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ねこじまはじめてものがたり
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■色彩
世界は刹那に流れて消える。
情景は一瞬のものであり、思い出は精神の海へ沈み知らずうちに霞んでいく。
それは世界のことわりであり、当たり前のことだった。
だがここに一人。
世界を止めようとした女が居た。
三宅 葉月
。
これは、刹那に流れる世界を止めた、初めての記録である。
葉月にとって世界は不完全だった。
落雷。豪雨。千切れゆく雲。焼ける肉。家々の並び。
その全てが必ず過去のものとなり、今から消え失せていく。
葉月には、そのように思えていた。
だがある日のこと。
落雷火災によって林の一部が燃えたのを、葉月は見た。
その暴力的で美しいさまを、燃え上がる炎とそれを見守る動物たちのさまを、葉月はとどめたい気持ちにかられた。
記憶ではない何か、別の形で。
強い感情は炭と化した枯れ木を握りしめ、手に付いた墨を近くの岩へとなすりつけて落とそうとした時。
ふと天恵に打たれたのだった。
たとえばこの黒い炭の濃淡を、眼前に燃え上がる炎のさまに置き換えてすりつければどうなるか。
葉月はその日、この世界に『絵画』という概念を生み出した。
ここでもう一人、世界に世界に新しい概念を生み出した者を紹介しよう。
響 タルト
。
葉月が絵画という概念を生み出し、林や花や狩りの様子や雲の流れるさまを岩壁に描き続け、人々の注目を浴びたその後のこと。
多くの人々もそれをまねて絵画を楽しんだが、貴重な資源である木材を絵画のためだけに炭に変え続けることはよくないとして、多くは木の棒を使って乾いた砂地にがりがりと線画を描くに留まっていた。
タルトもその日は楽しく家族の絵を描いていたのだが……。
「あっ、雨!」
突然降った通り雨に、タルトは慌てて木陰へと飛び込んだ。
折角かき上げた家族の絵が、雨に乱れてしめった土へと変わり果てていく。
できあがったら皆に見せようと思っていたのに……。
「あーあ、もっとながーく取っておければいいのにな。けど炭も貴重だし……」
すぐ近くになっている小さな木のみ、小指よりも小さな赤い実をもぎ取って何気なくもぐもぐとやる。
「おいひいおいひい……でも手が真っ赤になっちゃうから困るんだよね。ん……?」
赤くなった手を、指先を見てみる。
何気なく木の幹にそれをこすりつけてみれば、薄くではあるが確かに色が乗った。
「もしかして……!」
それからタルトの挑戦が始まった。
絵画。それを長く保存するための技術開発である。
はじめは木の実を潰したものを煮詰め、色濃く粘度の強い液体にして木の皮などにすりつける方式だった。
それが徐々に動物の血液や草を煮出して作る汁。たまに岩の外側にくっついている変な色の石をすりつぶして水で溶いたもの……などを使って何十色もの『絵の具』を生み出した。
そう、タルトがこの世界に生み出したのは絵の具であり、パレットであった。
木の皮に色とりどりの粘液を並べ、粘土を焼いて平たくした白い板に指ですりつけていく。
それに留まらず、鳥の羽や獣の骨を使うことでより繊細な『タッチ』が可能になることを見いだし、タルトはそれを人々に広めていった。
タルトの発明によって、世界は色に満ちた。
元々鮮やかな世界は、その鮮やかさをより多く残せるようになり、夕暮れの空や広い海や、夜の明ける林や火のそばで眠るネコを、より繊細に残すようになった。
だがそんな中で、絵画の発明者である葉月は満足できていなかった。
「…………」
自らの描いた草原の絵を眺めれば、物足りないという感情が胸の中にふつふつと上がってくる。
どうすればこの感情を抑えられるのだろうか。
燃えさかる林を見たあの日のように、炭でも握りつぶせば変わるのだろうか。
葉月は瞑目し、首を振り。こんな絵画は違うと青い絵の具を乱雑に絵画へとすりつけた。
するとどうだろうか?
風の通り抜ける涼しげな草原に、『それを見ていた葉月の感情』が乗ったではないか。
見る者はきっと、この絵画に塗り込められた不満感や、その先に見る夢や願いを、感じ取るのではないか。
人間が目で見たままを写し取る技術に、感情や概念を乗せることに成功したのだ。
いや、これはずっと昔からあったものなのかもしれない。
葉月が燃えさかる炎を見て握りつぶしたあの炭が、まさにそれだった。
葉月は絵画に『様式』を生み出したのだ。
様式を得た絵画は美術として世界に広がり、人々はその腕を競った。
例えば女性の身体を描くものであったとしても、その肉体のしなやかさを描くのとエロチズムを描くのとではわけがちがう。女性に見る懐かしさや愛や、もしくはネガティブな感情を塗り込めることだって、絵画には可能だった。
そしてその可能性を深く深く追求し、葉月は、そして彼女のまねをしたこの先全ての画家たちは、無限の世界を描いていくのだ。
世界の美しいさまを、今に知るべく。
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担当ゲームマスター
青空綿飴
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年12月10日
参加申し込みの期限
2018年12月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年12月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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