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【水泳大会】レースとシャチと、あとサメ(白猫組サイド)
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●シャチの学名はわりと物騒
北里 雅樹
は、カナヅチだ。
エントリーされていたもの、一般種目なんて地獄も地獄。
泳ぐのが苦手っぽいのに一般種目に参加していた勇敢なヤツもいたが、雅樹は素直に特殊種目でお茶を濁すことにした。
とはいってもぬるぬるは嫌だ――実際さっきのレースはとんでもなかった――し、サメもパス。
なので、一番楽そうなシャチフロートにエントリーしていた。
いくらカナヅチとはいえ、フロートに乗ってぱしゃぱしゃ泳ぐだけならできるし。
でもそれが、暖房ガンガンの部屋に置かれたチョコレートなみに、甘くて儚い目論見だったなんて。
エントリーした時は知る由もなかったのだ。
最初のうちは、確かに思ったとおりの楽ちんさでレースは進んでいた。
フロートから落ちさえしなければ、カナヅチでもバタ足してれば前に進める。
他の参加者は、こんな種目でもきっちり勝ちに行くつもりなのだろう。
雅樹よりは遥かに真剣に泳いでいるが、フロートに捕まってバランスも取らなきゃいけないし、そんなに大きな差はついていない。
つまり、楽してても目立たない。
息継ぎでヒイコラいう必要も、浮かない身体をバタバタさせる徒労感とも無縁。
水泳の授業が全部こんな感じだったら、カナヅチ人生もちょっとは楽に――なんてことを考えた、その時。
雅樹の身体は、突如として浮遊感に包まれた。
支えをなくし、ふっ……と浮き上がる頼りない感覚が、雅樹を襲う。
「ファ!?」
フロートのハンドルを握りしめた直後、身体がフロートに叩きつけられた。
かと思うと、再び身体がフロートごと跳ね上がる。
「な、なぜだ!? なんでフロートが大暴れするんゴボボベブォッ!?」
こちらのことなどお構いなし、フロートがいきなり潜水。
息を止めるどころじゃなかった雅樹は、思いっきり水を飲みこみ、文字通り泡を吹いて悶絶した。
(普通に泳ぐんじゃなくて、フロートでのレースなら私でも勝てるかも)
――と思っていた
小山内 海
は、目を白黒させてシャチフロートのハンドルを握りしめ、小さな身体をシャチへ押し付けるように踏ん張ろうとする。
しかし軽いのもあってか海の身体はぼうんぼうん跳ね、周りの景色がしっちゃかめっちゃかに揺れて回ってぐっちゃぐっちゃ。
(なんで!? このフロートに勝手に動くよ!?)
勝手に動くどころか、気性の荒い馬もかくやという勢いで、跳ねるは揺れるはの大暴れ。
気を抜いたら、跳ね飛ばされてプールに落ちてしまいそうだ。
勢いですっぽ抜けそうになった水泳帽を片手で被りなおし、これは神魂の影響なのだろうかと考えを巡らす。
(よくあることっていえばよくあることだし、フロートが暴れてるだけなら大丈夫なのか、な――っ!?)
フロートが急に潜行しだして、すんでのところで息を止める。
再浮上したかと思うと、そのまま小さくジャンプ。水飛沫が思いっきり顔にかかるのが、少し心地よかった。
海の口元に、小さく微笑みが浮かぶ。
(これはこれで面白いかも)
手を離さないようにしっかり掴みなおすと、今度はフロートが飛び跳ねる勢いに身体を任せた。
理事長の無茶振りだと思っていたら、それ以上のことになるなんて。
恵御納 夏朝
は身体をちぢこめて、暴れまくるフロートに必死にしがみつく。
(ここまでは何も起きてなかったのに!)
普通に進んでいた時は、バランスを取りやすくて有利だった小柄な体つきが、暴れまくるシャチの前では木の葉のごとく振り回されてもう大変。
フツウを守るためにも、なんとか鎮めて泳ぎきらなければ。
ハンドルから片手を離し、振り落とされないように、けれどなるべく優しくフロートの頭に添える。
興奮した動物にそうするように、小声でささやきかけてみる。
「シャ、シャチさんお願い、落ち着いて」
するとどうだろう、シャチの動きがピタリと止まった。
声が届いたのかとホッとした夏朝は、いったんレースの勝ち負けは置いといて、周りの選手たちにも――
「うわっ!?」
身体がフロートと垂直になるくらいの勢いで、夏朝の身体が吹っ飛んだ。
まったくの不意打ち、腕以外の全部が突如として投げ出される感覚に、夏朝は胃の辺りがぎゅぅっと締め付けられた気がした。
すんでのところで足を使い、フロートの背中側へ叩きつけられるように戻る夏朝。
その衝撃は凄まじく、隣のコースで振り回されていた海と雅樹にまで、水しぶきが飛んだほど。それで二人がバランス崩して振り落とされたりしなかったのが、不幸中の幸いだったろうか。
(い、今のは流石に……)
心臓が、身体ごと跳ねるような勢いでばっくんばっくんいっているのがわかる。
本人たちはすごく真剣、というかふざけてはいられないんだけれど。
フツウのことはわからない先生方には、生徒たちがふざけているようにしか見えないわけで。
「何やっとんじゃ! ふざけとったら危ないだろうが、このバカタコがっ!」
シャチフロートのほうが大暴れしているとは、つゆも知らず。
吉田 熊吉
先生が、選手たちに怒鳴り散らす。
その大きな声にキーンとなった耳を思わず抑えながら、
志波 武道
は流石に険しい顔でプールを眺めていた。
(確認した時はただのフロートだったし……神魂のせいか?)
危険が過ぎるなら、最悪止めるのもやむを得ないように思う。
ただ、知らない人たちにとっては、フツウの水泳大会だ。
胃が痛くなるような思いの武道をよそに、フロートレースはまだ続く。
(怒鳴るならシャチにしくれよ! ただの『ひと』の先生には理解できないとは思うけどぉ!?)
フロートの上を足が滑る感覚に、雅樹は心臓が爆発するかと思うくらいにぎょっとした。
自分でも驚くほどにすばやく、滑った足をフロートの下にまわしてしがみつく。
じとっとした汗に塗れてぜいぜい言いながら、揺れるし跳ねるシャチの上で態勢を立て直した。
すでに息は絶え絶えになっているのに、不思議としっかりしがみつける。
(こうなったら、意地でもゴールしてやる!)
ギラギラし始めた目が、暴れまくるシャチ、そしてまだ遥か先に思えるゴールを交互に見た。
不安定なバタ足で、お世辞にも速いといえない雅樹に抜かれ、夏朝は自分の順位が落ちてきたことに気付く。
このままじゃ勝てないし、もたもたしていてまた怒鳴られるような――フツウに響きかねないことになったら最悪だ。
(……ごめんね)
カッと目を見開き、
「ふんっ!」
夏朝はシャチにチョップを叩き込む。
左斜め45度ぴったりの、全力をこめた鋭い一撃だった。
フロート全体が、ビクンと揺れて動きが止まる。その隙にバタ足で進みだすと、またしてもシャチが暴れだす。
ならばやむなし、二発目、そして三発目と手刀を叩き込んでは怯ませ、泳ぎ進める。
それでも、シャチはまだ暴れるのを止めようとしない。
(よし、ちゃんとやろう)
フロートにされるがまま、なかば遊んでいるような状態だった海。
怒鳴り声でキンキン痛む耳に顔をしかめながら、フロートのハンドルをしっかりと掴み直し、バタ足を再開する。
その間にまず夏朝が、次に雅樹が追い抜いていった。
放っておけば左右に振れる頭を、とにかく真っ直ぐ前に向かせようと傾ける。
上下に揺れるのはそのまま、左右の調節だけに神経を注ぐ。
するとどうだろう、さっきまでが嘘のようにすんなりとシャチは前を向いた。
(大人しくなった?)
クマ先生の怒鳴り声が、シャチにも効いたのかな――なんて思ったのもつかの間、海の身体はフロートの上で跳ね回った。
ただ、振り回されている感じはしない。暴れるというよりは、超低空のイルカジャンプでもしているかのような。
もしかして、暴れるままにさせていたから、かえって落ち着いてきたのだろうか。
(よし、ここから挽回するよ)
バタ足をちょっとだけ速めつつ、上下に揺れまくるフロートを真っ直ぐに進ませる。
暴れるのを無理に全部を抑えようとしたり、とにかくしがみついたりしているだけの選手たちを、次々に抜き去っていく。
雅樹を抜き返し、やがてかなり先行していた夏朝と並ぶ。
あちらの様子を伺った海は、そこで衝撃的なものを見た。
海とそう変わらない小柄な身体を駆使して、フロートにベアハッグ――胴回りを抱き込み、絞るようにして締め付けるプロレス技――をかましながらバタ足する夏朝の姿を。
そう、夏朝はある意味で海とまったくの真逆、フロートを絞め落としてねじ伏せることで、レースを進めていたのだ。
ただ、相手はあくまでフロートだというのに、ベアハッグをキメる夏朝の表情は苦い色を帯びていた。苦肉の策だったのだろう。
海が唖然としていると、不意に夏朝と目があった。
お互いに言葉はなく、どちらからともなく、バタ足のペースが上がった。
後ろからは、暴れるフロートにほとんど引きずられるような格好ながら、執念と意地をにじませた雅樹が迫りくる。
しばし拮抗したレースを繰り広げていた海と夏朝だったが、やがて少しずつ、差が生まれていく。
それは実力行使に出た夏朝と、されるがままで楽しんでいた海の、体力の差だったのかもしれない。
夏朝が雅樹と並んでしまった時、海はジャンブしたシャチの背でゴールを迎えていた。
●たまにはこんな風景
「……」
気付いたら、雅樹は救護スペースのようなところに寝かされていた。
どうにかゴールまでこぎつけたことは、覚えている。
息も絶え絶え、ヘロヘロになって、それで……どうなった?
「もう起きたの」
馴染みのある声に、雅樹は肘をついて上体を起こす。
すぐそばのパイプ椅子に、スク水の上から寝子高ジャージを羽織った
椎井 莉鳥
が座っていた。
退屈そうに足に肘をついて、雅樹を見下ろしている。
ちょうど様子を見に来た、というわけではなさそうだ。
「……保険委員、それなりに忙しいんじゃないのか?」
「まあね。……『付き添ってやれ』っていうから、仕方なく」
莉鳥の視線を追いかけると、無駄に豪華な特設サマーベッドでくつろいでいる
桜栄 あずさ
理事長の姿があった。
二人の視線に気付き、なんだか意味深な微笑みを浮かべる。
「そうか」
「そうよ」
それっきり、二人は視線も合わせない。
歓声や応援の声が響くなか、水泳大会の話をするでもなく、お互い無言。
たまにはこんなのもいいかと、雅樹は内心でひとりごちた。
【現在の点数】
黒猫組:4点
白猫組:4点
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
15人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年12月19日
参加申し込みの期限
2018年12月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年12月26日 11時00分
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