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らっかみ!新春☆初夢宝船フェア! ~鷹編~
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「羽根?」
ひらり。
掌に舞い込んだ黒茶のそれを覗き込もうとした紅の瞳の中で、それは肌へ触れそうになった瞬間、細かな白いブロックのようになって散っていった。
ふむ、と特に驚いた素振り無く、
旅鴉 月詠
は改めて周囲を見渡す。
ここが現実世界でないのは分かり切っていたから。
なにせ先程から四方八方で物や動物、はたまた映画のような画像まで、現れては消えてを繰り返しているのだ。
―― 俗にいうサイバースペース、そんな場所だろうかね。
消える間際、電子の粒子たちがキラキラまたたくのを横目で見ながら。
さて問題はというと。
今の自分は生身の肉体のままなのだろうか、
それとも人格がデータ化され寄り集まった、電脳世界の仮姿なのだろうか。
とりあえず、古典的な方法ながら頬をつねってみる。
「うむ、痛いな。しかし痛覚も疑似的に付属されている可能性もある、か」
確かめる為にとうっかり強めにつねってしまった自身の頬を、真顔でさすりさすりしてから。
次に暫しこの空間を散歩してみることにした。
月詠ののんびりめの歩調とは裏腹に、忙しなくうごめく視覚化された情報たち。
歩む先に現れた一角獣と一瞬視線が合えば、よく観察しようかと近寄ったところで光となって霧散したのを静かに見送る。
ネット上で求められるモノの世界は息する間もなさそうだと、ゆっくり一つ吐息をついてから、再び歩みを進める。
とはいえ、道を歩いているわけでは無い。
月詠の足元は常に、どこまでも落ちていけそうな奈落の如く、漆黒のみが広がっていた。
その上に一歩踏み出すと、電子キーを押したような淡い光の足場が出来るのだ。
必要とするもののイメージが物質化しているのか。
「っと。そういえばいつものあれらが無いな」
自身とこの世界の把握に思考を持っていかれていた中、ようやく両手に違和感を覚え立ち止まる。
今こそ見たままを描きなぐりたい、という衝動が湧いてきているのだが。
スケッチブックと筆記具の無い空の両手を見つめていた月詠の瞳に、閃いたといった輝きが微か宿った。
「さてお立合い。タネも仕掛けも無いこの手の中に……あら不思議、これこのように」
己の声のみが響く、観客は刹那現れすぐ消える電子情報たちの前で、月詠は一切気にせず言葉を放っては両手を前に出し一心に視線を注ぐ。
すると粒子たちが次第に集まり形をとって、あっという間にスケッチブックとペンが一つ、月詠の手に握られていた。
満足そうに頷いてから、試し描きとして1枚さらさらと手を動かしてみる。
ちゃんと描ける。
他の情報たちのようにすぐに消えてしまう事も想定していたけれど。どうやらこの手にしっくりと馴染むこれらは、未だ消えずにいてくれるようだ。
求めた者が、現実からの干渉では無くこの電子世界内に居るからだろうかね……なんぞと思考しながら、一時いつもの調子で描き連ねていた月詠であったが。
「いやいやいや。勿体ないじゃないか私。
こんなに大きなキャンパスがそういえば在るのに」
描く手を止め、すくっと背筋伸ばせば上を見上げた。
視覚化された情報たち、それはまるで描いては消し描いては消しするまさにキャンパス空間でもあった。
おもむろにペン先を宙に差し出すと、線を引くように横一直線に動かす。
月詠の脳内イメージが、指先からペン先へと電気信号の如く伝わったのか、光の粒子がしっかりとペンの軌跡を描いていた。
調子を掴むと、月詠は瞬く間に自身の周辺を絵で満たしていく。
猫、犬、鳥、そこに木々や噴水、思いつくままに。
どんなに予想より大きな絵になっても、このキャンパスに行き止まりは無い。
大海原へ飛び出すように空間求め移動しようとして、ふと、今居た場所を振り返った。
そうして目にした光景へ、『ぁ』と唇が音無く形作られた。
たった今描いた物たちが意志持って動き出そうとした矢先に、他の視覚化情報たちと同じよう、すぐに儚く消えてしまったのだ。
表情は変わらないものの、纏う空気は不満げとなる。
そしてもう一度ペンを宙へ走らせた。
不可能などとは思わなかったから。
先程よりどこか強い気持ちがはらんだペン先、そこから出づる光の線は他のどの情報たちよりもクッキリした輪郭を得る。
生まれたのは、電子の海原を羽ばたく大きなクジラ。
月詠が見守る中でそれはゆっくり体をくねらせた後、今度は消えることなく気持ち良さそうに泳ぎ出す。
うっすらとした笑みが浮かんだ。
その後はただひたすらにペンを躍らせた。
描く事に夢中になっているそんな月詠の背後で、突如ジジジ……という不穏な音。
今いい所なのだが。
邪魔するモノを見定めようと振り返った瞳に、背景だと思っていた黒い空間がブロック状になったかと思えば、周囲のまだ消えていない情報たちを取り込みながら月詠めがけ迫って来るのが捉えられた。
あまりに唐突な現象に、唖然とした月詠が今にも取り込まれそうになったその瞬間、
バ……ックン!
「……お、や」
まるでプランクトンを食べる様子を再現したように、月詠の描いた大きなクジラがとてもあっさりと、漆黒ブロックたちを飲み込んだ。
だけでなく、まだまだバックンバックン。
するとクジラが食べた空間が切り取られ、白や水色の淡い空間が現れたではないか。
「もしや、実はコンピュータウィルスに侵されていたから昏かった、のだろうか」
周囲が今やすっかり明るく、澄んだ空に立っているような自身の状態と、今まですぐに消えていた情報たちが早々消えずに動いている様子を眺めて、呑気なトーンが響いた。
今やここに最初から存在したかの如く悠々と泳ぐクジラを見上げ。
結果オーライ。
そんな雰囲気を醸し出し、再び描き始める月詠がいるのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年01月02日
参加申し込みの期限
2019年01月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年01月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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