５月の★ハッピーバースデー｜リアクション

５月の★ハッピーバースデー

★5月23日　青野海仔のバースデー★

　青野海仔の元へ、畑生言嗣から突然の誘いが入った。
「いやあ、誕生日だと聞いたものでね。良かったら、すすきのまで、一緒にどうかね？」
　すすきのは海仔の贔屓の店でもある。
　了承し、ついていった海仔を、薄野五月が店内に迎え入れた。
「海仔先輩。先日は素敵な扇子、ありがとうございました」
「いや、約束もしていなかったのだから、仕方ない。それより、却って気を遣わせただろうか？」
　すまないと言う海仔に、五月はやんわりと首を振る。
「貸切とはいきませんが。お礼に良かったら、何でもお好きなものを、食べていってください。
　言嗣さんも、蕎麦打ちに挑戦したいって言われて……」
　見れば、厨房を借りて言嗣が、通常の蕎麦、梅風味、お茶風味の蕎麦をこさえていた。
「蕎麦粉でパンケーキも作ってみた。
　そこに置いてあるから、口に合うかはわからないが、帰ってから食べてくれたまえ」
「……え、ありがとう」
「海仔先輩、良かったらこれからも……お蕎麦を食べる用が無い時でも、気軽に遊びに来てくださいね」
　にっこりと微笑む五月。

「ああ、そうさせてもらおう」
　そうして海仔は、五月にプレゼントした時に、一緒に作った扇子の余りを言嗣にも渡した。

「二人とも。これからも、よろしく頼む」

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