それはとある時代、とある場所での出来事。
そこには一人の魔術師と呼ばれる男がいた。
男は普通では有り得ない不思議な力を振るう事が出来るが故に魔術師と呼ばれた。
それはろっこんと呼ばれる力に近いものだったのか、それとも全く別の何かだったのかは解らない。
男は自らの力を用いて実験と称して様々な事を行ったという。
そして、その果てに禁忌に惹かれてしまう。即ちは生命の冒涜――様々な生物の死体を用いて、新たな生命を創造しようとしたのだ。
禁忌に惹かれた男の欲望は止まらない。
貴族であった男は、その権力を用いて邪悪な行いを加速させていく。
だが、その行いはある時公になる事となった。
それを知った王は即座に討伐隊を送り、あまりにも激しい戦いの後に魔術師の男を討ち取ったと言う。
魔術師の邪悪な研究は未だ完成はしておらず、全ては未然に防がれた――筈であった。
だが、不完全ながらも魔術師の研究は成果を出していたのだ。
呪われた存在は今も目覚めの時を待っている。――漂う時の中で邪悪な力に歪められた怨讐を晴らさんと。
「おいおいおい。何だこいつは?」
月も星もない闇夜。
新田 亮は怪異と遭遇していた。
人から肉だけを削ぎ落としたかのような骸骨。だが、それは普通の人間の骸骨ではないと一目で理解出来る。
何故ならば、腕は左右3本ずつ存在しており、更にはまるで光を喰らわんとするかの様に全ての骨が黒く染まっているのだ。
窪んだ双眸はまるで奈落の穴のように昏く、亮を見つめている。
だが、6本もの腕が持つ様々な形をした剣がけしてその骸骨が無害な存在というわけではない事を証明していた。
いや、それだけではない。人としての本能が語り掛けるのだ。
この黒い骸骨は全ての生命を殺戮する為だけにここにいるのだと。
「良いぜ、相手をしてやるよ」
亮は自らの手の平に拳を打ちつける。彼もまた戦闘へと意識を切り替えたのだ。
こうして人知れず現れた怪異との戦闘は始まった。
こんにちは、昂祈です
まず新田 亮さん、ガイドに登場してくださりありがとうございました。
ご参加いただける場合は、ガイドに関わらず自由にアクションをかけてください。
概要
いつもの寝子島の夜に突然現れた怪異。
彼らは邪悪な魔術師によって生み出された存在です。未完成であるが故に全ての生きる者に対して怨讐に近い情念を抱いており、目に入った存在を殺そうとしています。
ただ、目覚めたばかりの彼らはまだ目覚めた場所からあまり離れる事が出来ないようで、九夜山の人気のないところにいます。
しかし、それでも既に時折目撃がされており、その報告がネットに少数挙げられています。
またもれいびの間でも噂が広がっているようです。
今はまだ犠牲者は出ていませんが、このままでは何れ出てしまうかもしれません。
その前に哀しき存在である彼らを撃破してください。
怪異と遭遇する理由はネットで見た情報から怪異と判断して向かった、嫌な予感がして周辺を捜索していた、偶然等、皆さまで自由に決めて頂いて構いません。
怪異について
今回、登場する怪異は以下の3つになります。
こちらの中から戦う怪異を選んで頂く事となり、今回はそれぞれ1体ずつ現れる為、戦う怪異が被った場合は即席の連携を取って戦って頂く事になります。
共通項
今回出現する全ての怪異は何かしらの生物の骨を利用して生み出された怪物です。
特殊な力で創り出されている為、骨で構成されているにも関わらずとても頑丈なので注意が必要です。
○A:スケルトンナイト
ガイドに登場した怪物。
人間の骨を利用して生み出されており、普通の人間と違い6本の腕を持つ。
6本の腕それぞれに片手剣を装備しており、それを巧みに操り一流の剣士の如き剣術を見せます。
とても強いパワーを持っており、樹々ですら一刀両断する事が出来ます。
また遠距離から攻撃されると一番上の腕の武器を剣から弓矢に換装して攻撃してきます。
この弓矢の矢は尽きる事はありませんが、射出は通常の弓と同じなので隙がないわけではありません。
○B:ウルフスケルトン
大柄な狼の骸骨。但し、本来尻尾がある位置にも頭が存在しています。
基本的な行動は狼のそれですが、前後それぞれに頭がある為索敵能力や反応にとても優れています。
また狼らしく機動力は高く、油断すると一瞬で近づかれるでしょう。
狼らしい体当たり、または爪や牙による攻撃以外にも身体を構成している骨がまるで鋭い槍のようになり、全方位に刺突攻撃を繰り出す事もあります。
骨の槍の射程距離は大体3メートルくらいとなります。
○C:ラミアスケルトン
人間の上半身と大蛇の下半身を持つ生物の形をした骸骨。人間と大蛇を組み合わせて創られている。
人間の上半身の方は骨で出来たハルバードを持っており、それを振り回して攻撃する他、大蛇の下半身による尻尾攻撃も繰り出してきます。
尻尾攻撃は生身ではなく骸骨である為、実際に喰らった場合は裂傷を負う事になるでしょう。
また尻尾部分を折り畳み力を入れるような挙動を見せた時は、低空ジャンプによる加速を行う前兆です。
加速してからのスピードはかなりのものなので、何かしらの対策が必要かもしれません。
備考
どなたでも参加できます。
バトルが苦手のPCも、武闘派じゃないとしても、工夫次第で活躍することができます。
またろっこんは自由に使用することができます。
以上になります。
それでは、皆さんのご参加をお待ちしています!