子どもたちのあつい！一日｜リアクション

子どもたちのあつい！一日

☆ヒャッハー！　猫もご招待♪

　朝からギラギラと照りつける太陽にみんなげんなりしていたけれど、５年生の古尾桐子は元気だった。
「ヒャッハー！　昼からはプールが使い放題ッス！」
　糸目をさらに細くして歓声をあげる。
「ヒャッハー！　プールッス！　こんな暑い日はプールで涼まなきゃやってられねぇッス！」
　男子よりなサバサバした性格の桐子は、自分や周りの女子の体型など目にも止まらない。
　急いで着替えて、
「突撃ー！」
「入る前に準備運動をしてください」
　プールに飛び込もうとしたところで、水着に白衣を羽織った鏡晃先生に注意された。
「確かにその通りッス！」
　嬉しさのあまり忘れていた。
「いっちにー、さんしー」
「ニャー」
　準備運動をしていると、プールサイドに猫たちが入ってきた。
「ご招待デス！」
　猫たちを連れてきたのは満面の笑顔のトワ。
「なんで猫が……こら、プールから出なさい」
　追いだそうとする先生に、トワが言った。
「プール解放に猫もご招待デス！　皆でCoolになるマス！」
「それは衛生的にちょっと……」
　困惑している鏡先生に、水着姿の校長先生が言う。
「プールに入らず、日陰にいるだけなら構わないんじゃないかな」
「そ、そうですか？　猫に触らないで見ているだけなら、まあ」　
　校長先生が言うなら、と鏡先生も許してくれた。
「入れはしなくても近場は涼しいのデス。さあ、ご招待するマス」
　トワは満足そうに言い、猫たちは涼しい日陰にごろにゃんと横になった。
　
「準備運動もしたし今度こそ突撃ー！　ヒャッハー！」
　桐子は思い切りプールに飛び込む。
　その後ろでは、シャワーを浴びてきた瀬莉が水面を見つめていた。
「うわあっ！」
　水しぶきを浴びながら瀬莉は歓声を上げる。
　目の前には涼感をたたえた青い水。
（もうさっさと飛び込んで涼しくなりたい！）
　その一心で準備体操を終え、瀬莉はさっそくプールに飛び込んだ。
　

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