒を探しに来たのだ。念の為竹刀袋に木刀を入れて。
(お姉ちゃん、助けに来てくれた!)
『グゥウウウウッ』
佳奈を姿を見て喜ぶ美緒とは対照的にウルフスケルトンは警戒心を露わにする。美緒と違い、佳奈は自らに対して戦意を漲らせていたからだ。
だが、とりあえずは佳奈を警戒して美緒に安易に攻撃を仕掛ける事はないようなので、佳奈は今の内に逃げろと目で美緒に合図を送る。
それに気づいた美緒はだが、それにハッとして立ち上がり、
「こ、こんなの美緒だけでやっつけられたんだから!」
と、強がりと言うのであった。
しかし、そんな強がりも美緒の事を知っている佳奈にはその場から動けない事をしっかり見抜かれていたりする。
(そういえば美緒ちゃん、お化けが苦手だったっけ……)
木刀を構えつつ油断しないように美緒の傍まで移動した佳奈は、そこで美緒へと話しかける。
「美緒ちゃん、気になる事があるんだけど」
「え、何?」
「この化け物、体の前と後ろに頭があるけど排泄の時臭くないのかな?」
「骨しか無いんだからそんな事しないわよ!」
あまりな発言に思わず突っ込む美緒。
だが、佳奈がうん、まだ元気だねと微笑んだ事で自らの緊張を解そうとした事に気付く。
やはりまだまだこの姉には敵わないのだろうかと誇らしさと悔しさを抱きつつ、キッとウルフスケルトンを睨む美緒。
「美緒も手伝うから!」
「……美緒ちゃん。うん、解った。いこうっ!」
それは
朝鳥 さゆる
にとってはいつもと変わらない夜。
行きずりの相手との一時の情事を終え、寝子温泉の旅館に相手を残して抜け出した誰もが寝静まった深夜の三時。
抜け出す前に浴びて来たシャワーの湿り気と暖かさと共に情事の後の気怠さを感じながら夜道を歩いていると、周囲に漂う異様な気配に気付いた。
それはもしかするとさゆるだからこそ気付いた気配かもしれない。暗くて昏い情念。時に生命が他者へとぶつける負の感情。
破滅的な日々を過ごし、緩やかな負の情念を感じているさゆるだからこその知覚。
「何かがいるわね……」
今、さゆるが身に纏っているのは簡素なワンピースドレスのみ。バッグの中にはいつものようにバタフライナイフが入っているもののそれが役に立つとはさゆるには思えなかった。
そもそもの話、さゆるの恰好でこんな夜に登山道とは言え山道を歩いている事自体おかしいと言えばおかしいのだが、さゆるからすればそれはそれなのであった。
「……っ」
全てを呑み込むような暗闇の中から何かが飛び出してくる。
さゆるは咄嗟にろっこんを発動させてそれを間一髪避けた。
夜目に浮かび上がるのは大きな狼らしい形をした動く骨。狼らしい動作で地面へと着地し、後ろの頭蓋骨をさゆるの方へと向ける。
そう。その大きな狼の形をした骨の化け物は、それだけでも十分に異様だと言うのに前と後ろの両方に頭蓋骨が存在していた。
ウルフスケルトンと嘗て呼ばれていたその化け物を見てさゆるは暇潰しに眺めていたSNSで見かけた噂話のような情報を思い出す。
確か、そう。あれは九夜山に出没する謎の怪物についての話だった筈だ。だが、あれはもっと奥地での話だった筈なのだがとさゆるは思う。
「あっ、いたっ!」
だが、何故このウルフスケルトンがこんなところに出てきたのかは直ぐにさゆるの知るところとなった。
草を分け入るような音と共に木刀を携えた佳奈とそれを追うようにして美緒が出てきたからだ。
「え、女の人っ!? こんな夜中に!?」
「いや、美緒ちゃん。それ、私達も人の事言えないから」
「女の子が2人……。なるほど、こいつはあの子達とやりあっていたという事かしらね」
佳奈、美緒とさゆる。それぞれが好き勝手に言う中、ウルフスケルトンは生者である三人を睥睨したかと思えば高く高く雄叫びを上げる。
それは生前の本能の残滓か。骨の姿でありながらもその堂々とした雄叫びは威圧感と共に響き渡る。
「私に任せてっ!」
「美緒ちゃんっ」
骨の化け物の姿に怯えていた美緒の姿はもうない。相手が動き出そうとするその前に美緒が宣言するようにそう言うとろっこんを使用して鷲へと変身する。
そして、高速で動けるという事を活かしてウルフスケルトンの周囲を飛び回り始める。
佳奈は美緒が鷲になった事に驚くもそれは一瞬の事。ウルフスケルトンの注意が周囲を飛び回る美緒に向いていると理解するとすぐさま行動を開始する。
「ナイスアシストだよっ!」
その言葉と共に鋭い一閃がウルフスケルトンへと叩きこまれる。
しかし、骨である筈なのに佳奈の手元に返ってくるその手応えはそれとは違う硬いものであった。
「硬いっ! だけど、通じないわけじゃないっ」
前側の頭蓋骨が佳奈を向きその爪を振るって来るがそれを木刀で流れるように逸らせばその勢いのまま木の刃が閃く。
佳奈が木刀を振るった隙を縫うようにして鷲へと変じた美緒が飛び交い、その間に佳奈は一旦飛び下がる。
その連携は正しく互いを知るからこそと言えるだろう。
(見事なものね。さて、そうなると私はあの子達の援護をするように動いた方が邪魔にならなさそうだけど……武器が欲しいわね)
佳奈と美緒。その2人の見事な連携を見ながらさゆるはそんな風に考えている。
見た所、戦いそのものは佳奈と美緒が今のところ押しているように見える。ただ、気がかりなのは木刀で打ち付けてもそこまで大きなダメージになっていなさそうに見えるところだった。
『グガァアアッ』
苛立ったかのような狼の声。それと同時にウルフスケルトンは地面を強く蹴りそれまで意識を向けていなかったさゆるの方へと跳ぶように走り出す。
「えっ!?」
佳奈の驚いたような声。まさかそんな風に動くとは思わなかったのだろう。
もしかしたらウルフスケルトンは、戦いに直接参加していないさゆるを狙う事で佳奈と美緒の隙を作ろうとしたのか。それともただ、無防備に見えるさゆるを害するのをまずは優先したのか。
だが、結果からすればそれは失敗に終わる。
「甘いわね」
さゆるのろっこんであるStella cadenteは攻撃能力こそ持たないものの攻撃に対する防衛能力としては優秀の一言だ。
例え、狼の速度であろうとも反応をして躱す程度の事は容易に出来る。
『グルアァッ!』
まさかさゆるに避けられるとは思っていなかったのかウルフスケルトンの声には更なる苛立ちが籠る。
経った今自らの体当たりを避けたさゆる、さゆるのフォローをする為に駆け寄ろうとしている佳奈と飛び回る鷲の姿をしている美緒。
それぞれを確認するように視線を動かした後に大きな雄叫びを上げる。
『オォオオオオォオオッ』
「これは……」
「何か来るっ!?」
さゆると佳奈は同時にウルフスケルトンの様子がおかしい事に気付く。
まるで全てを殺し尽くすというかのような雄叫び。それと共にウルフスケルトンの身体から無数の骨の槍が飛び出した。
「わっと!」
「んっ……」
佳奈が持ち前の鍛えた反射神経で何とか回避すれば、さゆるはろっこんによって避ける。
そして、相手の攻撃の後は最大の隙が出来るチャンス。
まず、美緒がその隙を突くための動きが出来るようにウルフスケルトンの視界を塞ぐように飛び回る。
「はぁあっ!」
それに呼応するかのように裂帛の気合いと共に木刀が振り抜かれる。その鋭さは先程よりも更に増しており、伸びきった骨の槍を砕き折っていく。
「あら。これは丁度良い武器が手に入ったわね」
砕かれ宙を舞う一本の骨の槍を手にしたさゆるは、即座にウルフスケルトンへと詰め寄ると佳奈と違い少し不格好ながらも乱打を撃ち据える。
『グギャアッ!?』
自らの骨の槍による乱打には流石のウルフスケルトンも堪らないのか、悲鳴と共に僅かに後退る。
それを見て取った佳奈はさゆるの背後からすり抜けるようにして躍り出ると美緒が好んでいる技である金翅鳥王剣にて片方の頭蓋骨を狙う。
「ヒュゥッ」
鋭い吐息と共に大上段から振り抜かれる木刀。まるで闇を切り裂くような一撃は一寸の狂いもなくウルフスケルトンの頭を打ち砕くのであった。
「美緒ちゃんもろっこん使えたんだね」
「ええ、そうよ」
佳奈の言葉にふふんと自慢げに胸を逸らす美緒だが、そこで良く考えれば最初このろっこんを用いて逃げればよかったのではないかと言う事に気付く。
(あー……。パニクってたのかなぁ。……お姉ちゃん、来てくれてありがとう)
それは心の中だけのお礼。だが、きっと佳奈には届いている事だろう。
「道の無い所だけど、帰りはあたしのろっこんの出番だね」
「うん。……あ、でも待って。あのお姉さんはどうするの?」
「あ、いけない……って、あのお姉さんもういなくない?」
「え、あれっ!?」
「はぁ、こんな夜更けに動く事になるなんてね」
さゆるはウルフスケルトンが頭を砕かれその体躯が消え始めた時には既にその場を離れていた。
それはもしかしたら、一緒に戦った二人がさゆるからすれば眩しいと言うのもあったのかもしれない。
「何と言うかボロボロね……」
暗い夜道を一人歩きながら自らの姿を見てそんな事を呟くさゆる。
「……朝風呂も悪くないかもね」
こんな夜を経験したからこそ、たまには朝風呂も良いかもしれないとさゆるは思うのであった。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年01月27日
参加申し込みの期限
2019年02月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年02月03日 11時00分
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