仲良くなりたい、その６｜リアクション

仲良くなりたい、その６

○三宅ゆり

　みんなで女子会という日、雨崎楓香はファミレスで友人を待っていました。
「お待たせ～あれ？　一人？」
　クラスメイトの三宅ゆりがやってきました。
「うん、みっちゃん急なバイトのシフト変更でこれないって」
「マジで？　サキも部活の練習が入ってドタキャンつってたよ。雨降り出したしガッカリだねー」
「え～？　残念だね」
　テンションガタ落ちした楓香ですが、傘がないので帰ろうにも帰れません。
　コップが空になり、ドリンクバーに向かいます。
「恋バナで盛り上がると思ったのになー」
　つぶやいた楓香にゆりが尋ねました。
「楓香は学校で誰がタイプ？」
「えっ、そんなのまだいないったら……」
　そう答えつつ、楓香の頭に２年生の誰かの姿が浮かびました。
「強いて言うなら年上、かなぁ」
「当然でしょ。同級生なんかガキだもん」
　はあ？　という感じのゆりに楓香は聞き返します。
「ゆりはどーなの？　先生の誰かだったりー？」
「え、何それ、言わないよ」
「当ててあげよっか。地学の旭先生、じゃないよね」
　ゆりの趣味はなんとなくわかっていたりする楓香です。
「な、何でよ」
「あ、永田先生？　体育の渡辺先生は……新婚よねぇ、たしか。残念～」
「な、別に残念とかじゃないし」
　顔が赤くするゆりが面白くて、楓香はさらに突っ込みを入れるのでした。

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